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【伝奇】東京ブリーチャーズ【TRPG】 [無断転載禁止]©2ch.net (285レス)
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52: 尾弐 黒雄 ◆pNqNUIlvYE [sage] 2016/12/13(火) 22:16:04.78 ID:6ccLBc3u 黄昏時とは、誰ぞ彼……眼前のモノが、この世の者かそうでない者かの区別が付かなくなる時の事。 幽世と現世の境が曖昧になる時の事。 そんな、人ならざる者達の蠢き出す時の中。 都内に在るとある公園で、人外共の狂乱が始まっていた。 「ぽ……ぽぽぽ……」 沈みかけた太陽の残光の中で動き回る、複数の人影。 その中で真っ先に目に入るのは、身の丈八尺はあろうかという大女の姿だろう。 白のワンピースと、幅広の帽子を身に着けた女。 人間では在り得ない長身を有するその女こそは、『八尺様』。 インターネットを媒介として、その恐怖と共に近年急速に世に広がった化生。ネットロアの権化。 正体不明……一部では、祟り神の一種ではと噂される『八尺様』は、現在、この公園でその化物としての属性を露わにしていた。 「ぽぽ……ぽぽぽっ……」 眼前の獲物……先程、八尺様へ不意打ちを行った青年、雪女の類であるノエルに対し彼女が振るうのは、その身長に比例して長い手足。 疾走する自動車にさえ追いつく膂力を持つ八尺様の鞭の如き打撃は、音を置き去りにして触れる物を破砕する。 シーソーは砕け、ブランコの支柱は飴の様に曲げ折られ、埋まったタイヤは地面から掘り返される。 明らかに肉体が繰り出せる威力の上限を超えた破壊であり、物理的に考えれば どう考えても異常な現象だが……現代日本において有数の知名度を誇る妖物である八尺様であれば、この程度は当たり前にやってのけられる。 それは、人間の感情が彼女に力を与えている故。 人間の持つ感情、特に信仰や恐怖と言ったものは、化物の餌となり、化物を強くする。 八尺様程の知名度になれば、その餌の量は膨大……それこそ、狐面を被った妖狐である那須野が張った結界に囚われ、 尚且つ並みの化物では身動き出来なくなる程の威力を持つノエルの一撃を受けても、未だ暴れ回れる程の力を得る事が出来るのだ。 そしてその猛威は現在……というよりも、この公園に八尺様が囚われてからずっと、ノエルにのみ向けられていた。 他の面々の攻撃に対しては、払いのけ、避けたりはするものの、具体的に反撃するまでには及んでいない。 それは、ノエルが八尺様に不意打ちの一撃を入れたという事もあるだろうが、何よりも…… 「ぽぽぽぽぽ……」 彼女が、好みの『獲物』である男装をしている少女、多甫祈と、那須野を、『今は』傷付けない様にと考えている事が大きい。 逆に言えば、八尺様がそう思っている間は、ノエルが存命な限り二人の安全は保障されているのだが…… 「…………ぽ?」 ふと、八尺様がノエルに対する猛攻の手を止めた。そして、首を九十度横に折り曲げ、祈の方へと向き直る。 その目……化物らしい負の感情が堆積した昏い目は、見てしまったのだ。 八尺様の攻撃により舞い起きた風で、祈の被った野球帽がほんの少し持ち上った……その中の顔を。 「ぽっぽっぽっ……」 自分が見たものを確かめる様に、八尺様はその長い腕を祈へと伸ばし…… http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1480066401/52
263: 御幸 乃恵瑠 ◆4fQkd8JTfc [sage] 2017/02/15(水) 21:54:59.78 ID:U+Xmh4YZ 気が遠くなりそうになりながら、ノエルは自問自答する。 そもそもなんでこんな事になったのかというと、柄でもなく真面目に戦いすぎたのがいけない。 特にエターナルフォースブリザード(通称)は終幕を飾る一撃必殺を想定した大規模術式であり あんなものを一時の足止めのために使っては後が続かないに決まっている。 大体隙あらば安全地帯でサボタージュしたり背景でおやつ食べ始めたりとやる気なさげに戦うのが自分の芸風ではなかったか。 敵味方双方から「ふざけてんのか!?」とツッコミが入ったことも一度や二度ではないが 「あいつ余裕ぶっこいてるし実は滅茶苦茶強いんじゃね!?」と相手に無駄にプレッシャーをかける思わぬ利点があるぞ! ともあれ、普段そんな感じなので今のこの状況を見てもアイツまたふざけてるよ!としか思われないであろう。 それでいい、むしろそうでないと困る。嘘でも、虚像でも、余裕ぶっこいた底知れない奴でいなければ。 一瞬後ろを振り返ってみれば、すでにハッカイは自壊を始めており、右腕がもげている。 つまり相手が崩壊するまで逃げ切れば勝ちだ! 滅茶苦茶格好悪い戦法だがそれが何だというのだ、逃げるは恥だが役に立つ――! しかしそこに祈が風のように現れ、何故か蹴るようなポーズを取る。 もしやノエルの日頃からのあまりの変態さやダメダメさに嫌気が差したというのか!? 本日の出撃前にもまた無自覚変態爆撃をやらかしたからね、仕方ないね! そうでなくても、毎回変化を解いたり戻ったりする様子を微妙に理解不能のナマモノを見るような目で見てくるし。 しかし一般的な意味での変態な言動はともかく、あの本来の意味での変態は妖怪としては割と普通のはずだ。 むしろ人間型を保ったままでカラーリングが変わって少し謎の氷粒煌めきエフェクトがかかるだけなんてまだ大人しい方だ。 設定上存在する他のメンバーには完全人外の姿になって炎や電撃放っちゃう妖怪もいるぞ!(>1参照) まあ完全人外までいったらそれはそれで割り切れるのかもしれないが、 なまじ人間型をしているだけに、人間と同じ感覚を期待してしまうのかもしれない。 「ちょっと待ったあ! これには深い訳が……! ほら、男だらけの妖怪集団になっちゃったからやる気が……」 そう言っている間に、ふわりと体が宙に浮いて精肉店のテントの上に乗っていた。 祈に蹴り上げられたのだ。その蹴り方はとても優しく。 >「御幸はそこからテキトーに援護とか、姿が見えないゴホウでも探したりしてて!」 >「こっちだ、コトリバコ!」 「ありがとう、頼んだ……! 危ないから、攻撃しなくていいから逃げて!」 http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1480066401/263
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