[過去ログ] 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む25 [無断転載禁止]©2ch.net (716レス)
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140: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/11/05(土)19:48 ID:DzICE8Th(31/47) AAS
”「分かりやすさと扱いやすさのトレードオフ」は数学の様々な場面で付きまとう問題である.”か。至言かも・・・
外部リンク:infinitytopos.wordpress.com
∞カテゴリーIII 投稿日: 2015年2月10日 投稿者: infinity_topos
(抜粋)
前回の二回の投稿で∞カテゴリーの一つのモデルであるquasi categoryについて解説してきた.その話によると,位相空間(の特異単体)や圏はsimplicial setの中でそれぞれ特徴づけを持ち,それらの性質を合わせたものがquasi categoryなのであった.
では,なぜsimplicial setで考える事に意味があるのか,それにはどういった優位性があるのだろうか,と考えるのは自然な疑問だろう.今回はそれに対する一つの答えを与えようと思う.
●Simplicial setの圏論的性質
まずは,圏論的な性質から考察しよう.これに関しては,simplicial setは位相空間と比べ格段に「良い」性質を持つ事が知られている.というのも,位相空間の圏は性質が悪すぎるのだ.
例えば,位相空間の圏はカルテシアン閉ではない.つまり,\displaystyle Hom_{\mathsf{Top}}(X\times Y,Z)\cong Hom_{\mathsf{Top}}(X,Z^Y)は成立しない.また,2つのCW複体\displaystyle X,Yの直積空間\displaystyle X\times YにCW複体の構造が入るとは入らない.
これらの問題は,前者は\displaystyle Yが局所コンパクト,後者は片方の空間が局所コンパクトなら実は成立する.しかし,では局所コンパクト空間のみ考えればよいかといえば,今度は局所コンパクト空間の圏\displaystyle \mathsf{LocCpt}は余極限について閉じない.
このように,何かを求めれば何かを失うといったところで,圏論的にも扱いやすい位相空間のクラスを見つけるという事は半世紀ほど前の一つの問題であった.そこでSteenrodのA convenient category of topological spacesなどで提案されてきたのが,コンパクト生成空間だ.
詳細は述べないが,このクラスにおいては余極限は変わらないが,ケリー化と呼ばれる通常と少し異なる直積位相を用いる.実はそれにより,前の二つの問題はどちらとも解決される.topological categoryの定義でコンパクト生成ハウスドルフ空間を用いるのも,実はこのような圏論的な要請が関連している.
つづく
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