【WHITE ALBUM2】和泉千晶スレ ネコ2匹目 (527レス)
上下前次1-新
173: 2013/03/13(水)01:51 ID:wZ4tktXS0(5/11) AAS
こよいはここまでにしとうごじゃります。
…かずさいじめすぎて胃が痛い
174(1): 2013/03/13(水)03:17 ID:z4DzDWzn0(1) AAS
>>170-172
うーん、かずさって取られたってワンワン泣きじゃくるタイプではあると思うけど
ここまで恋愛の勝ち負けにこだわるタイプでもなさそうな気が
というか、ここまでかずさが初対面の相手にペラペラ本音打ち明けるようにも思えないw
ちょっと強引すぎな展開の感じもするかもw
175: 2013/03/13(水)21:49 ID:iCemE9/g0(1) AAS
>>174
感想まじありがてぇ
>>かずさ恋の勝ち負けこだわりすぎでは?
「雪菜trueでかずさ潔く身を引きすぎ」って感じたのが、このSS書き始めた動機の一つなもので(^。^;)ゞ
反動で導入から黒い感情くすぶったかずさになってます。
>>かずさペラペラしゃべり過ぎ
千晶マジックということで(^-^;)
今日は日付変わる前に投稿できそう
176: 2013/03/13(水)23:44 ID:wZ4tktXS0(6/11) AAS
ういっす。本日分投下開始。
177(1): 2013/03/13(水)23:45 ID:wZ4tktXS0(7/11) AAS
**********5/16(日)冬馬宅にて
「かずささん! 開けてください! …せめて何か食べてください…」
これで丸3日、自室に籠もりきりのかずさの身を心配して美代子が扉を叩く。
最早かずさが冬馬曜子オフィスの唯一の稼ぎ手なわけだが、来週末に公演を控えた彼女がこの状態。美代子の心中穏やかならざることいかばかりか、である。
そこへ曜子が帰宅してきた。
「ふう…毎度の事ながらわが娘にも困ったものね…でも、今日は助っ人を連れてきたわよ…」
「こ、こんばんは…ははは…」
「…お邪魔します…」
「ばんわ〜っ」
「失礼します。お邪魔させていただきます」
省17
178(1): 2013/03/13(水)23:47 ID:wZ4tktXS0(8/11) AAS
今回の説得の口火を切ったのは依緒であった。
「冬馬さん…食事くらい食べたら?」
「…いい。…食欲ない…」
その後もかずさの身体を気遣う依緒だが、かずさには聞き入れられなかった。
続いて武也が話しかける。
「…冬馬…春希が聞いたら心配するぞ…」
「っ!…おねがいだよぉ…やめてくれよぉ…こんな…こんな情けないわたしを春希に見せないでくれよぉ…」
かずさの声が泣きそうなほど弱るのを聞き、これは逆効果と悟る武也。
曜子は次の説得相手を見繕ったが…美代子も板倉記者も効果は望めない…
…と、なればこの千晶という、今回の件の主犯格と言える怪しい新人女優しかいない。
省15
179(1): 2013/03/13(水)23:50 ID:wZ4tktXS0(9/11) AAS
「…ん」
促されてドアの前に立つ千晶。しばし考え込むも、やがて何か諦めたように首を振り、たどだしく口を開いた。
「…あのさ、冬馬さん。あれからずっと考えてはみたんだけど…」
ドアの向こうからは返事はない。しかし、千晶は構わず続ける。まるで自分自身にきかせるように。
「…結局、榛名が和希と結ばれて幸せになるエンディングは思い浮かばなかった…」
『結ばれるエンディングも構想していたが、ボツしただけ』という嘘が至極簡単なのは百も承知であったが、千晶の脚本書きとしてのプライドがそれを許さなかった。
ドアの向こうから僅かにため息が漏れたのが感じられた。
「榛名は…自分が傷つくことにも他人を傷つけることにも、ピアノを捨てることにも、
三人の中で一番臆病で一番不器用で…人と交わることも一番苦手なキャラだから…わたしがそういうキャラに作ったから…
…和希と幸せに結ばれるように動いてくれないんだ」
省11
180(1): 2013/03/13(水)23:53 ID:wZ4tktXS0(10/11) AAS
もはや、説得しているんだか自分がいじけているんだか千晶本人も解っていない。
「お前の来週のコンサートなんてなぁ、お前ひとりにS席5500円だぞ?
わたしはビンボーだからC席2500円しか買えなかったんだぞ!
ウチの劇団のチケットなんて、役者から裏方さんまで束になってかかってやっと一枚5000円なんだぞ!
しかも、チケットタダであげたのに来てくれない奴もいるんだぞ!」
もはや、ただの駄々っ子だ。
ここまでで、ようやく千晶の愚痴が終わった。当然ながらというか、ドアは開かない。少し息を荒くしつつ、千晶は考えた。
『やっぱりこの手しかないか…』
千晶は落ち着いて、心を研ぎ澄ました。
イメージするのは春希。説得の成功率が一番高そうな人物だ。もちろん、リスクもある。
省14
181: 2013/03/13(水)23:55 ID:wZ4tktXS0(11/11) AAS
<Ding Dong>
本日の投下は終了しました。
明日は…たぶん投下できますが、今週末は投下できそうにないです。
182(2): 2013/03/14(木)05:35 ID:PeoQQe970(1) AAS
>>177-180
かずさ、引き篭もったかw
って友人連れてきたってイオタケに千晶って敵ばっかじゃねーか!
天の岩戸の前での曜子さん、お茶目(脳内再生余裕だ)
千晶には曜子ママに「いま公演中で忙しいんですけど〜」くらいの嫌味言って欲しかった
うーんピシャリと言い放つ千晶は格好いいな千晶らしいというか(イオタケの前で爆弾投下はどうかと思うがw)
千晶は、どうなんだろう心理描写とかはあんまりない方がいいように思うウんだけど
一見能天気そうに前触れなくいきなり爆弾投下みたいな方がインパクト出るんじゃないかな
で、まずいぞ春希、いや春希な千晶・・・かずさの忠犬にならないよう気をつけろーwww
183: 2013/03/14(木)06:06 ID:+URXnuu90(1/2) AAS
>>182
劇の最終日が終わるや否や連行してきた、とあるから、その愚痴はない。
ただし、かずさが観劇した翌日の話となってて、
しかも「訴訟をちらつかせた」とあるから、大分破綻気味な状況なのは確かw
その辺は惜しいなぁと思いつつも、毎日楽しみにしてます>作者様
184(1): 2013/03/14(木)06:34 ID:+URXnuu90(2/2) AAS
あ、いや籠城して3日と書いてあったわ。すまん
185: 2013/03/14(木)12:29 ID:G1woNciI0(1) AAS
>>184
いや、ども。
こちらも思いついた順に書いていたんで、
読み返して見たら確かに解りにくいわ。
説得開始前の千晶の楽屋エピソードあるんで、
wikiとかに投稿し直す際は修正&千晶エピソード
先にはさみます。
186: 2013/03/14(木)16:05 ID:GUtU3cvS0(1) AAS
>>182
イオタケ敵じゃないッスよ。
春希に変な気起こさなければ今のところはw
千晶の心理描写なんだけど、省くと書いているほうも訳わからなくなっちゃうので書いてますw
謎の多い千晶のサプライズアタックも魅力的なんですが(あぁ、蘇る本編プレイ時の衝撃)
私には真似できないなあ(^-^;)
187: 2013/03/14(木)23:46 ID:rrCLtPMC0(1/3) AAS
では本日分投下
188(1): 2013/03/14(木)23:47 ID:rrCLtPMC0(2/3) AAS
春希を象られた口が言葉を発するために開かれる。その刹那だった。
バタンっ、ごんっ!
「かづっ#@&!※@#!」
勢い良く開けられたらドアに、千晶はしたたかに顔を打ち、言葉にならぬ悲鳴とともに尻餅をついた。
「…母さん、美代子さん、ごめんなさいっ!」
籠城戦の集結を告げる謝罪の声の大きさに安堵の表情になる曜子や武也たち。
「…部長も依緒もありがとう。迷惑、かけたな…。この埋め合わせはきっとさせてもらうよ…」
「いやいや。いいって、いいって。いいってことよ〜へへへ」
「よかった、冬馬ぁ…」
「板倉さんもいろいろありがとうございます」
省11
189(1): 2013/03/14(木)23:48 ID:rrCLtPMC0(3/3) AAS
「…ほんと、我が娘は…」
残された曜子が詫びともつかない呟きをもらす。武也も、呆れ顔で言う。
「完全復活…ですね」
板倉と依緒も、かずさの回復を喜びつつ、何か釈然としない表情であった。
「あれは…瀬之内さんの説得が効を奏したのでしょうか?」
「…なんで? どこが?」
翌日、レッスンに来たかずさのピアノを聞いた彼女の師、ヴァレンガリア・溝口は呆れたようにこう語った。
なんで、レッスン休んでおいて完璧に仕上がってるの、と。
190(1): 2013/03/15(金)00:07 ID:XFjGodJh0(1/4) AAS
**********5/16(日)少し時間を巻き戻り、『シアターモーラス』控え室、『届かない恋』公演最終日カーテンコール後
鏡の前でメイクを落としている先輩女優を前に、千晶はどう声をかけたものかと思案していた。
女優、似鳥まふゆ。劇団「コーネックス二百三十度」所属の看板女優にして、日本屈指の若手演技派舞台女優である。
舞台の下では『そこそこの美人』程度の印象しか与えない彼女だが、一度舞台に上がると圧倒的な存在感で観客の心を鷲掴みにする。
演技力も演技の幅も千晶を凌いでおり、また、豊富な声量とそれを最大限活用した高い歌唱力を誇っている。
それでいて博識で鋭い洞察力、理解力を有しており、旺盛なバイタリティで脚本を貪欲に吸収する。
千晶の脚本『届かない恋』についても鋭い質問を重ね、あっという間に『初芝雪音』役を自分のものにしてみせた。
千晶が彼女に勝てる点は一点、脚本家としての能力のみであり、つまりは役者として何一つ勝てる点はなかった。
千晶がこの劇団に入団したのも彼女がいるからである、と言って過言でない。
彼女は千晶にとって尊敬する目標であり、越えるべき壁であった。
省10
191(1): 2013/03/15(金)00:21 ID:XFjGodJh0(2/4) AAS
千晶はほっと息をついた。
自分のような新人の脚本が公演されるに至ったのは、実力というより「劇団に試されている」面が大きい。
特にこの先輩の評価は怖かった。
二人一役でやっていた大学時代の脚本を磨きなおしてはみたものの…
…直接モデルに会っていない「冬木榛名」の人物描写はまだ改善の余地があるものだった。
そんな折に目の前にひょっこり現れてしまったかずさも不運だったのだろうが…
千晶が強引にかずさを『観察』しにかかったのはそういうわけでもあった。
「でも、最初から思いつかないあたり、あんたやっぱり『まだ』ね」
「…*※#!」
省12
192(1): 2013/03/15(金)00:26 ID:XFjGodJh0(3/4) AAS
2年前の春希や雪菜の時のように十分に作戦を練ることなく、強引にかずさをひっかきまわしたツケは最終日の後に回ってきた。
あの日以来―今日で3日目になる―かずさは部屋に籠って食事もとっていないらしい。
そして、かずさを心配する周りの人間―母親である曜子や友人たち―により、千晶はひっ立てられる羽目になってしまったのだ。
「まあ、脚本の直しに貢献してくれたからいいか…って言えるのは、劇団に迷惑かけないようにしてからね」
「は、はい。そういうわけで今日は失礼します…新人の分際ですいません…」
「ちゃんとみんなもフォローするから、心配しなくても良いわよ」
「あ、ありがとうございます!」
千晶は思った。
本当にこの人はいい人だ。役者としても、先輩としても尊敬できる…ある一点を除いて
「ま、そういうわけだから、来週末はわたしに付き合いなさい。TRPGのコンベンション」
省9
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