【天候擬人化】にっしょくたん 2スレ目 (783レス)
【天候擬人化】にっしょくたん 2スレ目 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/
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702: G [sage] 2015/12/30(水) 00:58:30.10 ID:lzPKcFgw 「ごめん」 唐突に、一冬が言った。 ダイヤはココアを啜るのを止め、首を傾げる。 「何がですか?」 「いや……結局、秘密基地、見つからなかったし」 それを聞いて、ダイヤは声を立てて微笑む。 「あらやだ。そんなこと、気にしてらしたんですの?」 「え……だって」 「そもそも、こちらが無理にお願いしたことなのに、ずっとお付き合いいただいたんです。謝るなら私達のほうが、いいえ、」 ぺこり。 「今日は有難うございました」 一冬は何も言えない。 「でも……やっぱり役に立てなかったわけだし」漸く絞り出した言葉は、そんなように戯けたもの。そんなことを言い出したものだから、全て言い終える前にダイヤの人差し指が一冬の唇に押し付けられて、 「それ以上仰られるようなら、そのお口を氷漬けにして差し上げますよ」 一冬は陥落した。 「私が欲しかったのは、そのものよりも探す過程なのです。見つかればそれはそれで楽しいでしょうが、見つからなくても、私はとおっ、ても楽しかったですよ。……そうではなくて?」 思い出す。一冬自身にとっても、実に楽しい冒險だった。――しかし、それはただ童心にかえっただけのことではない。それに思い至ると、心臓が高鳴るのを感じる。鉄面皮が崩れそうなほどに。 「それに――見つからなくて、却って良かったのかも知れませんね。ずっとここにいることはできませんもの」 今度は、、鼓動が止まる。 そうだ、彼女らは異邦人なのだ。何処から来たのか知らないが、それは此処ではない何処かだ。一冬は彼女らのことを何も知らない。このままでは、何もかもが失せてしまう。 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1307723856/702
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