[過去ログ] 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む25 [無断転載禁止]©2ch.net (716レス)
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130: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/11/05(土)13:40 ID:DzICE8Th(25/47) AAS
米田函手はY:C→SetsCop
これは位相から前層への写像とみることができます。だと
外部リンク:myuon-myon.hatenablog.com
PSh圏とcolimit - Just $ A sandbox 2013-05-30
位相空間Xに対して、X上の前層Fとは、Xの開集合から集合への写像
F(U)(U∈O(X))
(で、かつ制限写像というものが定められているものの)のことです(詳しくは層 (数学) - Wikipedia等を参照)。
ここで、O(X)
に包含関係で順序を入れてこれを順序集合の圏(Cと表記)とみなします。するとFは、
F:Cop→Sets
なる反変函手であって、この函手を対象、函手の間の自然変換を射とするような函手圏SetsCopが定義できます。
(余談ですが、SetsCopは米田の補題でもおなじみの圏です。米田函手はY:C→SetsCop
という函手だったので、これは位相から前層への写像とみることができます。)
こうしてできたXの上の前層の圏をPSh(X)
とかきます。
さらにX上の前層が層であるとは、Xの全ての開集合U
について、既約性条件と閉条件と呼ばれる2つの条件をみたすようなもののことです。これを圏の言葉で書くと、
対象F(U)と射F(U)→ΠiF(Ui)
が\prod_i F(U_i) \Rightarrow \prod_{(i_0,i_1) \in I \times I} F(U_{i0} \times U_{i1})のequalizerである*1といえます。
前層はただの反変函手に過ぎませんがよい性質を持っています。例として次の命題を挙げます。
Def: 函手F:Cop→Sets
が h_X:=\mathscr{C}(-,X) \quad : \quad \mathscr{C}^{op} \to Setsと自然同型であるとき、この函手を表現可能とよぶ。
Prop: 全ての前層は表現可能な前層のcolimitである。
とても面白い性質です!
前層がlimitを持てばequalizerも持つはずなので上のことから自然に層になります。
(またnLabによるとこのcolimitはcoendを使って書くとすっきり表現できるらしいのですが、まだそこまでは理解が追いついていないです。)
参考文献
Stacks Project ? Tag 006D 前層の定義
Stacks Project ? Tag 0071 層の定義
representable functor in nLab 表現可能函手の定義
presheaf in nLab 最後にあげた命題の証明ものってます
*1:ここで⇒は、2本の平行射を表します
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