[過去ログ] 捨て瑞佳を拾うスレ 5匹目 (1001レス)
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(1): 04/12/17 12:11 ID:ZlC7ZHbF(1/3) AAS
昔々のお話じゃ。
尾根村(おねがむら)に浩平(ひろひら)と言う若い男が居った。
幼い時分に流行り病で妹を亡くしたもので、不憫な女子を放ってはおけん性分に育ったのであろう。
噤や盲目、白痴や若後家、男勝りの武家娘などにも優しく振る舞うもので、里では偉く評判の良い男じゃった。
ある時、幼馴染の隣家の娘を嫁に貰うたんじゃ。
大層美しく利発な娘で、里方の者達は皆、二人を羨んだものじゃった。
ところが、暫くすると男は、働きもせずに嬰艶(えいえん…遊郭の一種)に通い詰め、
遊ぶ金が無くなれば、嫁を他の男に抱かせて稼がせたりもする。
ある時、ふらりと嬰艶に行ったきり、とんと音沙汰が無ぅなってしもうた。
風の便りに噂を聞けば、嬰艶の若い女主人と懇ろになっていると言うでは無いか。
それでも、娘は男を信じ、健気に待ち続けた。
一月経ち、二月経ち、とうとう一年になっても男は戻って来なかった。
悲嘆に暮れた娘は、村外れの淵に身を投げた。
村の者達は金を出し合い、淵の辺に小さな塚を造って、哀れな娘を弔ってやった。
この地方では郷村の涙雨(さとむらのなみだあめ)と言うて、長雨が続き、水の害に悩まされる事が度々あった。
ある時、堤が決壊し、村が鉄砲水に襲われた。
村人達が神仏に祈念すると、娘を弔った塚が勝手に動き出し、水の流れを変えて村を守った。
娘は水神(みずかみ)となって、村人達に恩を返したのであろう。
そのうち、人々はこの塚を、捨身塚(すてみづか)と呼ぶようになり、
祭られている水神もまた、捨瑞佳(すてみずか)と呼ばれるようになったと言う事じゃ。
これでおしまい、どんとはらい。
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