[過去ログ] 雑談 粉にも母の日 母への懺悔の言葉 [無断転載禁止]©2ch.net (1002レス)
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630: 2017/08/30(水)19:23 AAS
虫のようにゴミまみれの床の上をのたうちながらウッさんは吼えた。歪んだ音声は窓を突き破って深夜の住宅街に谺した。
「親だろうが!お前らが勝手に産んだんだろうが!だったら最後まで責任もてよ!俺を養えよ!」
「責任は、とる」
喚くウッさんに対して父親の答えは簡潔だった。最後の一撃のつもりで振り下ろしたハンマーは、しかし狙いが外れて床を叩いた。
ウッさんの母親が、父親の背中にしがみついたからだ。父親は怒鳴った。「何のつもりだ!」
「そうよ、その子のいうとおりよ、私が産んだの!私の子供なのよ!ねぇ!」
父親は振り返って己の妻に向き合った。ウッさんの母親の顔は涙でぐしゃぐしゃだった。全身が震えていた。
「もう引き返せないんだ」 父親はちらりとウッさんを見た。死にかけている。月光に照らされた顔は、死人のように白く、不気味だった。
「計画通りに・・・進めるしかない。ここでまた甘い顔をしたら、再び地獄が始まる。化け物に延々と貪られる地獄の日々がな。
こいつはここで殺さなければならない!さもなくば私達が殺されるんだぞ!お前だって毎日のように泣いていたじゃあないか!」
母親はぶんぶんと首を振った。髪が左右に乱れた。何か言おうとして口を開いたが、喉の奥からは嗚咽しか漏れなかった。
「お母さん・・・助けてよ」
不意にウッさんが呟いた。ばっと父親がウッさんを見た。ウッさんがまた言った。
「おかあさぁん!おかあさん!お父さんが苛めるんだよ!助けてよ!」
哀れを催すような、子供っぽい懇願。目には涙が光っていた。しかし口元に浮かんでいるのは、確かに嫌らしい嘲笑だった。
父親の中にかつてないほどの憤怒が突き上げた。
「黙れ!この怪物が!」
「うん。助けてあげる!」
ウッさんの母親が父親の手からハンマーを奪うと、両手で握って、高々ともちあげて、一気に振り下ろした。
ぼぐん、という鈍い音。ハンマーが眼球のある位置に突き刺さっていた。
凄まじい悲鳴がウッさんの口から溢れた。
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