[過去ログ] ガロア第一論文と乗数イデアル他関連資料スレ11 (1002レス)
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826
(1): 12/28(土)22:00 ID:aD5GuW9/(16/19) AAS
つづき

さて,私はコロナ禍のすこしまえ頃から,d次元のヘテロティック弦理論における量子異常の相殺について考えていた.Stolz-Teichner の提唱を仮定すれば,d 次元のヘテロティック弦理論は元T ∈TMF22+d(X) によって指定される.また,その量子異常は,数学的には何かコホモロジー作用素αspin :TMF22+d(X) → IZMSpin2+d(X) があって αspin(T) によって記述されることになる.この量子異常が相殺するというのは,さらにそれを標準的な変換IZι : IZMSpin2+d(X) → IZMString2+d(X) によってストリング同境ホモロジーのアンダーソン双対に送るとIZι◦αspin(T)=0 となるということである.

理論物理側からは,特定のd,X,T に対してこれを調べたくなる動機があり,私の技量ではもっとも簡単なd=2,X =ptでT が一般の場合に示すのが限界だった.そんな中,2021 年早春のオンライン研究会に参加した所,山下さんが関連しそうな話をしているのを見かけたので,数日逡巡した後に電子メールで相談をしてみたところ,興味をもってくださったのでしばらくメールのやりとりをした.すると,一ヶ月ほどの間に,上記コホモロジー作用素αspin の厳密な定義をしてくださった.そうこうしていると,なんと特定の物理的動機のあるd,X,T に対してだけではなく,勝手なd,X,T に対してIZι◦αspin(T)=0であることが証明されてしまったのである.これには私はびっくりしてしまった.そもそも,理論物理屋の癖として,特定の例について計算することに気を取られていたので,全ての場合に消えることが示せるなどとは思ってもいなかった.これは,考えている対象を素直に扱いうる中でなるべく一般的な設定を使うと,個別の問題を扱うより考察がむしろ簡単化することがある,という,数学の特徴を良く示しているのだと思う.
しかし,そこに至るまでには,理論物理屋である私のいい加減な説明を理解して,証明すべき厳密な数学の主張を取り出さないといけない.私は過去の二十年ほどの理論物理屋としての研究の過程で,理論物理から生じた数学的問題に関して,幸いなことに複数の数学者に考えていただいたことがある.しかし,これまでは,まず問題を理解して定式化していただくのに数年かかり,さらにそれを証明していただくのにさらに数年かかる,というのが典型的なタイムスケールだった.
そうすると,証明ができた頃には,移り気な私の興味は別の問題にあることが多く,証明ができたこと自体が私の研究に影響を与えるわけではなかった.それが,上記の研究からはじまる私と山下さんとの共同研究の場合は,数ヶ月の単位で進む.これは理論物理屋としての私の研究のタイムスケールと同程度であり,山下さんが定式化して証明してくださる結果が,私の理論物理における考察にリアルタイムで影響を与えてくれるのである.これは私にとってはじめての経験だった.今後も山下さんは私に限らずいろいろな理論物理屋の研究を助けてくださるだろうと思う.山下さん,ご受賞おめでとうございます.今後とも宜しくお願いいたします.
(引用終り)
以上
827: 童貞喰い 12/28(土)22:07 ID:DRoWkPoj(13/13) AAS
>>824-826
こんな文章コピペする暇があったら、空間XのK群の定義でも読んだほうがいいわね
828
(1): 12/28(土)23:02 ID:oa5Yr+V9(7/7) AAS
コピペは(慣れたら)一瞬なのでは?
829
(2): 12/28(土)23:32 ID:aD5GuW9/(17/19) AAS
>>821
・弘法も筆の誤りですな
・松本幸夫先生、4次元のトポロジーが大衆向け解説本です。その受け売り
(インタビュー記事が面白かった。フリードマンがフィールズ賞を取った後、態度がでかくなったみたく書いてあったw)
 Casson handleという変なもの(微分可能でない)が、ホイットニーのトリックに使えて 4次元ポアンカレが解決されたので、微分可能でない結果だと
・滑らかな 4次元多様体で、「11/8 予想」に対し 古田幹雄氏の結果が最良(下記)も
 松本氏の本にあったと思います

(参考)
ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%98%E6%B3%95%E3%82%82%E7%AD%86%E3%81%AE%E8%AA%A4%E3%82%8A
弘法も筆の誤りは、平安時代の日本からのことわざ
省15
830: 12/28(土)23:33 ID:aD5GuW9/(18/19) AAS
つづき

次元 5 の場合との差異の詳しい理由は、手術理論の基礎となっている重要な技術的トリックであるホイットニーの埋め込み定理(英語版)(Whitney embedding theorem)が、2 + 1 次元を要求するからである。大まかにいうと、このトリックによって、結び目のある球面を"結び目なし"にすることができる。
ホイットニーのトリックの変形は、4 次元でも可能で、キャッソンハンドル(英語版)(Casson handle)と呼ばれる。十分な次元が存在しないため、ホイットニーの円板は新しい捩れ(kink)を発生させ、それを他のホイットニーの円板により解消させることができる。このことから円板の列(「塔」)が発生する。この塔の極限は、トポロジカルではあるが、微分可能ではない写像を得るので、4次元で手術はトポロジカルに機能するが、微分可能ではない。

ja.wikipedia.org/wiki/4%E6%AC%A1%E5%85%83%E5%A4%9A%E6%A7%98%E4%BD%93
4次元多様体
滑らかな 4次元多様体
交叉形式が不定値で、偶であると、必要ならば向き変えることにより非正の符号とすることを前提とすると、その場合には、ある m と n があり、'm 個の II1,1 のコピーと 2n 個の E8(−1) のコピーの和と同型となる。m ≥ 3n であれば(従って次元は少なくとも |符号| の 11/8 倍)、滑らかな構造が存在し、n 個のK3曲面と m − 3n 個の S2×S2 のコピーの連結和を取ることで与えられる。m ≤ 2n(従って次元は多くとも |符号| の 10/8 倍である)とすると、古田幹雄は滑らかな構造が存在しないことを証明した(Furuta 2001)。このことは 10/8 と 11/8 間にギャップがあり、そこでの答えは未解決である。(上の状態をカバーしていない最小の場合は、n = 2 と m = 5 の場合であるが、しかし、これも棄却されるので、現在知られていない最小の格子は、格子 II7,55 でランクは 62 であり、n = 3 であり m = 7 である。「11/8 予想」は、滑らかな構造は、次元が |符号| の 11/8 倍以下であれば、滑らかな構造は存在しないのではないかという予想である。
対照的に、向き付けされた 4次元多様体上の滑らかな構造を分類する第二の問題はほとんど分かっていない。実際、単独の滑らかな 4次元多様体で、答えが知られているものはない。ドナルドソンは、ドルガチェフ曲面(英語版)のような、単連結でコンパクトな 4次元多様体が存在し、可算無限個の異なる滑らかな構造が存在することを示した。R4 上には非可算無限個の異なる滑らかな構造が存在する。エキゾチック R4を参照。

フィンツシェル (Fintushel) とスターン (Stern) は、手術を使い、多くの滑らかな多様体の上で、互いに異なる大きな数の滑らかな構造をどのように構成するかを示し(任意の整数係数多項式をインデックスとする)、サイバーグ・ウィッテン不変量を使い、滑らかな構造は異なっていることを示した。これらの結果は、単連結でコンパクトな滑らかな 4次元多様体の分類は非常に複雑であることを意味している。現在、この分類が妥当であるというもっともらしい予想はない(いくつかの早い段階の予想は、すべての単連結な滑らかな 4次元多様体は、代数曲面、あるいは、シンプレクティック多様体の向きを保つ連結和かもしれないという予想があったが、否定された)。

en.wikipedia.org/wiki/4-manifold
省3
831: 現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP 12/28(土)23:38 ID:aD5GuW9/(19/19) AAS
>>829
>コピペは(慣れたら)一瞬なのでは?

・まあ、一つはミス防止です
 記憶で手打ちすると、ミスが多くなる
・また、コピペするときに、読んでます ;p)
>>824 の 立川裕二氏も原文はもっと長いのですが
 これで半分くらいにしています。重要部分に絞るために、読む必要があります
832: 現代数学の系譜 雑談 ◆yH25M02vWFhP 12/29(日)08:56 ID:aRTKq65A(1/4) AAS
>>824-82 追加
>緒方芳子さんで,その業績に対してごく最近猿橋賞が授与されたのは記憶にあたらしい.緒方さんがポアンカレ賞を受賞なさったときの記事も『数学通信』の第26巻第4号にある

立川 裕二氏の記事は、下記「数学通信」第29巻第3号 2024年 11月 P43
緒方芳子さん 猿橋賞の記事も同じ号にある
「数学通信」第26巻第4号も貼っておきます

www.mathsoc.jp/publications/tushin/backnumber/index29-3.html
「数学通信」第29巻第3号目次 2024年 11月
・山下真由子さんの令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞受賞に寄せて 立川 裕二 43
・www.mathsoc.jp/assets/file/publications/tushin/2903/ogata-tasaki.pdf
 緒方芳子さんの猿橋賞および令和6年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞受賞に寄せて 田崎 晴明 20
省10
833: 12/29(日)08:58 ID:KD+soCAP(1/6) AAS
田崎さんとはある結婚式で同席させてもらった
834: 12/29(日)09:31 ID:u/SwZFyD(1/5) AAS
>>828
考えもせずに一瞬でできることに何の価値もない
835: 12/29(日)09:37 ID:u/SwZFyD(2/5) AAS
>>829
> 弘法も筆の誤りですな
 某教授はトポロジーに関しては素人なので弘法ではない
> Casson handleという変なもの(微分可能でない)が、
> ホイットニーのトリックに使えて 4次元ポアンカレが解決されたので、
> 微分可能でない結果だと
 受け売りは所詮無理解の念仏だから頭に残らず間違える
 九九を理解しない子供が、しばしば間違えるのと同じ
 九九の値を確認する手段を知っていれば間違いを正すことができ
 結果として正しい値を覚えることになる このこと算数において最も重要
省1
836
(1): 12/29(日)09:42 ID:u/SwZFyD(3/5) AAS
4次元微分可能ポアンカレ予想、というのは
4次元ホモトピー球面はS^4と”微分同相”
という予想

つまり4次元球面には異種球面は存在しない、という予想

これが正しいか否かは全く不明である

ちなみに4次元ユークリッド空間には異種空間が存在する
しかも非可算無限個

他の次元ではこのようなことは決して起きない
省1
837
(1): 12/29(日)09:44 ID:u/SwZFyD(4/5) AAS
一般の数学者にとってゲーデルの不完全性定理はどうでもいいことらしい

ただ、不完全性定理と同値である非決定性は、数学のあらゆる分野に現れる

まあ大抵は、そんな難しい問題が非決定でも別に俺の研究に何も影響しない、という意味で無関心らしい
838
(1): 12/29(日)09:58 ID:KD+soCAP(2/6) AAS
>>836
多変数関数論でも異種構造は興味を持たれている
long C^2とかshort C^2とか
839: 12/29(日)10:00 ID:KD+soCAP(3/6) AAS
>>837
永田先生に一度連続体仮設関係の話題をふったところ
「それはどちらでもよいことだ」といわれたので
それきりになってしまった
840: 12/29(日)10:13 ID:KD+soCAP(4/6) AAS
開球をshort C^2と呼んでいるわけではない
念のため
841
(1): 12/29(日)14:46 ID:u/SwZFyD(5/5) AAS
>>838
Q. Exotic R^4には、通常のC^2とは異なる複素構造が入る?
842
(2): 12/29(日)19:52 ID:KD+soCAP(5/6) AAS
それは未解決だと思う
843
(2): 12/29(日)22:05 ID:aRTKq65A(2/4) AAS
>>841-842
>Q. Exotic R^4には、通常のC^2とは異なる複素構造が入る?
>それは未解決だと思う

それは、ずいぶん面白い問いだと思う
まず、Exotic R4とは?
SmallとLargeがあるらしい

そのまえに、通常のC^2には、通常のR^4と微分同相か? という問いがあるだろう。多分Yesかな
とすると、C^2にも Exoticな(通常と非微分同相な)微分可能構造が入るか? という問題設定かな? 多分Yesかな

Cをリーマン球に丸めて、C'と書く。C'^2 はどうか? 頭が働かない・・ ;p)
ところで、exotic 4-sphereについて
省24
844
(1): 12/29(日)22:13 ID:KD+soCAP(6/6) AAS
>通常のC^2には、通常のR^4と微分同相か? という問いがあるだろう。多分Yesかな
通常のC^2は通常のR^4と微分同相か? という問いがある。当然Yesだ。
845: 12/29(日)23:32 ID:aRTKq65A(3/4) AAS
"Exotic R4 and quantum field theory"か
”the spinor Φ as solution of the Dirac equation (18)”と関係しているのか?

外部リンク:iopscience.iop.org
7th International Conference on Quantum Theory and Symmetries (QTS7)
Journal of Physics: Conference Series 343 (2012) 012011
Exotic R4 and quantum field theory Torsten Asselmeyer-Maluga and Roland Mader German Aerospace center, Rutherfordstr. 2, 12489 Berlin, Germany

P14
As conclusion we can state that an immersed disk used in the construction of exotic R4 are described by a parallel spinor Φ.
The correspondence goes further because the spinor Φ as solution of the Dirac equation (18) is not only generated by a propagator but also by the immersed disk itself.
The Feynman path integral of this action can be rearranged by a simply reorganization of the perturbative series in terms of trees [65].
省3
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