【天候擬人化】にっしょくたん 2スレ目 (783レス)
【天候擬人化】にっしょくたん 2スレ目 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/
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708: G [sage] 2015/12/30(水) 01:03:37.77 ID:lzPKcFgw この時機にクリスマスも年末年始も特に関係ないものを投下していくスタイル http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/708
709: 創る名無しに見る名無し [sage] 2016/01/01(金) 08:28:37.55 ID:yCsAIVWa 乙です! 見入りました http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/709
710: 創る名無しに見る名無し [] 2016/01/01(金) 08:29:55.23 ID:r01qLJdV 乙。圧倒的に乙 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/710
711: G [] 2016/01/04(月) 01:53:35.73 ID:IHQw8tsC >>712でなんかかく http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/711
712: 創る名無しに見る名無し [sage] 2016/01/04(月) 02:04:20.42 ID:7zUBC+ev ナン料理SHOW http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/712
713: 創る名無しに見る名無し [sage] 2016/01/14(木) 04:59:13.85 ID:AbeZOAN1 http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org701070.jpg http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/713
714: 創る名無しに見る名無し [sage] 2016/01/14(木) 13:42:35.83 ID:PKnlXm2o おっぱい! おっぱい! http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/714
715: 創る名無しに見る名無し [] 2016/01/14(木) 18:31:24.24 ID:5N6UsXGT これで普段より露出が下がっているという事実 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/715
716: 創る名無しに見る名無し [sage] 2016/01/18(月) 02:48:29.10 ID:6DgFFhaA 寒いからね、仕方ないね(違 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/716
717: 創る名無しに見る名無し [sage] 2016/03/10(木) 20:45:28.97 ID:3q2T5eBP 「きのうはたいぼうのてんたいしょーだったのに、なんのはんのうもないとはどういうことですか」 「スレどころか板が過疎ってるからなあ」 「しかもぜんこくてきにくもりとは」 「ああ、そいつはご愁傷様」 「このじたいをだかいすべく、しんきゃらのとうにゅうをようきゅうするのです」 「今更?」 「はれのぎじんか、『かいせい』さんです。わふくのにあう、さわやかないけめんがいいですね。 てんきゅうさんとのあいしょうもばっちりです」 「かまいたちへの嫌がらせか!?」 「ただし、じょーくがさむいのがけってんです。ほうしゃれいきゃくげんしょうてきに」 「」 「だいやはきにいってくれるとおもいます。すもっぐとのあいしょうもよさそうです」 「光化学スモッグ注意報ってやつ?・・・てか誰だっけ?」 「でもたいふうだけはにがてなようで、いないのをかくにんしないときてくれません」 「ああ、台風一過の青空か」 「あんしんしてください、いかづちもきっときにいるのです」 「何でさ?関係ないだろ?」 「せいてんのへきれきというやつです」 「それ使い方間違ってるから!…で、そいつはいまどこに?」 「いませんよ」 「……は?」 「わたしはしんきゃらのとうにゅうをようきゅうしただけです、じっさいにくるとはひとこともいっていないのです」 「おい!!」 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/717
718: 創る名無しに見る名無し [] 2016/04/01(金) 00:04:48.28 ID:0jErkqy1 http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org801515.jpg http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/718
719: 創る名無しに見る名無し [sage] 2016/04/01(金) 00:07:06.33 ID:raAqEBiG なにしてんw http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/719
720: 創る名無しに見る名無し [] 2016/07/28(木) 01:40:44.78 ID:SmvIXa8w 「あ、おーいにっしょく。ダイヤ何処にいるか知らないか?」 「さあ。そういえばここすうじつみかけませんね」 「だよな。何処ほっつき歩いてるんだか……」 「どうせまたげかいをあそびあるいてるにきまってます」 「ふふ……ふふふ……」 「あ、うわさをすれば」 「なんか憔悴して見えるが……」 「‥わいい‥‥しの‥‥‥スちゃん……どこに‥るの……出て‥‥で……」 「病んでる! なんかめっちゃ病んでる!」 「……ふん」 「どうしたダイヤ! 大丈夫か!? 正気に戻れ! 幽霊みたいだぞ!」 「……ゆうれい? ‥‥‥がいますの? この辺りに?」 「本格的にヤバイ!」 「あら、いかづち……一緒に探してくれませんか……?」 「ヘルプ! にっしょくヘルプ!」 「おちつきなさいいかづち。 いつものわるいくせがでてるだけです」 「へ? イケメンに釣られたのか?」 「そっちじゃなくて。 ……だいや、あなたいまはなにをさがしてるのですか」 「‥‥ラスちゃんです」 「ガミラス?」 「誰が銀河の彼方を目指してますか!」 「らぷらすですか」 「そうなんですよ! もう何km歩いたことか……幾つのタマゴを孵したことか……」 「あー、ゴメン、オレにも分かるように説明してくれないか?」 「ぽけもんごーですよ」 「……あー。」 「ピッピちゃんやヤドンちゃんはもう捕まえましたし、フリーザーちゃんはたぶんしばらく我慢した方がいいんでしょうけど…… ラプラスちゃんはちょくちょくジムにいるのを見かけるのに、うちには来てくれないんです……」 「すごくどうでもいいけどさ、オレらがスマートフォン持ってるの世界観的にいいの?」 「このために入手しました」 (契約がどうしたとかは聞かないほうがよさそうだな……) http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/720
721: 創る名無しに見る名無し [] 2016/07/28(木) 01:41:24.84 ID:SmvIXa8w 「あ」 「何?」 「ちょっと動かないで、いかづち」 「え、な、何」 「いいから……いい子だから……」 「え、何、ちょっと怖いんだけど」 「やりましたわ! ほら、ほらほら」 「え、何」 「ほらほら御覧なさいいかづち! ピカちゃんですよピカちゃん!」 「え、何ここにいたのピカチュウ!? っていうかなにこれ写真!? うわっ何これ! オレの頭にピカチュウ乗ってる! ピカチュウ!」 (ここのじーぴーえすがどうなってるのかということにはつっこまないでおきましょう) 「ふふ……いかづち、一緒にチームミスティックに頑張りませんか……?」 「どうみてもでんきたいぷのひとをかんゆうしないでください」 「え?」 「あ」 「え、何?」 「うふふふふにっしょく……? 私は『チームミスティック』としか言っていないのに、 どうしてチームが三鳥モチーフで、でんきタイプのサンダーのチームもあるってわかったんですか……?」 「だ、だってりざーどんが……」 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/721
722: 創る名無しに見る名無し [] 2016/07/28(木) 01:42:35.88 ID:SmvIXa8w その後、てんきゅう宅のすぐ近くにジムがあることが判明し、 三人入り浸って鎬を削りあったとかなんとか http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/722
723: 創る名無しに見る名無し [sage] 2016/07/28(木) 02:02:20.41 ID:zBqzcZo3 やはりそれぞれの属性に応じて付近に出現するのかなw http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/723
724: ◆GAIA///6T. [] 2016/09/08(木) 07:14:55.20 ID:Vp33R3DC 別になにか理由があってしなかったわけではない。 強いて言うなら、するべき理由のほうが見当たらなかったのだ。 ……で。 「盆に帰らない」という選択は、なかなか暇を持て余す。 煩く穿るように質問攻めに遭うのも、雑用を押し付けられるのも、まったくちっとも望むところではないが、あれでも退屈しのぎにはある程度貢献していたらしい。 高校の時より長いのみならず、やらねばならないこともなく。アルバイトをするという手もあったのかもしれないが、まあ別に、仕送りのお陰で金に不自由もないし、やる意味が見出せない。 ……やはり、帰っておくべきだったかもしれない。 まあ、今更だ。それより今は、如何にしてこの、出来てしまった暇を潰すかを考えよう。 大学の友人たちは、やはり帰省していたり、そもそも下宿をとる程度ではない遠方から電車で通学していたりで、要するに遊びに誘える奴がいない。 となると、一人すさぶほか無いわけだが、ゲームセンターは耳が痛くなるのであまり好きでないし、一人でカラオケに行くのは質ではない。 部屋に居てもなんとなく気が塞ぐのでとにかく外へ出てみたは良いが、行く当てがないのには弱る。 DVDでも借りてこようかと思っても、それを観るには当然帰らなくてはならず、脱出が主目的である今その選択肢はありえない。 自分はそんなに無趣味でもないつもりでいたが、幾つかの制限と咄嗟の状況では、案外なにも思いつかないようだ。 ……結果的に、近所を散歩する形になっている。普段そんなこと考えもしなかったが、いざやってみると案外とおつな物かもしれない。 惜しむらくは、何やら雲行きが怪しい。というか、全天雨雲に覆われている――傘くらい持って来るべきだったか――人影もほぼ見当たらない。 気が滅入るから外へ出てきたというのに、これでは益々憂鬱になる。いや、天気が悪かったから鬱屈していたのか? 今となってはわからないか。 ブロック塀に身を預け、百円ライターで安タバコに火を点ける。以前銜え煙草で七歩歩いたら、見知らぬおばはんに豆殻で豆を炒るかのように詰られたのがトラウマになって、今では一服するのに身じろぎも出来やしない。 いや、それは流石に大袈裟な表現だ。あと、慣用表現が不適切なのはわざとだ。 ……自分のモノローグに自分で突っ込んでいたら世話はない。ええと、携帯灰皿は……尻ポケットか。 傘を持ってこなくて良かった。先月買ったばかりだというのに、こんなの五秒で壊れる。 龍の嘶くが如き颶風に身を攫われそうになりながら、天蓋を砕くが如き豪雨に身を曝されながら、やっとの思いで歯科医院の軒下、駐車場に用いられているらしいスペースに落ち着くことが出来た。どうやら休診日のようなので迷惑にはなるまい。 天気予報を確認しておけばよかった、と思わないでもないが、新聞も取っていなければテレビもないため、普段わざわざ見ておく習慣がない。 そこで思い出したスマートフォンを取り出してみると、あられもなくしとどに濡れている。なんとなく怖いので乾くまで起動しないようにしよう。 当てがなかったとはいえどこかには出掛けるつもりであったくせに財布を持っていなかったのは間抜けだが、こうなってみるとそれも幸いだったらしい。 ほかに持っていたのは家の鍵くらいで、むろんそんなものは濡れたとてどうということはない。 スマートフォンが壊れていないことを前提にすれば、被害は最小限で済んだことになる。 篠突く槍の大音声は留まることを知らず、身動きがとれない以上、どうしたって暇ができる。スマートフォンは今触りたくないし、必定、どうしたことか難を切り抜けた煙草を吸って過ごすことになる。 すると濡れた身体に霜を這わせたような心持ちがして、乾いた笑いが漏れた。 濡れたズボンでコンクリートに腰を下ろすと尻の形が痕に残ってしまうのがなにやら疎ましくて、身動ぎをして妙な楕円形を作った。 雨垂れが耳を穿つ。水滴が地面を叩く音がかくも大きいとは思わなかった。 状況としては決して愉快ではないし、短期的な意味合いでは代わり映えのしない景色であるが、案外眺めていて退屈しないものだ。 自動車が溜水を蹴立てて稜線を描き、トタン屋根にしがみつけなかった雨滴は軒下に水の壁を作る。 ある種幻想的と見れないこともない。 ……その情景の中に。 ひとりの女性が飛び込んできた。 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/724
725: ◆GAIA///6T. [] 2016/09/08(木) 07:15:46.90 ID:Vp33R3DC もともとさしたる都会でもなく、時が時だけに人通りなどまずない中に居るだけでも目を引くところが、なにか強烈な違和感があって、焦点が彼女に絞られる。 気がつけば、彼女の腕を掴んで、屋根の下へ引っ張り込んでいた。 自分でまったく意識した行動ではなかったので目をぱちくりさせていると、彼女は 「……ずいぶん強引なのね」と、無表情で幽鬼のような声で言うものだから、なんとも背筋が寒くなる。 幽鬼のような、ということで、ようやくさっき感じた違和感に思い至ったが、彼女、これだけの雨風にもまったく動じた様子がなく、風にも煽られず雨にも纏われず、晴れの日と同じかのように歩いていたのだ。 ……とはいえ、服はやはり濡鼠だし、雨風で体温が下がっているのか顔色もよくない。なにより、さっきちゃんと触れたのだから、幽霊である筈がない。 「こ、こんな嵐の中歩くこた無いだろ。弱まるまで待ったほうがいい」言い訳がまだだったことに気付いて、慌てて咄嗟に浮かんだことを捲し立てると、彼女は「……くすくす」と、微笑んだ。妙に凄味のある色気があって、豪くどぎまぎさせられる。 「……この雨も風も、待っていたって暫く止まないわよ。それに、これだけ濡れているのなら、歩き続けようが変わらないのではなくて?」 薄い膜でも被っているかのように雨濡れをものともしないのに、そんなことを言いながら、しかし彼女は隣に腰を下ろして足を投げ出す。自分の行動が曲がりなりにも受容されたわけなので、何やら人心地ついたように思う。 至近で眺めると、柔肌を雫の珠が滑り落ち、濡れたロングヘアーがうなじから肩や背中に張り付き、やはり確かに濡れて――肩や背中? ここまで気付かなかったのが信じられないが、この女、こんな天気にカクテルドレスなぞ着用している。白いグローブまで嵌めている。どう考えても濡らして良いような服じゃあない。いや、だからこそそんな服を着ているとは思いも寄らなかったのか? なんだか混乱してきたためか、気が付くとまた煙草を出して吸っていた。少々平静を取り戻して彼女に対する考察を続けようとすると、 「私にも一本くださるかしら?」と向こうから声をかけられた。 僅かな逡巡の後彼女に渡して火をつけると、彼女は煙草の根元を二本指で挟んでキスをするように喫し、宙にドーナツ型を吐き出した。一挙に蓮っ葉な姐御に見えてくる。 着ているドレスはやはり素人目にも安物ではなく、どころかこの世のものとは思えないほどで、当初は触れることも叶わない雲の上の人のようとしか思えないほどだったのに、今となってはしばしば顔を合わせるご近所さんのような心持もする。 この不合理性はいったい何なのだろうか。とはいえ、 「随分と安い煙草、吸ってらっしゃるのね」などと言われれば差し当たりむっとはするし、 「死んだ爺ちゃんが好きだったんだよ」くらい言い返したくなる。 「あら、じゃあ貴方は好きじゃないのね」などとくすくす笑われれば、 「……」と答えに窮する。 アイデンティティについて自問自答をはじめようかというところになると、彼女はまたくすくす笑って、 「うそよ。冗談。心配は要らないわ、流されてるのでなければ、それで十分な理由よ」と言う。 流されてるのでないか自分でわからないから厄介なのだが。 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/725
726: ◆GAIA///6T. [] 2016/09/08(木) 07:16:33.72 ID:Vp33R3DC 人を悩ますだけ悩ませておいて、彼女はまた正面を向いて、溜息と紫煙を吐き出した。どうやらむしろ、悩んでいるのは彼女の方らしい。 本人には見せつけるつもりはないのだろうが、間近でそんな素振りをされると矢張り気になる。とはいえ、何だかんだ行きずりの相手に過ぎぬ彼女とでは、向こうから話し出さぬ限りでは相談に乗るわけにもいかない。 なんとなしの昂揚感と手持ち無沙汰に包まれている。 自らスマートフォンの使用を戒めた以上、時刻を確認することも出来ない。彼女は……いや、時計なんて持っていなさそうだ。 「台風の時ってさ」堪りかねて、益体もないことを口にした。 「なんだかわくわくしない?」 そういうと、彼女はこっちを向いて、きょとんとした顔をする。 「……やっぱ普通女はそういうこと考えないのかな」なにか、彼女の一挙一動で自信を阻喪している気がする。 「……いえ、性別の問題ではないかと思うけど」 彼女はずいと身をこちらに寄せてきて、思わずのけぞる。 「ちょっと、興味あるわ。どうして?」 「どう……って、なんでだろ。あんまり考えたことないな、そういえば」 しばし首をひねって、 「うーん、あれかな、乗り物が好きな人なんかと同じなんじゃないのかな」 「というと?」 「まあ想像だけど、でかくてすごいエネルギーのあるものに憧れる感じなんじゃないかと思う。自分のちっぽけさを再認識させられるというか」 「自分が小さいと思ったら、気分が持ち上がるの?」 「自分が思ったより小さいってことは、世界が思ったより大きいってことじゃないの?」 「ふうん……」 割と月並みなことしか言えていないと思うのだが、それでも彼女には新境地だったらしく、何やら反芻するように宙を見つめていた。 「必要なことと理解はしていてもね」 脈絡はなかった。 「それが同時に被害……破壊……うんと、不利益を齎すとなると、なんだか後ろめたい気になるのよ」 おそらく、彼女の悩みに関わることなのだろう。 「あのひとみたいに裏返してから不利益が生ずるような仕事だと、こういう気分とは無縁なんでしょうけどね」と言い、でもあれはあれで、何か悩みもあるのかもね、彼そういうの表に出さないタイプだし、と続ける。具体性を欠くので、何のことやらよくわからない。 「それとも単に個人の気質に依るのかしら。……いえ、それは因果関係が逆ね」 口を挟む余地が無い。たぶん愚痴の類なので、ただ黙って聞いていたほうがいいのだろう。 「私のすぐあとに、だいたいふたりの娘の仕事があるの。そのふたり、タイプは全然違うんだけど、どちらもとっても元気なカワイイ娘でね。別に比べられることなんてないんだけど、私自身はやっぱり比べちゃうの。あの娘たちとは全然違うなあって」 そりゃまああんたはキレイ系だし、と思ったが、そんな話でもなさそうだ。 「……雨で冷えたせいかと思ってたけど、その幽霊みたいな顔は素なの」あ。 「幽霊はひどいわねえ」 「いや、その、単に顔色が悪いって意味で」うっかり口を滑らせたが、彼女はくすくす笑っているので怒ってはいないようだ。まったくもう、肝が冷える。 「まあ、そう見えるかもね。言ったかと思うけど、時々気が塞いで迷走しちゃうの。お陰さまで、自分を取り戻せたわ」 「お陰さま、って、別になにもしてないと思うんだけど……」 「あら、そんなことないわよ?」そう言って又くすくす笑う。心なしか先程より色つやがよく見える。気が晴れたというのは本当らしい。 彼女は立ち上がってちょっと伸びをすると、 「さ、そろそろ帰らなくちゃね。早くしないとあの娘がコロッケが冷めるって怒り出すわ」 「コロッケ?」 「私の仕事になると、たくさんコロッケを揚げる娘がいるのよ」 なんだかようわからんが、人間関係は良好なようだ。 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/726
727: ◆GAIA///6T. [] 2016/09/08(木) 07:17:16.13 ID:Vp33R3DC 「ごめんなさいね、長く引き止めちゃって」 「引き止めたのはこっちだったと思うけど……」 「そういうことじゃないのよ」 全くもって、よくわからない。 「あ、そうそう、もう一つお願いしていいかしら」 「はい?」 「これ」 「ああ」 携帯灰皿の口を開けて、吸い殻を迎え入れた。 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/727
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