[過去ログ] 新聞販売店関係者が愚痴を書くスレ 127梱包目 (1002レス)
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266: 2022/12/10(土)22:23 ID:Ox2G26Gk0(3/4) AAS
ナオトさんは自らの生い立ちについて多くを語ろうとはしなかった。
ただ裕福とはいえない母子家庭で、大学進学は諦めたという。
高校卒業後、知人の紹介で新聞販売店で働き始めたが、ここがとんでもなく劣悪な職場だった。

最初は配達だけという約束だったのに、すぐに集金も任されるように。
社会保険もないうえ、ノルマを達成できない場合は給与から天引きするといわれたので、朝夕刊配達の合間や週末も集金に駆けずり回った。
仕事の隙間を縫うようにして取る睡眠は細切れで、眠れても1、2時間。なんとかノルマは達成できたが、休日は1日もなかったという。

こんな働き方では心身ともに1年が限界。ただ販売店はいつも人手不足で、到底辞めたいなどといえる雰囲気ではなかった。
しかし、このままでは本当に死んでしまう。ナオトさんは突発的に職場から逃げ出した。
このとき、社員寮が販売店と隣接していたこともあり、パスポートやキャッシュカードといった貴重品を持ち出し損ねた。
その後は友人宅などを転々としたが、メンタルの不調が続き、気が付いたときには、身分証明代わりの運転免許証は失効、
携帯も料金未払いで通話機能が止まってしまったという。

ぎりぎりまで追い詰められ、初めて自治体の福祉事務所を訪れたのが、今年1月のことだ。
無低で現金のほとんどを巻き上げられ、携帯の再契約や就職活動はおろか髪を切りに行くことさえできず、「もう限界です」と訴えている。
無低での暮らしが半年に及ぼうとしたとき、ナオトさんはなんとか現状を打開しようと、ネットで偶然見つけた困窮者支援に取り組む市民団体などが
集まってつくるネットワーク組織に助けを求めた。

新型コロナ災害緊急アクションでは、コロナ禍で携帯の通話機能や携帯そのものを失った人が多くいたことから、
着信に限って無制限に利用できる携帯を一定期間、無料で貸し出すシステムを新たに導入していた。
ナオトさんもこのシステムを利用し、あっという間に賃貸アパートを見つけることができた。
住まいが決まれば、身分証明書の再発行も仕事探しも一気に進むはずだ。
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