【WHITE ALBUM2】和泉千晶スレ ネコ2匹目 (527レス)
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178(1): 2013/03/13(水)23:47 ID:wZ4tktXS0(8/11) AAS
今回の説得の口火を切ったのは依緒であった。
「冬馬さん…食事くらい食べたら?」
「…いい。…食欲ない…」
その後もかずさの身体を気遣う依緒だが、かずさには聞き入れられなかった。
続いて武也が話しかける。
「…冬馬…春希が聞いたら心配するぞ…」
「っ!…おねがいだよぉ…やめてくれよぉ…こんな…こんな情けないわたしを春希に見せないでくれよぉ…」
かずさの声が泣きそうなほど弱るのを聞き、これは逆効果と悟る武也。
曜子は次の説得相手を見繕ったが…美代子も板倉記者も効果は望めない…
…と、なればこの千晶という、今回の件の主犯格と言える怪しい新人女優しかいない。
「…あなたが説得できなかったら、コンサート中止の賠償金を払って貰おうかな?」
軽く脅しを入れる曜子に、千晶が口を開く。
「え〜。お言葉ですがお母さん」
「はい? 何よ?」
「今年頭の来日時に〜、春希を指名してかずさの密着取材仕向けた上に〜、
春希の隣の部屋を押さえてかずささんに半同棲生活強要なんて、
『それなんてコロンビーナ文庫?』なマネしちゃったお母さんにも、
かずささんが失恋の傷こじらせた原因あるんじゃないかなと」
「…っ!」
曜子は毒づいた。痛い所を突かれたからではない。千晶は曜子と武也、依緒の切り崩しを図ったのだ。
現に、武也は僅かながら、依緒は露骨に『そんな事していたのか』と疑念の視線を曜子に向けた。
不利な状況に置かれながらも徐々にその場の主導権を掴む為の手を選ぶ。文字の意味以上に千晶は『役者』であった。
曜子は眉をよせつつ、
「…うちの娘泣かせた分くらいは働きなさい」
と、千晶に説得を促した。
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