[過去ログ] 【ファンタジー】ドラゴンズリング2【TRPG】 [無断転載禁止]©2ch.net (368レス)
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22: ティターニア ◆KxUvKv40Yc 2017/01/08(日)21:31 ID:+bm/sbWr(2/7) AAS
閑話休題――ラテと名乗った少女は、自分の目的地もテッラ洞窟だと言って、同行を申し出てきた。
只でさえかなり怪しい人物の同行を承諾した直後であり、ついでではないが心理的ハードルが下がっている。
その上密やかに行使されたヒュミントの効果もあり、ジャンがかなり承諾の方向に傾いている。
増してや――本人に自覚は無いが端から見ていればもうお気づきであろう。
ティターニアは可哀そうな子どもや危なっかしいドジっ娘や健気に頑張る若者には滅法弱い。

「我はティターニア。以後よろしく頼む」

ティターニアはラテの作戦の前にあっさり陥落した。効果はてきめんだ。

>「ティターニア、レンジャーってのは一人いるだけで安定するもんだ。
 魔術に頼った偵察が罠を見抜けずに踏み抜いた、なんて例はたくさんあるんだぜ」

「うむ、高度な魔術罠を見破れる魔術師が超単純な物理罠を見抜けるとは限らぬからな。
頼りにしておるぞ、ラテ殿」

そんなことを話していると――誰かの腹の虫が鳴った。

>「……はッ!」

ミライユが分かりやすく顔を染めている。
涼しい顔をしていれば分からないのに分かりやす過ぎィ!と内心思うティターニア。
先程のマスターの部屋の内情をうっかり言いかけた時の様子といい、自分達が疑い深くなっているだけで
単なる根っから明るいドジっ娘なのだろうか?との考えが鎌首をもたげてくる。
実際にはドジっ娘属性の有無と良からぬことを企んでいるか否かは何の関連性もないのだが、人間(エルフ)心理としてどうしてもイメージに流されてしまうものである。

>「では、早速ですが、腹ごしらえでもしながらゆっくり語らうとしましょう。
今晩に限り、ティターニア様たちの分は、私の方でお出ししますので、お気になさらず」

「それは誠にかたじけない。ではお言葉に甘えてご馳走になるとしよう」

ミライユに導かれるままに高級な宿付きレストランに入っていく一行。
オークはやはり暗黒大陸に多い種族であり、中央大陸程ではないといえこの西方大陸にもそれ程多くは無い。
外見がほぼオークのジャンは多種族が行き交うこの街でも高級宿となると目立つようで、視線を向けられ心なしか居心地が悪そうだ。
ジャンが人間――特に若い女性から見れば親しみやすい外見ではない事実を改めて思い出したティターニアは、二人にそれとなく怖がる必要はない事を伝える。

「このジャン殿は気は優しくて力持ちを地で行くとてもいい奴でな――
我は一応研究費を貰える身ゆえジャン殿には臨時助手ということで護衛をしてもらっておる。
……といっても上司部下といった堅苦しい関係ではない」

そこで少し視線を外し、半分噛みしめるように、半分冗談めかして言う。

「そうだな、英雄譚風に言うなら”仲間”――とでもいうのかな」

>「すっごい腕……よく鍛えられているし、大体の敵なら一薙ぎですね!」

「……」

視線を戻してみると、ミライユが積極的にジャンの腕を取って話しかけていた。
心配は杞憂だったようだ。それを見たティターニアはニヤリと笑ってからかうように言う。
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