[過去ログ] ファンタジー剣士バトルロワイアル 第三章 (1002レス)
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672: ◆.mxEVJnUVk 2011/07/15(金)15:54 ID:FwKCumM4(5/8) AAS
「この刀は使い手を支配するようだ。現に今も、お前を斬れとがなり立ててきた」

 冗談めかした口調。そこには、俺は支配されてはいない――という確信を感じる。
 ちょうど先程のアーチャーと同じだろう。もしかすると、セフィロスもあの瞬間に刀を抜こうとして思い留まったのかも知れない。

「それは奇遇だな。私も同じような刀を持っている」
「だからお前に興味を持った。ロイドと違い、その囁きを跳ね退けたようだからな」

 セフィロスが放り出していた鳶色の男を再び担ぐ。
 片手を塞ぎ重荷を背負う。わかりやすい、敵意は無いという証明。

「なるほど。詳しく話を聞きたいが、立ち話もあるまい。ついて来てくれ。その男の手当てもせねばならんだろう」

 そう言って、セフィロスをダイのいる診療所へと誘う。
 道中、不意打ちを警戒していたが、セフィロスが仕掛けてくる事は無かった。

 診療所内。ダイの横のベッドにロイドを横たえる。
 と言っても、拘束は解いていない。一度乱心したのなら、目覚めても正常に戻っているかどうかはわからないからだ。
 椅子に腰かけはせず、アーチャーとセフィロスはそれまであったお互いの事を話す。
 アーチャーはセイバーとダイの交戦、そして聖杯戦争の大まかな経緯。自身の素性は省いた。
 セフィロスは黒い剣士と銀髪の女との遭遇戦、そしてロイドとの出会い。神羅カンパニーについて、そしてロイドから聞いた話も。

「並行世界というやつか。にわかには信じがたいな」
「だがそう考えるのが一番自然だ。あのロワという存在も含めてな」

 沈思するセフィロスを見やり、アーチャーもまた確信を深める。
 これは形こそ違えど聖杯戦争に極めて近しい戦いである。
 あのセイバーが王道を捨てたのは驚きだが、そういった者はやはり数多く出て来るのだろう。
 人の命に頓着する剣士の方が珍しい。大半は己が利を、そして生還を最重要視するはずだから。

「セフィロス、君はどうする気だ? 最後の一人を目指すか?」
「帰還する方法がそれしか無いと言うなら、手段の一つではある。だが、まだそれを判断する時期ではない」
「と言うと?」
「情報が足りん。更に言うなら勝算も低い。腕に自信はあるが、あの黒い剣士のような奴ばかり相手にしていては身が持たん」
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