処女作 (102レス)
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32: 春菜♪ 2021/07/24(土)20:41 ID:DErpxsZG(1) AAS
#1 戦う夜、一人じゃないから怖くない
―2032年
「ふぇ〜ん…」
「大丈夫?…あんたさ、子供を泣かして何やってんだよ…ふきゅっ?!」
すると、青いスカートをはためかせ、白いパーカーを着た女性が現れた。彼女は僕の前にいる人を蹴り飛ばした。まるで、カンフーのように。彼女は彼にビンタを飛ばし、構えを取る。
「あの…あの!助けていただいて…僕の名前は中沢樹です…」
彼女は僕を見ると舌打ちを飛ばし、その長い黒髪を靡かせた後口を開く。
「大して生徒を導けないくせに、先生って名乗らないで!」

数日後
(僕…何で教師してんだろ…)
「あれ、樹じゃん。歌穂も。久しぶり。」
「はあ、陸人も樹も柊も私も居るのに、菜月は居ないのよ…」
歌穂はそれを言うとため息をついた。菜月?菜月って…すると、扉が開き急いだかのように髪をポニーテールに結んだ女性が入ってきた。
「お待たせ。…って陸人さん?何でここに…」
坂倉と呼ばれたポニーテールの女性は陸人さんに話しかけていた。
「坂倉。物好きが過ぎるぞ、馬鹿」
坂倉さんは陸人にぺこりとお辞儀し、僕や歌穂、樹の前に現れた。
「私は坂倉菜月。こう見えて5年目なんだよね…皆、久しぶり。これからよろしく!」
僕達3人に名前をいい挨拶をする。背が高く、軽く170は越えてると推測する。
「菜月…昨日のみたよ。よく言えたよね、教師を名乗らないで!ってさ」
…ん?ちょっと待て。“教師を名乗らないで!”といった女性はロングヘア。しかし彼女…いや菜月はポニーテールにしている。
「…あんたさ、昨日の人だよね?」
菜月は僕に近づくとそう話した。顔はキリッとしていて強気で、勝気な彼女を表していた。
「うん。多分昨日のは僕だと…」
「…足、引っ張らないでね。あんたの…いや樹のこと期待してるから」
ぶっきらぼうに呟くと、彼女は走り去った。

翌日
「…え」
ドアを開けると、頭の上でお団子にした菜月がいた。菜月の部屋のとなりには陸人もいた。
「あー、丁度良かった♪私片付け下手なんです…。手伝ってもらえませんか?」
僕と陸人はスルーし、ごみを出しにいく。
「ケチーっ!!」
菜月の声が聞こえたがスルーする。

その日の夜
「菜月ってさ…なんでそんなに真剣なの?」
「私ね、小学生の娘が居るの。だからかな。中学生って遥より大人だけど同じ義務教育の学生。親近感が沸いちゃって…ね。あと、朝を見せてあげたいの。朝は日々の始まり。いくら怖い夜でも、朝と言う希望があればそれは少し小さくなる。だからかな。私はね、朝を見せるためなら頑張れる。」

僕の考えは変わった。
「僕、もう一度頑張ってみます。皆の笑顔をみるために。」
「はあ、仕方ない。頑張れ、樹♪」

次回予告
進路指導が始まり、考えが変わる菜月。
#2 芽吹く夢 私、歌手になりたい!
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