【天候擬人化】にっしょくたん 2スレ目 (783レス)
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263: ◆GAIA///6T. 2011/12/03(土)21:44 ID:FHVth3+W(5/12) AAS
それから後は状況が少し変わった。
カゲロウの方があまり動かなくなり(何せ躱す必要がないのだ)、かたやアースは積極的に攻撃をするようになった。
なったのだが――ひどく不恰好というか、奇妙な動きをする。
これまでの戦いの様子と、隙を突いた(つもりの)カゲロウの攻撃の悉くが当たらないことから、避けるのを計算に入れた結果であろうとの察しはつくのだが――
「……貴方らしくない――勿論前情報からの判断ですが――戦い方ですね」
「戦闘中に喋る特訓でもしたのかね?」 地震も、もとい自身も喋っているが。 「その答えは簡単だ、お前をおちょくってるんだよ」
「……」
アースはこれまで、時折思い出したように――思い出したようにだ、一定距離をとって先程の『風圧パンチ』を繰り出しているのだが、矢張りというべきか、効果がない。
そして、その内に――至近距離で『例の構え』をとり出した。
無論、隙だらけである。
「!」
カゲロウは刀を構え、

……さて、カゲロウは何故、かくも不自然な行動に乗ってしまったのか。
硬直した状況に痺れを切らしたのかも知れない――素人目にも隙だらけ、何をできることがあろうかと思ったのかも知れない――
先程風圧を食らった時の威力を思い出して、その拳を直接貰ったら流石に"陽炎"とはいえ搖らいでしまうと考えたのかも知れない。

ともかく、これでカゲロウの敗けが決まってしまった。

カゲロウの刀の『峰』は確かにアースの腕を打ち据えた。 笑みを浮かべるカゲロウだったが――
「……手加減なぞしなくても効かなかったかな」
アースの岩のような、大地のような身体に傷を負わせることは、できない。
色を失ったカゲロウに、
「実のない相手"が"打つのはさぞ難しいだろう」
追い討ちをかける。
「無駄ァ!」
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