[過去ログ] 【伝奇】東京ブリーチャーズ【TRPG】 [無断転載禁止]©2ch.net (285レス)
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193: 尾弐 黒雄 ◆pNqNUIlvYE 2017/01/21(土)22:34 ID:rtSZ6L9x(2/3) AAS
ムジナの登場により話が中断した事で祈から視線を外した尾弐は、困った様に頭を掻きながら立ち上がり、ムジナから
少し離れた場所に在る椅子へと腰掛ける。
その様子から察せる様に――――尾弐黒雄は、この品岡ムジナという妖怪を苦手としている。
それは、尾弐が俗にいうヤクザという者達と意識的に距離を置いて付き合っているという事もあるのだが、何よりも

(相変わらず掴み所がねぇ奴だな……判り易い性格してる所が却って判りづれぇ)

尾弐が苦手としているのは、ムジナの『性質』である。強気に阿り弱気を挫く。
一見すれば悪党らしい明瞭な性格であるのだが、尾弐にとってムジナのそれは酷く判断に困るものであった。
何を『弱い』基準として敵対し、何を『強い』基準として味方となっているのか。
どこまでならば『裏切らない』のか……それが想定出来ない相手はやり辛い。
掴み所が無いという点では那須野も似たようなところは有るのだが、ムジナはまた性質が異なる。
そもそも――――尾弐にはムジナが今見せている性格すらも、本質からかけ離れたモノである様に思えて仕方ないのだ。
そうであるが故に、普段は過度の接触を避けていたのだが……今回はそうもいかない。

>「さあ。選んでください、祈ちゃん――キミの進むべき道を」

今回の件で祈が戦う道を選んだ場合、間違いなく必要となるのはムジナの力であり

>「あたしは“行く”よ。品岡のおじさんの提案に乗る」

そして……先程視線を合わせた時に尾弐が感じた通り。
ニュースキャスターが切迫した様子で事件を報じる声が聞こえる中。
多甫 祈という少女は――――尾弐にとっては眩しすぎる輝きを瞳に持つ少女は、【戦う】という道を選択したのだから。
だとすれば、尾弐も覚悟を決めなければいけない。道を選ぶことを薦めた者として、責任を果たす覚悟を。

>「橘音にもさっき言ってた対策ってやつ、やって貰っていいかな。時間もないし、最低限で良いから」
>「橘音くんは妖狐だから心配しなくていい。マッチョにも美少女にもどうにでもなれるんだよ」
>「ああそうだ、誰が心配するものか! それだってどうせ仮の姿なんだろ!
>思わせぶりに顔隠してんじゃねー! この厨二ファッションオサレ仮面め!
>べ、別に君のために付き合ってやってるわけじゃないんだからな!?」

……そして、尾弐がそんな覚悟をしている中。
そんな事など知る由も無いノエルは那須野に対してツンデレていた。

「いや……なんつーか、お前さん随分とまあ、思春期のガキみてぇな反応だな。
一応言っとくが、祈の嬢ちゃんが言ってるのは那須野が嬢ちゃんへ護法を掛ける事で、那須野にムジナの術を掛けるって訳じゃねぇからな」

突っ込むのも野暮だと思うのだが、さりとて突っ込まなければ場が混沌としそうなので、
とりあえずそう指摘する尾弐。だが、流石に年長の妖怪だけあってノエルも常にノエっている訳では無いらしい。
彼が次に述べた言葉は、今回の呪詛対策の核心部分……ムジナだけでは対応が困難な部分の呪詛に関してであった。
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