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497: (ﾜｯﾁｮｲ 95c8-mYid) 2023/03/02(木)22:42 ID:QCURBO/d0(1) AAS
しかしそれより読んでて辛かったのは、間柴の試合後にある
ウォーリーの育て方についてのダンとミゲルの会話だよなあ
以前書いたけど、良い作品は後で読み返した時、それまでの
キャラの台詞や行動が、その後の展開とピタリとはまって
若者の成長や大人の見識の深さを再認識させてくれるものだ
ところが一歩は…
ダン
「奔放も過ぎると、天賦の才も道半ばで挫折する」
「危険な旅としか思えん」
ミゲル
「マルチネスは終着点、その先は無し」
「ウォーリーは始発 先しかなく 道は果てなく続いている」
「あの子は太陽だ 性格も将来性も全てが眩しい」
「素材を磨き上げたらどれほど光り輝くのか見てみたい」
「この老いぼれでは最後まで付き合うことは叶わぬが」
「リカルドとぶつかることでウォーリーは光を増す」
「その輝きは私の余生を照らし続けてくれるだろう」
ウォーリー
「（ミゲルに）恩返しする 世界王者になる」
もうね、全てが虚しい
ミゲルはウォーリーの将来を、「先しかない」はずだった未来を
すべて叩き潰して、自分の余生より先に「天賦の才を道半ばで
挫折」させてしまった
考えてもみてほしい、5ラウンド終了後ミゲルがレフェリーに
試合放棄を告げていたら、ウォーリーは選手生活を続ける
事が出来た可能性はあったんだよ
さらに才能を伸ばし世界再挑戦の未来もあったかもしれない
それが「自由に楽しんできなさい」「休むな！すぐに行け！」
「見たかぁ～！」「こんなにも輝いている！」とド突き合わせて
致命的な障害を身体に刻み込ませてしまう
もう片目の視力をなくしたウォーリーは木から木へ飛び移ることも
落ちてきたヤシの実を受け止めることも動物を追い付くこともできない
獣医の道だって今まで考えていたのとは違う形にならざるを得ない
たった数分、たった数分無駄なラウンドを重ねさせてしまったために
あまりにも多くのものを失ったことについて、本来ならミゲルはじめ
大人がじっくり総括しなきゃいけない、どうしようもなく酷い話だった
それが何だ？
「やりきった？」
「最初から勝敗は二の次だった？」
「素晴らしい助言？」
「あっぱれ？」
もうどうしようもない、人間以下の犬畜生の感想だろ、それじゃ
この試合は本当にちょっと一歩ファンの心を折りかねない
試合そのものよりその後の雑な締めくくりがとどめを刺した感じだ
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