[過去ログ] 【ファンタジー】ドラゴンズリング2【TRPG】 [無断転載禁止]©2ch.net (368レス)
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229: ティターニア ◆KxUvKv40Yc 2017/01/28(土)13:16 ID:0oBAucsK(4/5) AAS
「シュマリ殿!」
急いで駆け寄るも、ティターニアが何かをするまでもなくシュマリがゆっくりと起き上がった。
ホロカがその胸に飛び込み、姉妹は固く抱き合う。
「お姉ちゃん……!」
「オレ、アイツを許さない。でも、夢の中で言ってくれた気がするんだ。
妹が私のようになってはいけない、だからあなたは生きてって……」
まさか、ミライユが最後の生命力をシュマリに与えたというのか。
夢の森――あの領域の中なら、そんなこともあるのかもしれないな、と思った。
姉妹と共にミライユとタイザンの遺体を埋葬しつつ、ティターニアは二人に声をかける。
「済まなかったな……こんなことになって……」
「お前に謝られる筋合いはねーよ、しかし参ったな、ギルドにいられなくなっちまった」
「これからどうしよう……」
今後の身の振り方に困窮する姉妹に、ティターニアは一つの道を提示する。
「我に良い考えがある。もしそなたらさえ良ければユグドラシアに来るがよい。
心配するな、そなたら程の逸材……同僚の精霊術導師に紹介すれば嫌と言っても放ってはおいてはくれぬ」
二人を埋葬し終わり、一行が遺跡から使えそうな物を採取したりし終わった頃――
頃合いを見計らってテッラが口を開いた。
「我々に怒りを燃やすのも無理からぬこと。しかし今は聞いてください。
伝えておかねばならぬことがあります。
……といってもミライユの記憶を通しすでに気付いたようですね、”指環の魔女”の存在に――」
「指環の、魔女……!」
やはりそうか、という感じでその敵の名を噛みしめるように呟く。
「其れは虚無、其れは常闇、其れは絶望――
遥か古より名を変え姿を変え歴史の影で暗躍してきた全ての生命の敵――」
「ウェントゥス殿が乱心したのもそいつのせいなのか!?」
「はい、おそらくは……」
テッラは何かを言いかけたようにも見えたが、その言葉の続きを聞くことは叶わなかった。
「残念ながら時間が無いようです。炎の指環を持った者がここに近づいてくる……」
炎の指環所持者といえば、言うまでも無くジュリアンのことだ。
おそらくジャンが指環の力を発動させたことで、場所が感知されてしまったのだろう。
ミライユとティターニア一行をぶつけあって試したテッラ達だったが
何らかの理由によって“ジュリアンとここでかち合わせることは適切ではない”という判断したらしい。
「彼は私達が足止めしておきます。
あなたがたは一刻も早くウェントゥスの元へ。お行きなさい、”指環の勇者”達よ――!」
テッラは一行に問答無用で転移魔術を発動させ、視界がまばゆい光に包まれた――
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