[過去ログ] 葉鍵キャラを性別反転させてみよう!その16 (893レス)
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38: 前スレ646から続き 05/03/12 03:10 ID:xZleiMBi0(1/9) AAS
翌日。
目を覚ました時間はいつもなら遅刻確定になっちまう程の大寝坊。
しかぁし!生憎と今日は国民的休日だ。働いてるヤツ、ごっくろーさん。
早速朝メシを食いに行きたいところだが、寝ボケ面ぶら下げたままじゃ姉貴にどやされる。
顔を洗い、すっきりさせたところで居間に行くと姉貴が食事に手を付けずに茶を啜ってた。
「おはよう。あんまり言うのもなんだけど、休日だからといってこんな時間まで寝て
いるのは感心しないわよ」
そう言って、またズズっと茶を啜る。他の男から見たら優雅〜なんて敬われるとこだろうが
俺からしたら、枯れてやがる…としか見えん。
へいへい、と生返事を返しながら姉貴の向かいにドッカと座り込む。
省20
39: 05/03/12 03:12 ID:xZleiMBi0(2/9) AAS
箸で料理を指しただけでも察しがついたらしい。つっても姉貴は苦笑いどころか笑みすら
浮かべてやがる。
「今朝のはどう見ても失敗じゃねぇのか?なんだってそんなに嬉しそうなんだよ」
「さて、何故かしら?強いて言えば奉仕される側の幸福感かな」
「はぁあ?」
さっっっぱりわからん。
言うことだけ聞けば、こいつは姉貴じゃない別の奴が作ったっぽいが…。
人に出すにゃ修行不足だろ、これ。
「ま、出されたモンを残しちゃバチが当たるってな。で?待ってたって言ったけど、
俺に何か用でもあんのかよ。こっちも聞くこと訊きてぇんだけど」
省12
40: 05/03/12 03:12 ID:xZleiMBi0(3/9) AAS
「でさぁ。なんだって買い物を先に済ませなきゃいけねぇんだよ」
悪魔の拷問にしばらくのた打ち回った後、倒れたままの俺を蹴り起こして外まで引き摺られた。
そのままでは引き摺られた俺が電柱にぶつかろうが車の巻き添えになろうが、おかまい無しな
展開になるからして、こうして二本の足でチビ助の家に向かうところだ。
「どうせなら昼食でも取りながら話そうかと思ったの。でもお昼まで待ってたら、
あんた逃げ出すじゃない?」
「(バレてたか)見くびんなって。ダチのことなんだからおとなしくついて行くさ」
それでこの荷物かよ。中身は毎日学校で使ってるのと同じ重箱だろう。
例によって、その全てを俺は持たされてる。
省21
41: 05/03/12 03:13 ID:xZleiMBi0(4/9) AAS
「語るに落ちたわねユウ。嘆かわしいったらないわ。あ、ちなみにソースはタカ坊と
このみだから。ふふふ、あんたよりよっぽど甲斐甲斐しいわね私の妹分達は」
「チッキショ〜あの昼行灯どもが。あ、あのな!ミョーな勘繰りはすんなよ?
俺はヤロウだけの味気ないパーティーで修学旅行が潰れないように誘い掛けてただけ
なんだって!」
「ふ〜ん。なら同学年の子だけでもいいわよねぇ?そういえばあんた街中で私に声掛けた
事もあったっけ」
ぐぁぁっ!それを思い出させるなぁ!ニヤニヤすんじゃねえっての!
ありゃあ俺の人生の中で最大級の汚点だぜ全く!
「頼む…いや、お願いしますからそれ以上言ってくれるな」
省18
42: 05/03/12 03:14 ID:xZleiMBi0(5/9) AAS
「タマお姉ちゃん。今日の買い物って誰かのお使いなの?」
「んー?どうしてかしら?」
「ん、っとね、下着はわたしのともタマお姉ちゃんのともサイズ違ったし、ブラウスとかも
わたし達には大きめじゃないかなって。だから、頼まれ物だと思ったのですよ」
「見てることはちゃんと見てるじゃない。正解よ。誰の物かは…じきに分かるわ」
女達の話に俺が混ざれるはずもなく、黙ってついていき、やがて見慣れた建物が。
庭の奥じゃ毛むくじゃらの犬が威厳のねえ格好で眠ってる。
「あ、ねぇねぇタマお姉ちゃん。ゲンジ丸に挨拶してこうよ」
「ひぃっ……!」
お?なんだ…今、姉貴のやつ…?
省15
43: 05/03/12 03:16 ID:xZleiMBi0(6/9) AAS
「ただいま〜」
「お帰りなさい。さぁタマちゃんあがって。ユウくんもお疲れ様ね」
出る前にも会ったが…あいっかわらず若いよなぁこの人。
とても一児の母親には見えん。だからつって春夏さんまで口説こうなんて思っちゃいないが。
にしても、このみン家にお邪魔すんのも随分久しぶりだ。
なんといっても此処は貴明のテリトリーだからな、ケケケ。
到着して間を置かず昼食タイムに入る。
姉貴の弁当に加えて春夏さんの手料理も加わって昼メシとは思えないほど豪華な内容だった。
食後の茶をご馳走になる頃、姉貴がようやく本題を切り出した。
―――なんともふざけた話じゃあある。
省14
44: 05/03/12 03:17 ID:xZleiMBi0(7/9) AAS
……もうひとつ腑に落ちねぇこともあった。
「私だって同じ気持ちよ。たまたま手紙を見つけたのが私だった、っていうだけの話でね」
それは姉貴の態度。
この一ヶ月で姉貴が貴明に向けてる感情は、このみが貴明に持ってるだけのと同等まで
膨れ上がってると、俺は確信していた。
なのにこの落胆の差はおかしかねぇか?
一足早く置き手紙を見つけたから?自分は落ち着けるだけの時間があったから?
だったら休学するって報せに対して、この余裕じみた態度は何だよ?
わからねえ。わからねえことだらけで俺は黙る他なかった。
泣きが入る寸前まできていたこのみを姉貴と春夏さん三人がかりで宥めてグズがおさまろうって
省6
45(1): 05/03/12 03:18 ID:xZleiMBi0(8/9) AAS
帰り道、またしても荷物は全部俺持ち。弁当は空になった分だけ軽くなったのが救い
じゃあるが理不尽だぜ。
待遇への不満でもなんでもいい、この押し黙った重っ苦しい空気を変える為に軽口のひとつでも
叩くのが俺の役目だったんだろうが迂闊な方に口が滑ったら、チビ助がまたグズりかねない。
貴明ぃ…。親の都合だか何だか知らねぇが戻ってきたらシバき倒してやる。
屋敷の門が見える辺りまで来て、見慣れないものが目に入った。
真っ白い頭の飾りに、その存在の象徴とも言えるエプロンドレス。
「おい!あれ!あれって!」
自分が誰に訴えかけたのかもわかってないほど俺は昂ぶる。
省11
46: 05/03/12 03:19 ID:xZleiMBi0(9/9) AAS
以上
即死回避の役に立てれば重畳です
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