[過去ログ] 【ファンタジー】ドラゴンズリング2【TRPG】 [無断転載禁止]©2ch.net (368レス)
上下前次1-新
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
209: ジャン ◆9FLiL83HWU 2017/01/24(火)21:35 ID:oB1r/UUP(3/3) AAS
怒りのまま走るのではなく、仲間と一緒に歩く。
ただそれだけでよかった。ジャンは思い出す。この指環を巡る旅を始めてから、ずっと仲間に助けられてきた。
一時の怒りで自分を見失い、仲間よりも先走って思うがままに力を振り回すなんてこと、あってよかったのか?
「ダメだよな……それじゃあ、格好よくねえ。
歴史に名を残すんだったら、もっと格好よくいかねえとな……!」
「――気づいたようだね。なら行くといい」
気づけば嵐は止み、海は再び凪いでいた。ジャンは静かな海の上で大きく息を吸い込み、目を閉じた。
目を開ければ、そこは地面だった。
相変わらず土壁に取り込まれた自分と、ティターニアたち。そして傷だらけのまま狂ったように高笑いするミライユ。
そこに、ラテが突っ込んだ。
>「それは古の時代から……今まで人を生かし続けてきた魔法。
時に知恵を、時に強さを、時には不死さえもを、人に与えてきた魔法……。
これなーんだ……なんてね」
生き物の血肉を食らい、己が物とする秘術。
ある暗殺者一族に伝わると噂されていたそれを、ラテはためらいなく使った。
傷だらけのその身体に魔物の力を滾らせながら、鎖付き鉄球を勢いよく振り回す。
ジャンでも止められるかどうかわからないその一撃は、ミライユにとって脅威だろう。
>『仕切り直しましょう。ミライユさんの魔法は強力ですが、神の奇跡って訳じゃない』
>『言ってしまえば魔力を、別の力に作り変えて、物を動かしているだけ。
だから他の魔法と同じように、限界がある』
鉄球が嵐のごとく振り回される中、ラテから伸びてきた糸が情報を伝えてくる。
魔力で編まれたそれは、魔法が使えない者にも情報を伝達できるとあって戦場では重宝される技の一つ。
>『力でぶち破る事も、手数で切り開く事も出来るはず。……手数は、私が稼ぎます』
「なら俺は、力で試してみようかね……頭も冷えたしな!」
右手の中指に嵌めた指環が蒼く輝き、指環から水が溢れ始める。
やがて土壁を押し流すように水は形作られ、ジャンの腕力が土壁にひびを入れたと共に、水流の圧力で土壁が砕け散る。
「指環の力よ!」
ジャンのその言葉に応えるように飛び散った水流が右手に集い、やがて大剣の形を成した。
そして、ジャンがそれを一振りすれば荒波の如き波紋が刀身に浮かぶ、見事な大剣が出来上がる。
「ティターニア、さっきは悪かった!ラテと一緒に、あいつをやっちまおう!」
大剣を肩に担ぎ、ラテが切り込むと同時にジャンも突撃した。
異なる二つの方向からの襲撃に加え、ジャンは大剣に秘められた力を放つ。
「そのハンマーと短剣はよ、お前が持っていいもんじゃねえんだよ!」
大剣を思い切り突き出し、刀身から凄まじい激流が放たれる。
その勢いはミライユを狙うのではなく、背後に浮かべられた武器や爆薬だ。
上下前次1-新書関写板覧索設栞歴
あと 159 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル
ぬこの手 ぬこTOP 0.004s