【リレー小説】薬屋殺人鬼スネ夫のひとりごと (597レス)
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579: [] 2025/02/17(月) 01:23:02.11 ID:Km5p5HXu 『やんごとなき駄目ドラゴン』#3 「……と、言うわけで一部の気の荒い個体や血気盛んな若い者を除いて、基本的に竜族はテリトリーやタブーを 侵されない限り進んで他者を襲わない。古竜と呼ばれる格の高い竜ともなればその特徴は尚、顕著となる」 王国大学。竜人リューコを講師として招いての集中講義だ。 「よって切羽詰まった冒険の時には、刺激せずに通り過ぎる事をお勧めする。しかし多くの竜が財宝や伝説級の 武具を保持している為に、それを目当てに戦いを挑む冒険者も多くいる。心当たりがあるだろう?」 会場にクスクスと笑いが漏れる。大いに心当たりがあるのだから仕方が無い。 「先程竜族は無闇に戦わないと言ったが、覚悟して挑んでくる挑戦者は大歓迎だ。強者に戦いを挑まれ、それを 斥ける事、斥けられる事は最大の誉れだからな。むしろその為に日頃から宝物を溜め込んでると言っても良い。 これらのものは身も蓋も無い言い方をすれば餌なんだが、竜族側の真意は自らを退治する勇者には最大限の 寿ぎを持って応えたい。その褒賞がショボかったら自らの沽券に関わる、ぶっちゃけると見得だな。」 竜視点の戦いの論理。他ならぬ竜人からの言葉ゆえに説得力はいや増す。 「よって、竜族相手には十分に備えて、容赦無く、精一杯戦って貰いたい。そして勝ったなら、その事を大いに誇って 吹聴して欲しい。諸君らの今後の新たな竜退治伝説に期待する。御静聴ありがとう」 大きな拍手が沸き起こる。名高い竜人によるカリスマ溢れる講義であった。 その後は参加者各人に軽食や飲み物が配られ、幾分気楽な空気の中での質疑応答タイムとなった。 「竜と竜人はどう違うんですか?」 王国に来る前までJKだった雪乃は往年の勘を取り戻し真っ先に質問する 「竜人族は意外と種の歴史が浅い。発生条件に天然タイプと合成タイプとが存在する。 天然タイプは、人語を解する温厚な竜が人間と懇ろになってイタしたり、神として崇められた古竜が人身御供で 捧げられた娘と、折角だからとヨロシクやってしまった結果生まれた者だ。」 「……壊れてしまわないのでしょうか。竜とイタして……妄想が捗ります」 誰かが小声で呟いていたが、皆聞こえないフリをした。 「そして合成タイプは、少し昔にどこぞの神々がやたらと竜と多種族とを掛け合わせる実験に奔走した時期があ って、少なくない竜人が生み出され放逐された。結果、従来稀にしか生まれず、互いに出会う事がなかった竜人が、 集まり、竜人同士の交配が進み、今では小さいながらコミュニティを形成するまでになった。この合成タイプの出現 が竜人族の発生の契機と言えるだろう。」 生命の創造。普段は様々な雑務に勤しむ神々も、偶には神ならではの仕事をこなすようだ。 余談だがハムスターも、ごく最近、とある森に番が目撃されたのを皮切りに、以後世界に広がっていったと言う。 閑話休題。 「竜人族の家格はどのようにして定まっておりますの?本人の実力?先祖の功績かしら?」 ヴォルケッタ子爵(笑)が扇子で口元を隠しつつ質問する。 主催者のマリーは、「はいはい、貴女はどっちもありますね……」といった様子で溜息をつく。 リューコはやや苦笑しつつ、 「強い先祖を持つ家の竜人は地力がそもそも高い。よって次代が受け継ぐ財産も多くなる。その財産を有意義に 用いて更に強くなる。結果、その竜人は発言権も強くなる。これが人間の言う家格というのかどうか……」 「しかし、やはり実力至上主義だな。どんなに金持ちでも弱ければ多種族に退治されて、ハイ、それまでだ。 むしろ……私やこどらのように偉大な古竜を先祖を持つ家系の者は、簡単に負けたりしたら、受け継いだ力 を生かせなかった愚か者と一般(竜)人以上の誹りを受ける。これが家格というならば難儀なものだな」 「ほう、ほう……ほへっ?」 ヴォルケッタを含む全員の視線が、軽食を食べてお腹がくちくなり、涎を垂らして午睡を満喫するこどらに注がれる。 続く http://mao.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1731231223/579
やんごとなき駄目ドラゴン3 と言うわけで一部の気の荒い個体や血気盛んな若い者を除いて基本的に竜族はテリトリーやタブーを 侵されない限り進んで他者を襲わない古竜と呼ばれる格の高い竜ともなればその特徴は尚顕著となる 王国大学竜人リューコを講師として招いての集中講義だ よって切羽詰まった冒険の時には刺激せずに通り過ぎる事をお勧めするしかし多くの竜が財宝や伝説級の 武具を保持している為にそれを目当てに戦いを挑む冒険者も多くいる心当たりがあるだろう? 会場にクスクスと笑いが漏れる大いに心当たりがあるのだから仕方が無い 先程竜族は無闇に戦わないと言ったが覚悟して挑んでくる挑戦者は大歓迎だ強者に戦いを挑まれそれを 斥ける事斥けられる事は最大の誉れだからなむしろその為に日頃から宝物を溜め込んでると言っても良い これらのものは身も蓋も無い言い方をすれば餌なんだが竜族側の真意は自らを退治する勇者には最大限の 寿ぎを持って応えたいその褒賞がショボかったら自らの券に関わるぶっちゃけると見得だな 竜視点の戦いの論理他ならぬ竜人からの言葉ゆえに説得力はいや増す よって竜族相手には十分に備えて容赦無く精一杯戦って貰いたいそして勝ったならその事を大いに誇って 吹聴して欲しい諸君らの今後の新たな竜退治伝説に期待する御静聴ありがとう 大きな拍手が沸き起こる名高い竜人によるカリスマ溢れる講義であった その後は参加者各人に軽食や飲み物が配られ幾分気楽な空気の中での質疑応答タイムとなった 竜と竜人はどう違うんですか? 王国に来る前までだった雪乃は往年の勘を取り戻し真っ先に質問する 竜人族は意外と種の歴史が浅い発生条件に天然タイプと合成タイプとが存在する 天然タイプは人語を解する温厚な竜が人間と懇ろになってイタしたり神として崇められた古竜が人身御供で 捧げられた娘と折角だからとヨロシクやってしまった結果生まれた者だ 壊れてしまわないのでしょうか竜とイタして妄想が捗ります 誰かが小声でいていたが皆聞こえないフリをした そして合成タイプは少し昔にどこぞの神がやたらと竜と多種族とを掛け合わせる実験に奔走した時期があ って少なくない竜人が生み出され放逐された結果従来稀にしか生まれず互いに出会う事がなかった竜人が 集まり竜人同士の交配が進み今では小さいながらコミュニティを形成するまでになったこの合成タイプの出現 が竜人族の発生の契機と言えるだろう 生命の創造普段は様な雑務に勤しむ神も偶には神ならではの仕事をこなすようだ 余談だがハムスターもごく最近とある森に番が目撃されたのを皮切りに以後世界に広がっていったと言う 閑話休題 竜人族の家格はどのようにして定まっておりますの?本人の実力?先祖の功績かしら? ヴォルケッタ子爵笑が扇子で口元を隠しつつ質問する 主催者のマリーははいはい貴女はどっちもありますねといった様子で溜息をつく リューコはやや苦笑しつつ 強い先祖を持つ家の竜人は地力がそもそも高いよって次代が受け継ぐ財産も多くなるその財産を有意義に 用いて更に強くなる結果その竜人は発言権も強くなるこれが人間の言う家格というのかどうか しかしやはり実力至上主義だなどんなに金持ちでも弱ければ多種族に退治されてハイそれまでだ むしろ私やこどらのように偉大な古竜を先祖を持つ家系の者は簡単に負けたりしたら受け継いだ力 を生かせなかった愚か者と一般竜人以上の誹りを受けるこれが家格というならば難儀なものだな ほうほうほへっ? ヴォルケッタを含む全員の視線が軽食を食べてお腹がくちくなりを垂らして午睡を満喫するこどらに注がれる 続く
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