野々村元県議の今後を考える5 (994レス)
野々村元県議の今後を考える5 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/
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23: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 11:53:17.24 ID:6Q0Et0+f0 稲垣は死を恐れてないのは生きる意味を見つけられず生に執着が湧いてなかっただけで 実際、自分が死ぬと理解した時に素直に生きたいと言う渇望が生まれた 最後、「死にたくない、痛いよ」 山男がセックスが抜群に強いというのはキャラとしてOKだと思う だが一徳まで掘ってしまうのは逸脱というか悪ノリになってしまうと思う 小弥太のキャラクターは脚本の天願大介にとっては 武家社会に対する非武家階層目線からのアンチテーゼ的存在。 ラストの蘇生も侍はあっさりと討ち死にたけど どっこい生き残る下層民のしぶとさ、生命力の強さの象徴・・・ と父親イマヘイ譲りの土民讃歌の要素にするつもりだったんだろうけど 三池が現場の独断で得体の知れないキャラに変えちゃったくさいな。 たぶん首に小太刀貫通も脚本の段階ではなかった設定だと推測する。 松方弘樹の人を斬った後のドヤ顔はたまりません 殺陣は手の内は早いですが体幹部が遅れていますので、手振りの感があります。 体重と年齢でしょうねぇ・・・ 伊原剛志・・・人物・性格・雰囲気は大好きです。 ですが、刃筋が外れています。居合いのシーンが冒頭でありますが・・・ あれでは「見事な腕前です」とはいえません。腕力使いすぎです・・・・。 腕力を使っては刃筋が立たないです。 この映画の「白眉」は・・・・ 島田新六郎こと山田孝之さんです。 刀を柔らかくかつ厳かにあつかっています。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/23
24: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 12:19:17.85 ID:6Q0Et0+f0 13人もいるんだから誰かひとりくらい役所広司を裏切るんだろうと思っていたけど、案外団結力が高かった。 山田は元々侍を嫌悪してる(捨てきれない)侍 最後に笑みをうかべるシーンがあるが これで戦いがやっと終わった(パンフより)という安堵感もよく表している 生きて妻の元に帰ってても別に不思議ではない 「将軍家光の乱心 激突」 千葉さんの著作によるとアクション監督だった自分にスタッフが付いてこなくて、 同じ撮影所に居た深作監督に泣きを入れたそうです・・ 誰だ…この映画B級っつったヤツ。間違いなく秀作だろ 山窩に興味持ったら山窩が活躍する時代活劇も読んで欲しい。 「血路」 戦国時代を背景に山窩として身に付けた特殊技能を駆使して暗殺、 救出を生業とする「七ツ家」の面々が武田家に滅ぼされた芦田家の遺児、喜久丸を助けて、武田家が要する暗殺軍団「かまきり」と対決。 「死地」 「七ツ家」で戦士として成長した喜久丸が秀吉の配下の錣一族とこれまた激闘を展開。 「嶽神忍風」 武田家の遺児・竹千代護衛の任を負った男、多十が武田家の埋蔵金を狙う真田・風魔・伊賀の忍者軍団とノンストップの追撃戦を展開。 キャラ的には小弥太を山男にした感じ。 全然話し飛ぶが、松本幸四郎が切腹するとこで介錯の刀が首を通過してたね 時代劇におけるCGの使い方として、あれは素晴らしいと思った http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/24
25: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 12:43:38.21 ID:6Q0Et0+f0 稲垣が落合村に入ったとき 子供がおしっこしてたのに笑ってたんだけど 自分はおしっこの自由がないのにいいなあ〜って笑い? あれで油断したんだな 稲垣殿のあの気味悪さは、あの端正な顔立ちで姿勢や所作、身のこなしも整っているのに、 ことごとく鬼畜な行いを繰り返す、っていうところからくるんだと思う。 ステレオタイプでいけば、ガハハ親父的だったり、バカ殿だったり、単に粗暴だったり、 ってところに落ち着くんだろうけど、それらのどこにも当てはまらなかったのが新鮮だった。 で、妙に悟ったような口ぶりがやや鼻についたのも事実だけど、 ラストのあの演出で納得できたわ。そっちに反転させるか、っていう感じで。 北村一輝だともっとわかりやすいキチガイ芝居しただろうな http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/25
26: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 12:56:35.29 ID:6Q0Et0+f0 三池監督がこの映画を選んだ理由が「この映画なら男女の恋愛を入れろとか うるさく言われないだろうと思った」 時代劇でも10代や腐女子に媚びたキャスティングをしたり無理矢理恋愛要素を前面に出し、それを売りにしたけど 肝心の女子供には見向きもされず、時代劇好きの高齢者にも敬遠されて 結果、興行大コケ・批評もボロクソって駄作が何作も続いたからなあ。 芝居というよりは、役者じゃない人が映画で役を演じる場合、 その人の風貌を含めた存在感が役に嵌ってるかどうかが重要だと思うんだけど、今回の稲垣はホントにどんぴしゃだったと思うよ。 暴君を演じられる俳優をキャスティングして、ありがちな演出をするよりは、 今回のやり方の方がずっとサプライズがあるし、成功してると思う。 悪霊島は冒頭からしてリーマンになってる古尾谷雅人がジョン・レノン射殺のニュースを見て ビートルズが解散してLet it beがヒットしていた 1970年に自分が巻き込まれた、あの忌まわしい孤島での事件を思い出す・・・ って気取ってるのか、単に馬鹿なのか良く分からない構成の映画だったな 武士道に則った者が死に、侍社会のアウトサイダーだった2人が生き残り 日本は新しい時代を迎えるのであった…… CG牛のシーンがなぁ・・・・失笑もんだよ トム・クルーズとキャメロン・ディアスの「ナイト&デイ」では アクションシーンで牛とCGをうまく使い分けながらダイナミックな映像を作ってた。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/26
27: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 13:32:40.27 ID:6Q0Et0+f0 後半のアクションの長さは監督自身が「もうちょっと観たい」じゃなく客がヘトヘトになって「もう勘弁してくれ」と思うくらいやることを目指したそう 舞台をまじめにやるとどうしてもオーバーアクト気味の大きな芝居になっちゃうんだよね 内野聖陽や藤原竜也はモロにそう でも声優やらせると舞台系の人は上手くやるんだよね 佐藤さんは大物二世タレントのお坊ちゃまイメージから抜け切れてないんだよね。 お茶の間はかなり忘れているけど スタッフや周りが忘れてないかんじ。 だからどうしても振り切れない。 ハリウッドだったらもっと主要人物少なくなってたろうな 結構キャスト絞る方向にいってるから(ハリウッド関係ないけど) 役柄の得意分野を描写するのは無かったね、それをあの人数やったら 間延びしてしまうと思うけど勿体無いのは同意 「松方さんは(殺陣のスキルが凄すぎて)誰にも切れない」 って監督が判断して、最後は誰かに致命傷を入れられたのではなく精も根も尽きて倒れるって演出にしたとのこと。 井筒の週刊現代のコラムの一番の問題は何十年も前に見たオリジナルを必要以上に持ち上げる一方 過去を美化してるだけで絶対にオリジナルを見返した上で論じてないこと。 でなければオリジナルのチャンバラは物凄い迫力だったけどリメイクは全くの迫力不足なんて間の抜けたことだけは書けない。 むしろキネ旬最新号に刺客評を書いている山根貞男や上野昂志といった 井筒よりもずっと上の世代の人たちの方が、さすがまともな評論家だけに 必要以上に過去を美化したりせず、オリジナルとの比較をきちんと踏まえた上で リメイクにもきちんとした評価を与えている。個人的には 普段邦画の大作には辛辣な意見を書くことがほとんどの上野先生が絶賛に近い評を書いているのが意外だし、なんか嬉しかった。 太平の世の中で、「生きてる実感」に飢えている。 ぬるま湯はイラナイ。奇麗事はイラナイ。強烈な何かが欲しい。 眠っている血を滾らせてくれる強烈な何かが。命を燃やせる「祭り」が。 民草のために立つ・・・なんてのはそのための口実に過ぎない。 だからこその、あの時点での武者震いだ。 柳田國男は、日本の深山には日本民族とは異なる先住民が住み着いていて それを見た里の人々がその人達を「山人」と呼んだと様々な書物に書いているし 柳田自身「山人の存在」を頑なに信じていた。 が、しかし、柳田自身が隊長を勤め大掛かりな山人捜索を何度となく繰り返したが 山人の痕跡を発見する事はできず、柳田自身、山人説の看板を下ろしてしまった。 ようするに、山人などというまとまった集団は存在しなかったのだ。 山に迷い込んで里に帰らなくなった知的障害者や精神病患者、あとは地方を渡り歩く泥棒などなど、 山窩もそうであるが、柳田が仮定したような記紀に現れる異民族のような存在は、少なくとも明治期以降には 存在しない事を柳田自身が証明してしまったわけだ。昭和60年代、70年代になると この先住民説が再び日の目を見ることになる。それは、皇室の存在に異を唱える左翼勢力が天皇は侵略者である、 と言いたいが為の苦肉の策として「日本の先住民は山人、山窩、アイヌである」と歴史的根拠も無いことを 言い出して各方面で論破され続け、今や月刊ムーに時々掲載されるだけになってしまった http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/27
28: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 13:57:39.03 ID:6Q0Et0+f0 江戸は暗黒時代で鎖国してて身分制度があって封建的でとクソミソだったな、戦後の40年代までは。 明治政府中枢の長州人の系譜が現政府でも健在だから、義務教育では 明治が日本の夜明けで、江戸は暗黒時代とするのが通例 長州出身の娯楽小説家たちは、江戸幕府や旗本を悪役にしたチャンバラ小説を たくさんベストセラーにしてる。昔の映画も旗本や幕府の役人は悪役が多い。 江戸時代がよい時代だったという風潮は、20年くらい前からかな。 ずっと江戸というか江戸文化は否定されてきた、三味線音楽や日本舞踊は 通俗的で下品な過去の芸能扱いだったよ。江戸を否定するために西洋崇拝してきた 傾向すらあるんじゃないのかな 平和な世界での侍って、持ってる刀に意味なくなってくる だから一回も人を斬ったことがないから「葉隠れ」みたいな観念論を支えにしたりする 将軍と自分の家を守るために戦う建前なのに、絶対に戦争禁止で内乱できず 個人的なことで刀を抜くと厳罰が待っていて、家がつぶされ自分は死刑になる。 公的にも私的にも刀が使えない状況なのに、剣術修行は激烈にやらされる。 軍人として何十年も訓練されてるのに戦闘禁止の自衛隊同様。 矛盾の中で暮らしてるから暗殺指令が「千載一遇」のラッキーになる。 小弥太はギャグ担当の「チャリ場」専門キャラでしょ。 息継ぎ、場面転換の箸休めがなかったら、流れがかえってとどこおってたと思う 武士社会を外からながめてる現代人視点の存在でもあるでしょ 外国人の評論家は小弥太視点で見てる人もいたようだったし必要不可欠だと思う 小弥太で息抜きはいいんだけどやりすぎ 箸休めの漬物を山盛りで出されても困る 箸休めに唐揚げ山盛りグエーってなったw 多くの映画なら、小弥太のあまりの絶倫に一徳が呆れてシーン終わりだけど、三池の味付けだと、さらに突き進んでカマ掘りまで行ってしまうってとこかな 着物がペラペラなのは洋服生地だから パンフレットに衣裳の方が書いてるよ 着物用の布だと厚地で重くて、夏は暑くて大変だし高価だと思われる 無地の着物ばっかりで、色はモノトーンばっかりだよ、雰囲気よかったし センスよかったけどお金かかってる感じがしなかった 芸者と土井様は、もうちっと豪華な着物がいいなあ 殿はエキセントリックで変な奴だからあの着物が似合ってた 宇多丸のダメだし ・牛は残念 ・一徳のアナルシーン無用 ・矢が尽きてからの特攻は理由付けが欲しい http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/28
29: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 14:10:09.47 ID:6Q0Et0+f0 見ていた時、着物が何か違和感があったんだけど今日桜田門見てきて分かった! 裃の幅とか着物の布の張りがこの映画おかしくないか?予算ケチったのかな? 時代劇で着物がたらーんとした印象受けるの初めてだったから気になったんだ 三池の場合、最初に大まかな全体図をプロデューサー、脚本家と打ち合わせた後は 脚本製作段階では一切口出しなし(他の作品を撮影中で忙しいから)。 登場人物のキャラ設定なんかもほぼ脚本家に丸投げらしい。 これはパンフのインタビューで天願大介自身がそう言ってる。 その代わり撮影中、三池の思いつきで脚本を勝手にいじっても文句は言うなってスタンス。 だから荒井晴彦みたいな脚本改編にグチグチ言ってくるタイプとは絶対に仕事できない人。 小説版、原作とチェックした 今回の映画見た時も思ったんだけど、やっぱり小弥太の改変はやりすぎだったよーな気がするんだよね 最初から最後まで侍の生き方は馬鹿らしいってスタンスで、そこがちょっと強く出すぎたように思う 侍の生き方に少し共感するような場面があればなと思った 小説ラストだと、新六郎が刀捨てて江戸に帰るんだけど、そのくらいでよかったんじゃないかなぁ 侍も侍も生き方も嫌いだって言ってるし 天願にとって小弥太は自分自身の考えを投射した人物設定なんだと思う。 三池崇史って一時は忙し過ぎて編集にほとんど参加してなかったらしいけど、今もそうなのかな? 元々映像に関するリズム感はあまり良くない人ではあるけど、ここ最近の作品って目に見えてテンポ悪いよね。 特に一騎打ちの前後辺りからやたらダラダラ喋り続けなのが少し気になった。 昔は多少の間の悪さも強引に乗り切っちゃうパワーがあったんだけどな http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/29
30: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 14:13:39.70 ID:6Q0Et0+f0 荒井の批判 伊勢谷友介は要らないと思った。岸部一徳を犯す件りは悪フザケにしか思えない。一人、女にする手は なかったのか。霧隠才蔵は女、という映画もあった。伊勢谷が武士批判の役なんだという人がいた。 それをやるなら、村を買うのではなく、村人を虐殺すればいい。最後に稲垣吾郎の暴君は病死と されたと出るが、村人がしゃべるに決まってる。口封じだ。役所広司が天下万民のためとか言ってるが 市村正親が言うように武士は主君のために死ぬ。役所だって命令でやったことではないか。 幽霊映画だと言って面白がってる人がいる。伊勢谷と山田孝之が幽霊だったからと言って 面白いと思う人の気が知れない。幽霊映画の傑作は『妹』と『チィゴイネルワイゼン』だ。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/30
31: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/06(木) 14:49:23.68 ID:6Q0Et0+f0 AIは統計に過ぎない(故に知性ではない)」という人は結構いるけど、では逆に、人間の知性が統計以上の超越的な何かである という確信はどこからくるのだろうか、と、VECTIONのリモート会議ででいつも話題になる。人間は、何を根拠にそんなに 自分を過大評価(特別視)しているのか。「AIは理解していない」と言うが、ならば「人間は理解している」と言えるのはなぜなのか。AIを礼賛したいわけではないが、 AIのような明らかな(異星人のような)他者が出てきた時に、なぜ自分(人間)を疑わないのか、というか、なぜ疑わないままでいられるのか、と思ってしまう。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/31
32: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/07(金) 16:36:07.86 ID:AU2vVc7k0 邦画はずっと苦手で避けて来たけど、この人のは見られる。 心の動きがじっとりベタベタしてたり、行間を読めみたいなのを過剰に要求されるの苦手で。 内田監督は理詰めでプロットを考える 西川監督はプロットはシンプルだけど、心象を映像で表現する 男性監督(脚本)には結末にゴールがあって 女性監督(脚本)には結末がその後も日常につながっていく的な キャラクターが弱いんだよね 人間にストーリーがあるのではなくて、ストーリーに人間が付随してる感じ だからどういう筋だったかということしか後に残らない しかし登場人物への感情移入と笑えたかは別問題 むしろ登場人物を客観視できないと笑えないから 感情移入という視点だけで映画を楽しもうとすると楽しめない映画は多いぞ。 この作品はストーリーを楽しむ映画だから。 セリフや演技は内田監督がやって見せたのを真似させてる。 口調が変なのは内田監督の口真似してるからだそうな。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/32
33: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/07(金) 16:59:49.17 ID:AU2vVc7k0 時系列をいじった複雑な構成が単に観ている側をビックリさせる仕掛けだけじゃなくて そのたびにキャラクターや出来事の一つ奥の面を描く機能を果たしてる。 演出とか笑いとか人情とかいろんな要素が全てハイレベル。 時間軸交錯だけじゃなく様々なタイプの映画が撮れそう。 今更こういう構成法に新鮮味はないし、それが見事に成功している程度のことで たいした感心も出来ないけれど、この映画の場合は、この構成法が登場人物のキャラを 豊かにすることと密接に繋がっているので、その鮮やかさに拍手を送りたい気分。 序盤では軽薄な奴に映った神田が実は友達思いのいい奴だと分かってくる気持ちの良さ! ただ、個人的にヤクザネタは好きじゃない。 映画の中で金銭的に最も得をしたのは、現金100万円と、いい金づるを引っ張ってくる女と タダで使える探偵を手に入れたヤクザの親分ってのは、いまひとつすっきりしない。 あゆみが、やがてこのヤクザ組織をガタガタにするであろうことの暗示や伏線を一つ 入れてくれていたら、と思う。 どっかのブログで、低予算(2500万くらい)で作られた映画とあるけど、 低予算でも2500マンもかかるのね。。 ロケーションのごくごく普通の東京の住宅街って感じでいいなあと。 あの真新しいスロープ階段とかリアルだったな。 邦画ってやたらノスタルジックだったり粗野だったりする舞台設定が多いので。 人物毎の章立てなんかパルプフィクショ ン的だけど、あの映画にある無駄な過剰な面白みは無い。きれいに 収束してく感じはバックトゥザフューチャー1みたいな感じがした。 ハリウッド大作の脚本は最初の15分内に第1の山場を持ってきて・・・とかパターンが決まってる 最初の方はもたもたしてるけど二十分ぐらい過ぎると俄然面白くなる良い脚本だな。 映画的な感覚が優れているところが三谷あたりとは決定的に違う 感動消費型のあざとい難病モノやノスタルジックな情緒刺激映画に客が殺到する今の状況は 正直気持ち悪いのでこの監督には頑張って欲しい。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/33
34: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/07(金) 17:03:45.91 ID:AU2vVc7k0 日本には、演劇でも映画でも一番オーソドックスでウェルメイドなはずの物があまりにも軽視されてたので 「異端」として三谷さんが出てきた。彼みたいな存在がいなければ、大谷健太郎も内田も出て来れなかったかもしれない。 ベッド下とかレストランの撮影だけど、後の種明かしの場面で使うカメラは、最初のアングルでどうして写りこまないんだろう? せりふは同一みたいだから、同時に撮影しているように見えるけど。 実は音声だけ同じものを重ねたのかな。 この監督は只者じゃないと思った。上の方で三谷最近作の言及があったが、有頂天ホテルなんてアヒルの使い方が不自然で見ちゃいられなかった。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/34
35: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/07(金) 22:08:56.68 ID:AU2vVc7k0 よくできてるけど回収の仕方が下手。 やくざの始末も地味すぎ。エンディングをもっとスマートに派手にできりゃなぁ。 やっぱニール・サイモンには叶わない。せめて、筒井康孝的なエンディングにできりゃなぁ。 てか筒井康孝>ニール・サイモンだなw 邦画としては傑作の方。昼間のシーン多すぎ。ラストは夜にするべきだった。ぎりぎり90点 。筒井は筆力あるからシチュエーションコメディのもりあがりがすごい。 脱走と追跡のサンバ 最高傑作だと思う。 マイルスのビッチェズブリュー フェリーニの81/2みたいな、前衛でありながら娯楽。 内田けんじただものじゃないな 面白い本が書けて尚且つ撮るのが上手くセンスがある 抑えた演出が良いんだよな 他の監督がこの脚本で撮ったら大方過剰に演出して糞寒いことになると思う 良い時のガイ・リッチーを彷彿とさせるね まぁガイ・リッチーはもっと過剰だけど 浦沢や園みたいに風呂敷を拡げまくって回収できなくなる奴とは違う 変に広げ過ぎたり掘り下げ過ぎたりしないのが内田作品の良いところでもあるしな。 クドカンはともかく、最近の三谷作品はくどい。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/35
36: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/08(土) 11:10:04.44 ID:+bXl70OE0 カウリスマキって絶望してる人が淡々としてるんだよね。他の国の映画だったら、大声で騒いだり、誰かを傷つけたりするのに、この国の風土でしょうか、静かに運命を受け入れるんだよね。じゃぁそんな国だったら、みんな優しいのかって言ったら、「人生は美しい」とか 言う殺し屋が殺人現場で彼に罪をなすりつけたり、結局、損する人は損をするんだろうね。彼の映画はホント、そう。損する人は損するんだけど、ある限界点が来たら、犯罪でも自殺でも淡々と実行する、 そんな人たちを見つめてる。結局、どこの映画にもあるパターンなんだけど、彼はそれをのんびりしたテンポで描くもんだから、こちらとしては、そんなに気が荒まないんだよね。不思議な感性だね。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/36
37: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/08(土) 23:41:09.16 ID:+bXl70OE0 矛盾点指摘してる人ってリアルでもそういう性格なのかな。 疑問点が解決してスッキリするのは分かるけど 作りが甘いが故に出た矛盾があったら駄作扱いになるのか? 多少のご都合主義は物語だから 内田監督作品は伊坂作品と造りが似ていると思う 桜井が元カノ(が捨てようとしたゴミ袋)から回収した昔の写真。 いくつかの写真を桜井が泣きながらめくり助手席の窓から写真を投げ捨てたが、元カノとのツーショットの写真だけが助手席足元に残っていた。 それをコンドウは拾い、その幸せそうな写真を眺め、自分の昔の貧乏でも幸せだった日々を思い出し、佳苗のことを考えた。 内田けんじの、話がちょっと感動的になりかけると 大慌てでなーんちゃって!と茶化してみせる語り口のさじ加減が好きだ 今回のラストシーンはセンスを感じたな 感動的なシーンでスローモーション+大音量BGM+涙+大絶叫・・・という演出が 多すぎる邦画界でこの軽妙さは貴重だなあと思った 観覧後の爽やかな余韻は共通するが、 アフタースクールは見る側の予想を裏切ろうという意欲が強くてわざと謎をばら撒く感じ 鍵泥棒の方は自然に点が線に繋がっていく感じだな デビュー作の「WEEKEND BLUES」は映画研究会みたいなノリだけど、内容は面白い。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/37
38: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/09(日) 00:32:52.62 ID:cMLSfDB60 監督のインタビューによるといろいろと理由をつけて小難しく考える大人の恋愛と、 一瞬で恋に落ちる事が出来る若い子の恋愛を対比させたかったらしい。 http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/38
39: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/09(日) 02:00:55.80 ID:b2ePyfOu0 運命じゃない人』は、あまり良い感じではなかった。人物が皆、物語の都合でしか動いていない、というのがその理由なのだが、 それだけでなく、一見、とても複雑に入り組んでいるような話にみえるのだけど、最初の男女のエピソード以外は、全て後付けの説明を拡大していっただけで、 話の隙間にあてはめ易い要素をはめ込んでいるだけなので、そのやり方がみえてしまうと、とたんに退屈になる。実際、映画の中盤以降で新たに付け加えられることと言えば、 お札に関する偽装のエピソードだけと言ってもよいくらいで、 後半に向かって、(既にあるものの読み換えや言い訳だけになってしまうので)映画はどんどんつまらなくなってゆく。同一のシーンが、 ことなる意味をもって何度も反復される、と言えば聞こえはいいが、結局は、ある限定された要素を提出して、 その内部でのみ、その解釈をひっくり返したりして読み換えてゆく、というだけのことで、技法としては単純すぎるくらいだろう。 それに、こういう「お話」でヤクザを介入させるという手が凄く安易で、そうするとお話として 簡単に「面白っぽく」展開させることが出来るのだが、その分、薄っぺらになるだろう。(例えばタランティーノみたいに、 この薄っぺらさを意図的に馬鹿げた規模にまで拡大させたりすれば、また別のものが見えてくるかも知れないのだが。)それぞれの人物、 それぞれのシーンが、パズルのピース以上の意味も厚みももたず、かといって、その関係の複雑さや密度のみで人を納得させるには足りない。演出もきわめて手際が良いが、それ以上ではない http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/39
40: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/09(日) 13:58:30.71 ID:b2ePyfOu0 キネ旬ベストテンは昔「仁義なき闘い」を1位にしたくなくて 翌年公開の「津軽じょんがら節」という作品の試写会開催を早めさせて前年の対象とし 仁義を押し退けて無理矢理1位にさせた前科がある http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/40
41: 淀川長治 [sage] 2023/07/09(日) 16:03:28.50 ID:b2ePyfOu0 主役4人全体が気張りすぎた。つまりオーバー・アクト。これはひとえに監督の滝田洋二郎の、いうならば観客への御親切ごころがうらめに出たというわけだ。 なぜ、も少し押さえなかったのか。これは原作・脚本(一色伸幸)が心して、深刻になる 日本独特のお涙を避けたからであろうが、この良さが説明までをも呑気に走らせたきらいが、この映画をマイナスに落としている。 真田はじめ岸部一徳、嶋田久作、山崎努の4名の個性個性個性をあまりにも鮮やかにと思ってか、 この4人がいうならばレコード盤の早廻しとなって、私は途中3回4回、演技を台詞を押さえろと心のうちで叫んだ次第。 けれども、日本映画がこのように浜田毅の撮影監督でジャングルとその土地を実感させて撮影。そのキャメラの動きはすばらしい。 さてこの4人、裸身でさらに私たちをくすぐらせるか。このあたり、どこかいつの間にかさらり身をかわされて、立派なラストが物足りないよ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/41
42: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2023/07/10(月) 10:44:50.99 ID:kNRYrRrw0 「結婚をしないで、なんて私は馬鹿だったんでしょう。 これまで見たものの中で最も美しかったものは、腕を組んで歩く老夫婦の姿でした」グレタ・ガルボ http://rio2016.5ch.net/test/read.cgi/mayor/1687745900/42
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