野々村元県議の今後を考える5 (994レス)
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910: 2023/10/24(火)15:05 ID:FvcwDHYD0(7/11) AAS
トラミスが面白くないのは、地方の観光地が面白くなくなってきてるのもあるんだよね……
どこ行っても同じような土産物屋にホテルが建ち並び。
日本全国どこにでも温泉が湧き出している(井戸水沸かして入浴剤入れてるのかもしれないが)
旅館や料亭で出る料理は、海なら海の幸・山なら地元和牛、あるいはその組み合わせ
記号的に出てくる県の特産品
方言も徐々に消えていき、文章化した時に表現できない程度のアクセントの差異か、あるいはギャグにしかならないような老人の言葉遣いだけが残る
これじゃ、相当頑張らねば「旅情」なんて表現できない
「地元の人も首を傾げるようなトンチンカンな描写」のように、ファンタジー世界に逃げる以外に方法がない
トラミスの両輪が「謎解き」と「旅情」ならば、その双方の車輪がガタついてるってことだ
逆に言えば、まだまだ頑張れば可能性は残ってると思うんだがな
短い取材旅行で一本書いてしまうのではなく、記号的にその土地の旧跡名所を出すだけではなく。
じっくりとその土地について取材し研究し、「本当にその場所でしか成立しない空気」を描き出すことができれば、作品の質は大いに向上するはず

80年代までは確かに読める作品はあったかもしれない(西村も含めて)。
ただ90年代以降のトラミスは小説として読むミステリーじゃないんだと思う。
でも、2時間ドラマなんかで映像化されると結構面白かったりするんだよな。
社会派の作品は何故か映像化するとだらだら感が出るけれど、トラミスは
展開が速いからそういうことはないし、ストーリーの甘さも“頭を使わずに
見る”というテレビの性質のためか、脚本家がうまく修正をしているのか
そんなに気にならない。火曜サスペンス劇場の高林鮎子とか何回か見たけれど、
実際の鉄道や飛行機の映像がある分、そういうのが好きな人は楽しめるかも
って思った。あれも、毎回視聴率20%近いそうだし。
なんていうか、実際の列車や駅が写ってなんぼというか・・・すごくビジュアル的な問題なのかもしれないよ。

一番の悪影響は、大御所たちの作品が、軒並みサスペンスドラマの原作に成り果てたことだな。
二時間ドラマって、実はシナリオとは無関係な部分で、視聴率を取れる方程式というものが出来上がっている。
開始何分にこういうシーンをいれて、何分の時点で「偽の容疑者」登場、何分にショッキングな殺人シーン、と。
陰惨な殺人事件のショックを和らげるために、エンディングは風光明媚な観光地で犯人役の告白、とまで決まっているらしい。
裏番組の進行状況・視聴者の心理(チャンネル換えのパターン)・CMの挟み方に至るまで、計算されている。
……まぁ、小説とドラマは別のルールで作られたものだから、こういう方程式が出来上がること自体は間違っちゃいない。
二時間サスペンスドラマという媒体においては、それは正しいことなのだろう。
問題は、このサスペンスドラマ側が「原作」としてトラミスを要求し、なおかつ、小説の方にも(事実上の)縛りを加えていることだ。
要するに……あまり突飛な物語を作られると、この「サスペンスドラマの方程式」を使って「視聴率を稼げるドラマ」に変換できなくなってしまう。
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