【WHITE ALBUM2】和泉千晶スレ ネコ2匹目 (527レス)
【WHITE ALBUM2】和泉千晶スレ ネコ2匹目 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/
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170: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 01:46:37.77 ID:wZ4tktXS0 その鼓動のリズムはゆっくりと、規則的だった。あの時の、春希と同じ… 「………っ!」 だからこそかずさは気づいてしまう。感情を押し殺し、何かを隠そうとしている鼓動だと どんっ! 「きゃっ!?」 かずさから両手で突き放され、慌てて声をあげ、距離をとる千晶。 「だからぁ………悪かったって……」 だが、かずさは暗く震えた口調で千晶を問い詰める。 「『知らなかったから』悪かった…って、本当に思っているというのか?」 「え?」 「本当に『知らなかった』『想像もつかなかった』と言うのか?」 「何を?」 千晶はあくまでシラを切ろうとした。 しかし、かずさは追及の刃を振り上げる。 「嘘を吐けっ! お前のシナリオでは雪音が勝っているだろう! 雪音はっ、自分を省みず榛名を助けに来たじゃないか! わたしが雪菜に勝ったと思っているならなんで、わたしを怒らすのに雪菜のマネをしてみせたんだっ! おかしいんだよっ! おまえはっ!」 掴みかからんばかりの剣幕に慌てて板倉が間に入ろうとするが、かずさの手足には未だ立ち上がる力は戻っていなかった。 「…ちぇ…おかしいのはあんただよ」 千晶の目からは既に涙は引いていた。 千晶は舌打ちすると先ほどまで被っていた仮面の表情を一枚外し、不機嫌そうに眉を寄せて言った。 「…明らかに判断材料は足りていないのに…推論を勘だけで確証づけて正解に至ってしまうタイプ… あたしの一番むかつくタイプだ」 「…っ!」 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/170
171: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 01:48:39.83 ID:wZ4tktXS0 千晶は思った。 慰めさせてももらえないか。 じゃあ、あんたに本当に必要なモノをくれてやるよ。 春希も、あんたの母親もしてくれないことをね。あんたのファンだからね。 ここまでする義理なんてないけど。蛇足だけど。 副作用の強い『劇』薬だけど。くらいやがれ。 そして、一週間で立ち直れよ。 「ああ、そうだよ。振られたのはあんたの方だって、ハナから気づいてたよ。あんたに勝ち目はないって」 「…っ!」 「あんたの話を引き出して、自分の脚本の『答え合わせ』したかっただけだよ。ペラペラしゃべってくれてありがとさん」 「………なんで、わたしが…ふられたと…」 「だってそうじゃん。自分から和解を申し出られるくらいなら、3年間2人に音沙汰なしなんてはずがない。 雪菜の方だろ。あんたに足蹴にされても和解を求めたの」 容赦ない言葉の刃がかずさを血まみれにする。 「逃げてたんだろ? 春希の想いから! 空港であんたを抱きしめてくれたやつから! 恋人の前にもかかわらず!」 「…馬鹿やろう…あたしが…どれ…だけ…」 消え入りそうなかずさの声に、千晶は容赦ない凍てつかんばかりの冷水を浴びせる。 「ああ、全く想定内の負け犬の遠吠えならぬ遠ピアノだね。全部ピアノにぶつけてやんの。 帰ってきても中身は高校生のガキのまんま。ぶっぶー」 「………」 「…雪菜はね。じっと待ってた。選ばれるのが自分でない可能性に怯えつつも。春希の側で傷付きつつも、ね」 「………あ…あぁ…」 千晶は頃合いを見極め、トドメを入れた。 「春希や雪菜のイメージの中のあんたはともかく、実物のあんたを見てると反吐が出る。 脚本家の対象外。『お話にならない』ってやつさ。 『悪いのは自分だ、こんな自分は誰にも愛される訳がない』なんて、 あんたを想う人を踏みにじる有り得ない言い訳に逃げ帰りな、冬馬かずささん」 かずさの目から涙も、光も何もかもが消えた。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/171
172: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 01:50:20.11 ID:wZ4tktXS0 「ひどい…ひどいです。瀬ノ内さん。人を何だと思っているんですか!」 板倉が動かないかずさを抱きしめつつ、泣きそうな声で千晶を責めるが、千晶は口調を変えずに答えた。 「そだね〜。『これも役作りのため。わたしにとっては芸がすべて』かな。 あんたが聞きたがっていた『瀬ノ内晶さんの役作りの秘訣は何ですか?』の答えがこれ。記事にしていいよ」 「…っ!」 板倉はくちびるを噛んだ。記事にしてこの怪物を懲らしてやりたいのはやまやま。 しかし、それが冬馬かずさを再び傷つけるのは明白。記事にできようはずがない。千晶もそれがわかって言っている。 魂まで打ち砕かれたかのようなかずさが、床に手をついたままで口を開く。 「…最後の…質問だ…」 千晶は人を喰った態度を続ける。 「〜ん〜。最後だなんて名残惜しいねぇ。でも、まぁ、何でも聞いてちょ」 かずさが絞り出すような声で質問を紡ぐ。 「話にならないわたしは…ともかく…なぜ…榛名は和希と…話の中で結ばれない…」 「へ?」 亡骸のような様子だったかずさの首が持ち上がり、死霊のような呪いの声を上げる。 「なぜ榛名は和希と結ばれなかったのかと聞いているんだっ! 結ばれる結末はなかったかと聞いているんだっ!」 完全に予想外の質問だった。千晶は平静を装うことすらできず、今日初めてかずさの前でうろたえる姿を見せる。 「答えろっ!」 「………」 役者、和泉千晶は何のアドリブも返すことができず。立ちつくした。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/172
173: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 01:51:56.70 ID:wZ4tktXS0 こよいはここまでにしとうごじゃります。 …かずさいじめすぎて胃が痛い http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/173
174: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 03:17:55.81 ID:z4DzDWzn0 >>170-172 うーん、かずさって取られたってワンワン泣きじゃくるタイプではあると思うけど ここまで恋愛の勝ち負けにこだわるタイプでもなさそうな気が というか、ここまでかずさが初対面の相手にペラペラ本音打ち明けるようにも思えないw ちょっと強引すぎな展開の感じもするかもw http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/174
175: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 21:49:16.13 ID:iCemE9/g0 >>174 感想まじありがてぇ >>かずさ恋の勝ち負けこだわりすぎでは? 「雪菜trueでかずさ潔く身を引きすぎ」って感じたのが、このSS書き始めた動機の一つなもので(^。^;)ゞ 反動で導入から黒い感情くすぶったかずさになってます。 >>かずさペラペラしゃべり過ぎ 千晶マジックということで(^-^;) 今日は日付変わる前に投稿できそう http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/175
176: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 23:44:08.01 ID:wZ4tktXS0 ういっす。本日分投下開始。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/176
177: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 23:45:30.92 ID:wZ4tktXS0 **********5/16(日)冬馬宅にて 「かずささん! 開けてください! …せめて何か食べてください…」 これで丸3日、自室に籠もりきりのかずさの身を心配して美代子が扉を叩く。 最早かずさが冬馬曜子オフィスの唯一の稼ぎ手なわけだが、来週末に公演を控えた彼女がこの状態。美代子の心中穏やかならざることいかばかりか、である。 そこへ曜子が帰宅してきた。 「ふう…毎度の事ながらわが娘にも困ったものね…でも、今日は助っ人を連れてきたわよ…」 「こ、こんばんは…ははは…」 「…お邪魔します…」 「ばんわ〜っ」 「失礼します。お邪魔させていただきます」 かずさの友人の武也、依緒、そして、彼らに首根っこを摘ままれるようにして現れたのは千晶。最後は板倉記者であった。 あの劇の日の翌朝、レッスンに行こうとしないかずさに当惑する冬馬曜子オフィスに板倉記者から電話があった。 「お電話失礼します。東邦出版の板倉です。…ええ、その節はどうも …いえいえ…いえ、今回は取材ではなくて …はい、実は昨晩、かずささんと元御学友の方との間でトラブルがありまして …はい、私もその場にいたのですが、その後もかずささんのご様子が尋常ではなかったので、ご自宅まで送らせていただいたのですが …はい、その後問題ございませんでしたかと老婆心ながら …はい。はい?…はい、東邦出版の板倉と申しますが、 …トラブルの内容につきましてはお電話では何かと伝えにく…え、冬馬曜子様!? はい!、はい、すぐタクシーでそちらに向かいます!」 自室に籠城するかずさの元に、曜子、美代子、板倉の3人が到着したのが2時間後。以来、天の岩戸を開けるべく説得が続けられた。 「お〜いっ。お前のお母さんは泣いているぞ〜」 「………」 全く効き目の無い曜子の説得に業を煮やした美代子は、かずさの友人達を頼ることにした。 そして呼ばれたのが武也と依緒。春希と雪菜では却って刺激してしまうと恐れ、まだ知らせていない。 また、主犯である千晶も来た。 正確には武也と曜子が、プライバシー侵害、名誉毀損から楽曲「届かない恋」無断使用による訴訟までちらつかせ、劇の最終日が終わるやいなや連行してきたのだ。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/177
178: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 23:47:27.05 ID:wZ4tktXS0 今回の説得の口火を切ったのは依緒であった。 「冬馬さん…食事くらい食べたら?」 「…いい。…食欲ない…」 その後もかずさの身体を気遣う依緒だが、かずさには聞き入れられなかった。 続いて武也が話しかける。 「…冬馬…春希が聞いたら心配するぞ…」 「っ!…おねがいだよぉ…やめてくれよぉ…こんな…こんな情けないわたしを春希に見せないでくれよぉ…」 かずさの声が泣きそうなほど弱るのを聞き、これは逆効果と悟る武也。 曜子は次の説得相手を見繕ったが…美代子も板倉記者も効果は望めない… …と、なればこの千晶という、今回の件の主犯格と言える怪しい新人女優しかいない。 「…あなたが説得できなかったら、コンサート中止の賠償金を払って貰おうかな?」 軽く脅しを入れる曜子に、千晶が口を開く。 「え〜。お言葉ですがお母さん」 「はい? 何よ?」 「今年頭の来日時に〜、春希を指名してかずさの密着取材仕向けた上に〜、 春希の隣の部屋を押さえてかずささんに半同棲生活強要なんて、 『それなんてコロンビーナ文庫?』なマネしちゃったお母さんにも、 かずささんが失恋の傷こじらせた原因あるんじゃないかなと」 「…っ!」 曜子は毒づいた。痛い所を突かれたからではない。千晶は曜子と武也、依緒の切り崩しを図ったのだ。 現に、武也は僅かながら、依緒は露骨に『そんな事していたのか』と疑念の視線を曜子に向けた。 不利な状況に置かれながらも徐々にその場の主導権を掴む為の手を選ぶ。文字の意味以上に千晶は『役者』であった。 曜子は眉をよせつつ、 「…うちの娘泣かせた分くらいは働きなさい」 と、千晶に説得を促した。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/178
179: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 23:50:19.35 ID:wZ4tktXS0 「…ん」 促されてドアの前に立つ千晶。しばし考え込むも、やがて何か諦めたように首を振り、たどだしく口を開いた。 「…あのさ、冬馬さん。あれからずっと考えてはみたんだけど…」 ドアの向こうからは返事はない。しかし、千晶は構わず続ける。まるで自分自身にきかせるように。 「…結局、榛名が和希と結ばれて幸せになるエンディングは思い浮かばなかった…」 『結ばれるエンディングも構想していたが、ボツしただけ』という嘘が至極簡単なのは百も承知であったが、千晶の脚本書きとしてのプライドがそれを許さなかった。 ドアの向こうから僅かにため息が漏れたのが感じられた。 「榛名は…自分が傷つくことにも他人を傷つけることにも、ピアノを捨てることにも、 三人の中で一番臆病で一番不器用で…人と交わることも一番苦手なキャラだから…わたしがそういうキャラに作ったから… …和希と幸せに結ばれるように動いてくれないんだ」 ドアの向こうから何も返らないが、千晶は滔々と語り続ける。 「…でもさ、榛名はエンディングがどうとか、そんなこと考えて生きちゃいないんだよ」 もう、千晶はドアの向こうの反応を伺うのをやめていた。 「誰だってそうだろ? 和希だって雪音だってそうだ。いや、例え意地悪な神が後味最悪のエンディングをちらつかせても、やつらは恋も友情も音楽も、そうして支え傷つき傷つけあうことをやめない。 幕が下りるまで、舞台の上で演じ続けるんだ」 千晶の独白が続くが、曜子たちもそれを見守っている。 「エンディングが予想できる? だから脚本がつまらない、観たくないなんて言う観客は馬鹿だ。演じたくないなんていう役者がいたら大馬鹿だ。 結果が、エンディングが劇なんじゃない。エンディングに向かうまでが劇なんだ」 ここまで言った後、千晶は少し惨めそうな表情になった。 「榛名は孤独だけど、お前は孤独じゃないだろう? こんな、ちょっとしょげただけで、親友達5人駆けつけてくれるなんて、普通ないぞ? あたしが去年夏風邪こじらせて寝込んだ時なんて、3日目に親からようやくお見舞いメール一件『治った?』たった4文字だけだったんだぞぉ…」 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/179
180: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 23:53:02.02 ID:wZ4tktXS0 もはや、説得しているんだか自分がいじけているんだか千晶本人も解っていない。 「お前の来週のコンサートなんてなぁ、お前ひとりにS席5500円だぞ? わたしはビンボーだからC席2500円しか買えなかったんだぞ! ウチの劇団のチケットなんて、役者から裏方さんまで束になってかかってやっと一枚5000円なんだぞ! しかも、チケットタダであげたのに来てくれない奴もいるんだぞ!」 もはや、ただの駄々っ子だ。 ここまでで、ようやく千晶の愚痴が終わった。当然ながらというか、ドアは開かない。少し息を荒くしつつ、千晶は考えた。 『やっぱりこの手しかないか…』 千晶は落ち着いて、心を研ぎ澄ました。 イメージするのは春希。説得の成功率が一番高そうな人物だ。もちろん、リスクもある。 第一、自分が演じているのはバレバレなのだから、すぐ反感を買うだろう。 しかし、自分の才能にかけて失敗したくはない。 自分の演技力を駆使して、一瞬だけでもかずさの心に春希を映してみせる。千晶はそう決意した。 すうっ 呼吸一つであたりの空気が舞台の上のそれとなり、緊張感が走る。 曜子たちはただならぬ気配を感じつつも、気圧されて立ち尽くす。 『チャンスは一瞬。ひとセリフで決めてやる…』 瀬之内晶の役者としての血が彼女の全身をめぐると、肩のつきや胸のはり、腰の伸び、そして目の輝きがまるで男性の、いや特定の男性の『型』を為しつつあった。 曜子や武也たちが息を呑んで見守る中、瀬之内晶の最後の変化が始まる。 わたしは、誰だ? …おれは…北村春希 …かずさが泣いていたら…何が何でも…何を犠牲にしても助けたいと思うだろう… できるか? …やる。 おれは… しばらくの後、瀬之内晶の体に錬成された春希の魂が憑依する。 そして、一瞬の魂の叫びを以てかずさを救うべく、ドアへ一歩踏み出した。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/180
181: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/13(水) 23:55:13.41 ID:wZ4tktXS0 <Ding Dong> 本日の投下は終了しました。 明日は…たぶん投下できますが、今週末は投下できそうにないです。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/181
182: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/14(木) 05:35:52.40 ID:PeoQQe970 >>177-180 かずさ、引き篭もったかw って友人連れてきたってイオタケに千晶って敵ばっかじゃねーか! 天の岩戸の前での曜子さん、お茶目(脳内再生余裕だ) 千晶には曜子ママに「いま公演中で忙しいんですけど〜」くらいの嫌味言って欲しかった うーんピシャリと言い放つ千晶は格好いいな千晶らしいというか(イオタケの前で爆弾投下はどうかと思うがw) 千晶は、どうなんだろう心理描写とかはあんまりない方がいいように思うウんだけど 一見能天気そうに前触れなくいきなり爆弾投下みたいな方がインパクト出るんじゃないかな で、まずいぞ春希、いや春希な千晶・・・かずさの忠犬にならないよう気をつけろーwww http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/182
183: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/14(木) 06:06:03.15 ID:+URXnuu90 >>182 劇の最終日が終わるや否や連行してきた、とあるから、その愚痴はない。 ただし、かずさが観劇した翌日の話となってて、 しかも「訴訟をちらつかせた」とあるから、大分破綻気味な状況なのは確かw その辺は惜しいなぁと思いつつも、毎日楽しみにしてます>作者様 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/183
184: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/14(木) 06:34:25.68 ID:+URXnuu90 あ、いや籠城して3日と書いてあったわ。すまん http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/184
185: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/14(木) 12:29:22.60 ID:G1woNciI0 >>184 いや、ども。 こちらも思いついた順に書いていたんで、 読み返して見たら確かに解りにくいわ。 説得開始前の千晶の楽屋エピソードあるんで、 wikiとかに投稿し直す際は修正&千晶エピソード 先にはさみます。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/185
186: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/14(木) 16:05:44.57 ID:GUtU3cvS0 >>182 イオタケ敵じゃないッスよ。 春希に変な気起こさなければ今のところはw 千晶の心理描写なんだけど、省くと書いているほうも訳わからなくなっちゃうので書いてますw 謎の多い千晶のサプライズアタックも魅力的なんですが(あぁ、蘇る本編プレイ時の衝撃) 私には真似できないなあ(^-^;) http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/186
187: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/14(木) 23:46:04.99 ID:rrCLtPMC0 では本日分投下 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/187
188: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/14(木) 23:47:45.87 ID:rrCLtPMC0 春希を象られた口が言葉を発するために開かれる。その刹那だった。 バタンっ、ごんっ! 「かづっ#@&!※@#!」 勢い良く開けられたらドアに、千晶はしたたかに顔を打ち、言葉にならぬ悲鳴とともに尻餅をついた。 「…母さん、美代子さん、ごめんなさいっ!」 籠城戦の集結を告げる謝罪の声の大きさに安堵の表情になる曜子や武也たち。 「…部長も依緒もありがとう。迷惑、かけたな…。この埋め合わせはきっとさせてもらうよ…」 「いやいや。いいって、いいって。いいってことよ〜へへへ」 「よかった、冬馬ぁ…」 「板倉さんもいろいろありがとうございます」 「い〜え〜。どう致しまして」 と、ひととおり礼を言ってまわるかずさを、千晶は尻をついたまま鼻を押さえて涙目で恨みがましく睨みつける。 そんな千晶にやっと気づいたように、かずさが声をかける。 「瀬能さん許してちょんまげ」 「…※@#※&!」 痛みでまだ声が出ない千晶は、声にならない怒声と共に中指を立てた。 かずさは礼を言い終わると、 「みんな悪いけど、すぐにカンを取り戻したいんだ。下のスタジオに行くから。あ、美代子さん、さっきのサンドイッチ持って来て」 そう告げて慌ただしく階下に降りてしまった。美代子はかずさの回復ぶりに嬉々として後を追う。 「…っあぁ。あいたたた…もう、これ腫れちゃうよぉ…最終日の後でよかった…すいません、洗面所借ります…」 ようやく声が出るようになった千晶が、立ち上がりよろよろと洗面所に向かった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/188
189: 名無しさんだよもん [sage] 2013/03/14(木) 23:48:22.86 ID:rrCLtPMC0 「…ほんと、我が娘は…」 残された曜子が詫びともつかない呟きをもらす。武也も、呆れ顔で言う。 「完全復活…ですね」 板倉と依緒も、かずさの回復を喜びつつ、何か釈然としない表情であった。 「あれは…瀬之内さんの説得が効を奏したのでしょうか?」 「…なんで? どこが?」 翌日、レッスンに来たかずさのピアノを聞いた彼女の師、ヴァレンガリア・溝口は呆れたようにこう語った。 なんで、レッスン休んでおいて完璧に仕上がってるの、と。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/189
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