[過去ログ] アカイイト / アオイシロ 〜第九十五章〜 (1001レス)
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182: 2011/12/19(月)00:14 ID:ReCGVR+C(3/6) AAS
「義理とか因縁とか、そういうのは関係ないわ!ただ、私は桂から学んだだけよ!
 その‥誕生日を祝われるのは誰だって嬉しいものだって‥。去年の私の誕生日に」

「・・・・・・はぁ」

「だから、手の届く範囲くらいは、私もそうしてみようと思っただけ。
 けれど、現身を持たない私があげられるものなんてある訳ないし、
 物を買う金銭だって持ち合わせてなんかない。料理だって碌に手伝えやしないもの。
 だから、何して欲しいか本人に聞くしかなかったというか‥」

「・・・・・・・・」

自分が予想していたよりも遥かに真っ当なノゾミの回答に、
サクヤは思わず息をするのも忘れて固まってしまう。
それほどまでに、少女の言葉は彼女にとって衝撃的だった。

「何よ!鳩が豆鉄砲喰らったみたいな顔をして!そんなに今の私が滑稽かしら?」

半分涙目になってぷりぷりと怒りだすノゾミに、
そんな彼女の様子がおかしいのかクックっと小さく笑いながら、サクヤは答える。

「いやいや、済まないね。今のは素直に驚いただけさ。あまりに“らしく”なかったものだからさ。
 まぁ、良く考えりゃおかしい話でもないか。私だって羽藤に“らしく”なくされた第一人者だっけね‥」

「どういう意味よ!」

「なんだかんだでアンタと私はお仲間ってことかもしれないって話さ。
 さてはて、笑えば良いのか、泣けば良いのか‥」

浅間サクヤは何やら複雑な表情で天上を仰ぎ見て、ハハハと乾いた笑い声を零した。
そんな腑に落ちない彼女の態度に多少の苛立ちを覚えながらも、
ノゾミは改めてサクヤに顔を向け、もう一度尋ねる。
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