[過去ログ] 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む21 [無断転載禁止]©2ch.net (808レス)
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(2): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/11(木)10:20 ID:AONA9sxo(16/47) AAS
>>673 つづき

しかし1970 年代の末頃から、確率論のある種の研究の中でこれら両者はついに融合点を見いだし、測度論に基づいた無限次元空間上の完全な微積分の理論が完成します。
この理論は通常、この方向への最初の突破口を開いた数学者の名前をとってマリアヴァン解析と呼ばれています。
ところが、この理論は空間全体での部分積分の成立を示してはいますが、有限次元の場合とは異なり発散定理のような領域についてはなかなか困難がありました。
有限次元の場合には有界な集合上でまず理論が作られ、むしろ空間全体へ議論を拡張するときに困難があったのとは全く対照的です。
これは(ベクトルの大きさが自然に考えられる)自然な空間においては、有界閉集合がコンパクトと呼ばれるよい集合になる必要十分条件が有限次元であることであるということからくることですが、この事実が発散定理の定式化を極端に難しくします。
球に相当するような滑らかな領域ではすでに発散定理は定式化できていましたが、長方形のような形 に相当する角のある領域についても発散定理をマリアヴァン解析の枠組みで完全に定式化することを目指しています。

研究領域:確率解析

20 世紀初頭にアインシュタインによってブラウン運動が理論的に取り扱われると、数学的な対象としてブラウン運動を定式化することも行われました。
それは[0, 1] 区間から連続関数全体が作る無限次元空間へのよい写像をフーリエ解析の手法で構成し、その空間に確率測度を導入するという方法であり、現在ではその測度はウィナー測度と呼ばれています。
いったんブラウン運動という基本的な対象が数学的に定式化できると、他の拡散過程も定式化できるか、という自然な問題が起こります。
ところがこれは困難であり、コルモゴロフは偏微分方程式の解に関する問題としてこれを定式化しようとしましたがあまり満足のいくところにまでは到達しませんでした。

つづく
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