【WHITE ALBUM2】和泉千晶スレ ネコ2匹目 (524レス)
上
下
前
次
1-
新
138
: 2013/03/09(土)23:45
ID:6QE8JUTZ0(6/8)
AA×
[
240
|
320
|
480
|600|
原寸
|
JPG
|
べ
|
レス栞
|
レス消
]
138: [sage] 2013/03/09(土) 23:45:36.73 ID:6QE8JUTZ0 「では、かずささん。また明日お願いします」 「ああ・・・。いつもありがとう。美代子さん」 レストランの外でかずさはマネージャーと別れた。マネージャーはこれから冬馬曜子―稀代の世界的ピアニストにしてかずさの母、そして、冬馬曜子オフィス社長―の所に報告に向かうことになっている。 行先は峰城大学病院…公表はされていないが、曜子は白血病を患い定期的に検査入院を繰り返している。娘の売り出しのためには病床を抜け出し駆け回ることを厭わない曜子であったが、今日のような簡単な打ち合わせは報告受けで済ましている。 だから、かずさは今日はひとりで帰ることになっていた。 帰る、か… かずさの足取りは重たかった。今日は形ばかりの仕事であったが、それでも仕事のあるうちはそれで気を紛らすことができた。母親から押しつけられた忙しいスケジュールも却ってありがたかった。 しかし、仕事が終わってひとりになった時に襲う寂寞感をやり過ごす術までは、まだかずさは見出せてはいなかった。 そうしてふらふらと出口に向かうかずさの横をひとりの女性が通り過ぎた。 ぴく… かずさは足を止める。 「?…誰だっけ…」 振り返るが、後ろ姿ではわからない。最近会ったような気がしたが、どこで会ったかも思い出せない。 しかし気になる。5年間ウィーンで暮らし5ヶ月前に帰国した彼女がこの国で「知り合い」と感じることのできる人は少ない。同年代くらいの女性だったが… かずさは追いかけて確かめることにした。たとえ人違いだったとしても気乗りのしない帰宅よりはマシと感じていたからだった。 その女性はエスカレーターで2Fに上がり、「シアターモーラス」スタッフ出入り口の付近で立ち止まった。かずさはもう一度その女性の顔を見て、やっと彼女が誰であったか思い出した。 帰国して間もないころ、ピアニストかずさに「ファッションについて」というインタビューを求めてきた不躾な女性記者…確か板倉とかいう名前だった。 「なぁんだ…」 どちらかと言うとあまり会いたくない人物である。かずさは軽く肩を落とした。すぐ立ち去ろうかとも考えたが… http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1338829309/138
ではかずささんまた明日お願いします ああいつもありがとう美代子さん レストランの外でかずさはマネージャーと別れたマネージャーはこれから冬馬曜子稀代の世界的ピアニストにしてかずさの母そして冬馬曜子オフィス社長の所に報告に向かうことになっている 行先は峰城大学病院公表はされていないが曜子は白血病を患い定期的に検査入院を繰り返している娘の売り出しのためには病床を抜け出し駆け回ることを厭わない曜子であったが今日のような簡単な打ち合わせは報告受けで済ましている だからかずさは今日はひとりで帰ることになっていた 帰るか かずさの足取りは重たかった今日は形ばかりの仕事であったがそれでも仕事のあるうちはそれで気を紛らすことができた母親から押しつけられた忙しいスケジュールも却ってありがたかった しかし仕事が終わってひとりになった時に襲う寂感をやり過ごす術まではまだかずさは見出せてはいなかった そうしてふらふらと出口に向かうかずさの横をひとりの女性が通り過ぎた ぴく かずさは足を止める ?誰だっけ 振り返るが後ろ姿ではわからない最近会ったような気がしたがどこで会ったかも思い出せない しかし気になる5年間ウィーンで暮らし5ヶ月前に帰国した彼女がこの国で知り合いと感じることのできる人は少ない同年代くらいの女性だったが かずさは追いかけて確かめることにしたたとえ人違いだったとしても気乗りのしない帰宅よりはマシと感じていたからだった その女性はエスカレーターで2に上がりシアターモーラススタッフ出入り口の付近で立ち止まったかずさはもう一度その女性の顔を見てやっと彼女が誰であったか思い出した 帰国して間もないころピアニストかずさにファッションについてというインタビューを求めてきた不な女性記者確か板倉とかいう名前だった なぁんだ どちらかと言うとあまり会いたくない人物であるかずさは軽く肩を落としたすぐ立ち去ろうかとも考えたが
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 386 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
AAサムネイル
ぬこの手
ぬこTOP
1.143s*