[過去ログ] 産経抄ファンクラブ第254集 (1002レス)
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(1): 2019/06/12(水)06:16 ID:Vrt1Gbns0(1) AAS
産経抄 6月12日

 田辺聖子さんが作家になる前、金物問屋で働いていた話は昨日書いた。目の回るような忙しさの中、当然、男たちの口は荒くなる。自伝小説『しんこ細工の猿や雉(きじ)』に、こんな描写がある。

 ▼「『あほ、ぼんやりすな!』 いつだか、あたらしくはいった女の子はそうどなられて、しくしく泣き出し、一日で辞めてしまったことがあった。男たちは責任のなすり合いをして、『しーらんで、知らんで。ワイ知らんで』といっていた」。

 ▼女の子が泣き出したのとは事情が違う。人の命が失われたのだ。責任のなすり合いをしている場合ではないだろう。札幌市の池田詩梨(ことり)ちゃん(2)が衰弱死し母親と交際相手が逮捕された事件で、児童相談所と北海道警の言い分が食い違っている。

 ▼先月中旬、母親との面会の約束が取れた道警は、児相に同行を要請したと説明する。これに対して児相は、同行を控えるよう言われたと主張する。結局、道警の警官のみが母子を訪問して、虐待はなしと判断した。詩梨ちゃんの死亡が確認されたのは、20日後である。

 ▼児相の職員なら、虐待を見抜けたかもしれない。詩梨ちゃんの体には、たばこの火を押しつけられたような火傷(やけど)の痕も見つかっている。警察と児相の役割は違う。両者の連携がうまくいかなければ、虐待死は防げない。

 ▼本日も田辺さんの箴言(しんげん)を紹介したい。「人は、刃物や天災や戦争によって傷つき死ぬのではない…人は人によってのみ、傷つけられ殺される。人の言葉。
人の仕打ち。人の感情。それだけが、人を活(い)かしもし、殺しもするのである」。鬼畜のような人間は確かに存在する。それでも周りの人の助けがあれば、幼い命を救えた。悲しいニュースに接するたびに、この言葉を思い出す。
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