[過去ログ] 興行収入を見守るスレ5656 (1002レス)
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749: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:01 ID:XEi7410U0(46/57) AAS
その時、胸のクリスタルが眩く青白く光る。オレは青白い光が眩しくて、顔の前を手で遮る。
顔の前を手で遮る指の間からホバーボードが縦になってマフラーから火を噴き、真っ直ぐにミサ の元に飛んでゆくのが見える。さっきの魔物の攻撃でホバーボードが損傷して火花を散らしながら。
ミサに追いついたホバーボードはミサの身体の下に潜り込み、ホバーボードの上にミサの身体がうつ伏せに乗っかり、ゆっくりとホバーボードは下がってゆく。
オレはミサに親指を突き出す。頼むぜ、ネロ。 ミサを守ってくれ。
なんとかなるだろ。オレは安心してため息を零し、水飛沫を手で遮りながら辺りを見回す。
どっかにフックショットを引っかけられれば助かるかもしれねえ。
オレはフックショットを握り締める。
滝の裏の岩壁にフックショットを引っかけるのもいいが、滝の流れが早い。
他にフックショットを引っかけられるような岩や木がない。
やっぱ、近くに引っかけられるようなもんはねえか。そんな甘くねえよな。
省11
750: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:01 ID:XEi7410U0(47/57) AAS
その時、滝の向こうから大きな翼が羽ばたく音が聞こえる。
なんだ? オレは思わず験を開けて、音の方を見た。
クリスタルの青白い光がオレを包み込む。
オレの視界に白色の大きなドラゴンが羽ばたきながら、口から炎を吐き、物凄い速さでオレに近づいてくるのが映る。
白色ドラゴンの瞳は吸いこまれそうな透き通る 大きなサファイアブルーだった。まるで大きなサファイアブルーの宝石の様な瞳だ。
白色のドラゴンが火を噴いた熱気がオレを襲い 、オレは顔の前を手で遮る。
物凄い熱気でむわっとする。冷たかったオレの身体が温められる。
な、なんだよ、あいつ。魔物か? オレを捕まえる気なのか? それとも腹が減ってオレを食う気か?
「ワハハハハッ! 感じる、感じるぞ! 久しいオーヴの力だ! ワタシは長い眠りから覚めたぞ!」
人語を操るよく通る声が近づいてきたと思ったら、白色ドラゴンがオレを一瞥して、白色ドラゴンの大きな影がオレの下を通り過ぎる。
省11
751: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:02 ID:XEi7410U0(48/57) AAS
その時、オレの眼下に川岸に寄せられてうつ伏せに倒れているミサが目に入る。
ミサの傍にはホバーボードが裏返って火花が散っている。
川岸の樹の影から現れた一人の黒装束が肩に掛けたマシンガンを構えてミサにゆっくりと近づいてゆく。
オレの鼓動が高まり、急な眠気から一気に覚める。
「お、おい! 下ろしてくれ! ミサを助けないと!」
オレは白色のドラゴンの硬い皮膚を肘で小突いた。
肘が痺れてびりびりして、オレは痛みで肘を押さえて呻いた。
「倒れているあの子かい? ちょっと様子を見ようじゃないか」
白色のドラゴンがミサの上空を旋回し始めた。
黒装束の男がミサを肩に担ぎ、ホバーボードを脇に挟んで、黒装束は旋回している白色のドラゴンを仰ぐ。 黒装束は顔が黒いフードで覆われ、口許も黒い布で覆っているため、性別がわからず、表情も見えない。
省16
752: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:02 ID:XEi7410U0(49/57) AAS
オレは野営地を睨み据え、拳を握り締めた。
「ミサを助けに行く! 野営地に行ってくれ!」
オレは白色のドラゴンの腕の中でじたばたと暴れた。
白色のドラゴンはオレを摘まんで、顔の前までオレを持ってくる。
「ワタシは反対だね。マスターの疲労が酷い。今野営地に行ったって死ぬだけさ。ワタシとお前で攻めるつもりかい? 冗談じゃないよ。敵の数が多い。よく考えな」
白色ドラゴンは眉根を寄せて口を結び、白色ドラゴンの鼻息がオレに飛んでくる。
白色ドラゴンの声が子守唄の様に、波の様に揺らいで聞こえる。
な、なんだ。急に眠気が襲ってきやがった。
「ミサがミサを助けなくちゃ....」
オレは目がうとうとして船を漕ぎ始める。
省4
753: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:03 ID:XEi7410U0(50/57) AAS
☆オーヴの力☆
白色ドラゴンは馬鹿にするように鼻と喉を鳴らして笑う。
「オーヴを使ったにしちゃ、よく身体が持ったほうだ。大したもんだよ」
オレはそこで気絶した。
目の前が真っ暗になる。
突然、オレの頭に映像が流れる。
どこか大きなテントの中で、頑丈な檻の中に閉じ込められているのか画面が左右に揺れる。
テントの入り口からちらっと外が見えて、黒装束がライフルを肩に担いで通り過ぎる。
『ねぇ、ネロ。カイトが助けに来てくれるよね?』
省11
754: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:03 ID:XEi7410U0(51/57) AAS
どれくらい時間が経っただろう。
ふとオレの鼻腔をいい匂いがくすぐる。
なんだ? いい匂いがする。オレは匂いを嗅ぐ。
匂いに釣られて、オレは瞼をゆっくりと開ける。
オレの視界に女の顔が揺らいで映る。
辺りを見回すと森の開けた場所だった。
視界が揺らいで気持ち悪い。
オレは女に視線を戻す。
女は髪が雪の様に白いミディアムヘアで肩に髪がかかるくらい。
整った目鼻立ちで、瞳は吸い込まれそうなサファイアブルー。
省13
755: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:04 ID:XEi7410U0(52/57) AAS
女は腕の前で両手を組み、勝ち誇ったように仁王立ちして喉の奥で笑っている。
「オーヴに選ばれし者にしては、まだまだ力の使い方がなっておらんの。お前はあれから二時間も気を失っておったんじゃ。無理もないわい」
女はやれやれと肩を竦める。
オレ額を手で押さえて顔をしかめながら女を睨み据える。
「あんた誰だよ?」
オレは頭痛で額に変な汗が滲む。
女は馬鹿にしたように胸の前で両手を組んだまま、鼻と喉を鳴らして笑う。
「お前を助けたじゃろ? 忘れたか? フフフフッ」
女は不気味に喉の奥で笑う。
オレは頭痛の痛みを紛らわすために額を掌で叩く。
省16
756: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:04 ID:XEi7410U0(53/57) AAS
ま、まさか、ミサとネロのことか? さっき夢で見た。
「な、なんだって!? どういうことだよ!?」
あんたは何もしないで戻って来たのかよ。
こうしている間にもミサとネロはなぁ!
オレは怒りが込み上げ、拳を握り締める。
拳で切り株ベッドを叩き、オレは歯を食いしばって女を睨み据える。
女は頭の後ろで手を組み、木のテーブルの上に乗っている土鍋に顎をしゃくる。
「それより、腹が減っておるじゃろ? キノコカレー食うか? 美味いぞ?」
女は鼻歌を歌いながらオレの傍までやってきて、オレに微笑んで手を差し伸べる。
オレは女の手を払いのけて女の襟首を掴み、女に顔を近づけて女を睨み据える。
省8
757: 浜崎順平(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:04 ID:XEi7410U0(54/57) AAS
女はオレの背後で嬉しそうに咳払いをする。
「わかればよろしい。答えられる範囲で答えようぞ。ではでは、キノコカレー召し上がるとよい」
女は小走りでオレを追い越し、木のテーブルに置いてある土鍋の蓋を両手で取り、蓋を引っくり返して木のテーブルの上に置く。
土鍋の蓋が暑かったのか、「あちぃ!」と叫んで、手首を押さえて掌に息を何度も吹き、手首を振ったり手を必死に冷ましている。
土鍋の傍には木のコップと魔法瓶が置いてる。
土鍋のキノコカレーから湯気が盛大に上がって、美味しそうなキノコカレーの匂いが漂う。
オレは片手の掌を木のテーブルに突いて、キノコカレーの匂いを嗅ぐ。
「おっ、美味そうじゃん」
オレは股を広げて木の丸椅子にどかっと座る。
キノコカレーを見て生唾を飲み込んで喉を鳴らし、口許に垂れた涎を手で拭う。
省10
758: (熊本県) (ワッチョイ c153-bpth [114.157.64.55]) 2022/09/10(土)02:06 ID:c0adAhQR0(1/2) AAS
名前欄変えるのめんどくさくなっちゃったんだなw
759(1): (大阪府) (ワッチョイ a996-hlGS [14.10.49.129]) 2022/09/10(土)02:08 ID:o9W/ZTa10(1/2) AAS
NGNGっと
一人だから登録すると一瞬できえるね、ちょっと気持ちがいい
760: (奈良県) (ワッチョイ f93d-V+uT [118.237.219.248]) 2022/09/10(土)02:09 ID:uNkepXuU0(1/3) AAS
>>>570
サーラが饅頭化したヒルダみたい。
761: syamu(光) (アウアウウー Sa9d-yILz [106.128.150.137]) 2022/09/10(土)02:10 ID:G3s/qiP7a(1/4) AAS
女がオレの背中を優しく擦る。
「なんじゃ。もっとゆっくり食べんか。ほれ、これを飲め」
女が魔法瓶を取って木のコップにオレンジ色の液体を注いで、オレにオレンジ色の液体が注がれた木のコップを差し出す。
オレは思わず木のコップの中身を見る。
オレンジ色の液体で、明らかに水じゃなかった。
訝しげに首を傾げるも、オレは眉根を寄せて匂いを嗅いでオレンジ色の液体を恐る恐る口に運ぶ。
喉を鳴らして一口飲む。ん? オレは首を傾げる。
あまりにも冷たくて美味くて、ごくごくと喉を鳴らして飲み干す。
オレは木のコップを勢いよく置く。
「ぷは~! なんだこれ、美味いじゃねぇか! ジュースか?」
省5
762: (東京都) (ワントンキン MMd3-uPBE [153.159.150.41]) 2022/09/10(土)02:11 ID:hLTjNddMM(4/6) AAS
スレ伸びてるから人いるのかと思ったら荒らし福岡と自分しかレスしてなかったw
763: syamu(光) (アウアウウー Sa9d-yILz [106.128.150.137]) 2022/09/10(土)02:11 ID:G3s/qiP7a(2/4) AAS
オレは女の掌から乱暴に桃色の実を取って、茎を摘まんでまじまじと見つめる。
「こんなに小さいのか!? リップルの実ってのは」
オレはリップルの実を見ながら感心して頷き、顎に手を当てて擦りながら「なるほど」と呻る。
オレは横目で女を見る。
女は瞼を閉じて人差指を突き出し、人差指を小さく左右に振っている。
「この森は食材が豊富じゃからの。リップルの実は高い樹に実のるんじゃ。栄養もあるから、森の動物たちの好物になっておる」
瞼を開けて、両手を腰に当ててオレに歯を見せて笑う。
オレはリップルの実を木のテーブルの上にそっと置いた。
「なるほどな。それより、お前誰なんだよ? すげぇ今更だけど」
オレは片手で肩を竦めて頬杖を突き、隣の女を見上げながらキノコカレーを口に運ぶ。
省4
764: syamu(光) (アウアウウー Sa9d-yILz [106.128.150.137]) 2022/09/10(土)02:12 ID:G3s/qiP7a(3/4) AAS
オレはキノコカレーを食べる手を休めて、木のテーブルに両肘を突いて胸のクリスタルを掌に乗せた。
「ふーん。古代王のオーヴにラウル帝国、おまけに呪いねぇ。なんでオレがオーブの持ち主になったんだよ? こいつは爺ちゃんがラウル古代遺跡で採取したんだぞ」
オレは掌のクリスタルを指さして、ディーネを横目に瞬きする。
ディーネは眉根を寄せて、訝しげに首を傾げて胸の前で腕を組んで唸っている。
「オーヴはラウル古代遺跡の最深部の台座に嵌めてあったはずじゃが……お前の爺さんが持ち去ったのかの。どうも、わらわは長い眠りから覚めたばかりで記憶が曖昧じゃ……それに、なんでわらわは封印されてたんじゃろ? ああもう、訳がわからんわい!」
ディーネはぽかぽかと両手で頭を叩いて、頭を両手でくしゃくしゃとかきむしっている。
もしかして、爺ちゃんは悪い奴らに脅されて、ラウル古代遺跡の最深部からオーブを持ち去ったのか?
なんのために? わからない。ってことは、爺ちゃんはオーブを悪い連中から隠した?
オレは瞼を閉じて首を横に振る。結局、爺ちゃんはオレに何も言わずに逝ってしまった。
オレにどうしろってんだよ。オレは掌のクリスタルを握り締めた。
省7
765: syamu(光) (アウアウウー Sa9d-yILz [106.128.150.137]) 2022/09/10(土)02:13 ID:G3s/qiP7a(4/4) AAS
☆魔物の正体☆
その時、オレの頭上で卵が割れる様な嫌な音がした。
オレは思わず顔を上げると、スプーンが止まり、噛むのも止める。
気付かなかったが青白いドームの障壁にひび割れが生じている。
結界が張ってあったのか? なんのために? もしかして、オレたちを襲った魔物から守るためか?
どすんと重い地響きが腹に響き、魔法瓶とコップと土鍋が踊った。遠くでキャノン砲を撃つ音が聞こえる。
青白いドームの障壁のひび割れが大きくなってゆく。結界が壊れるのも時間の問題だな。
のんびり飯食ってる場合じゃねぇ。
といいつつも、オレはキノコカレーを食いつつ、リップルジュースを飲みながら、ため息を零してのんびりと結界を見上げる。
オレはキノコカレーを食いながら、ディーネを横目で訝しげに見る。
省7
766(1): (東京都) (ワントンキン MMd3-uPBE [153.159.150.41]) 2022/09/10(土)02:13 ID:hLTjNddMM(5/6) AAS
>>759
黙ってNGしろよw
モバイル回線使いだしたじゃねーか
767: syamu(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:14 ID:XEi7410U0(55/57) AAS
オレは地響きや獣の咆哮を無視して、キノコカレーを食い始める。
しばらくして音が止み、オレは顔を上げて首を傾げる。
「さっきの咆哮、オレが遭った魔物よりも図体がでけぇんじゃねぇの? ハンターがなにかしんねぇけど。状況はヤバそうだ」
ディーネが指を弾いて鳴らすと、木のテーブルの上に黒革ベルトに挿した、金と銀のオートマチック銃と肩掛けの鞘に収められた剣が現れた。
オレはキノコカレーを食い終わって、土鍋の中に木のスプーンを放り込む。お腹を擦りながらディーネに振り向く。
ディーネはお手上げという感じで、瞼を閉じて肩を竦めて首を横に振る。
額に手を当ててため息を零す。
「お前もみたじゃろ? 凶暴な魔物を。あれは古代人が造ったラウル帝国を守る魔物じゃ。今となってはプログラムが暴走して姿まで変えて厄介なことになっておる。禁断の森に侵入した者を狩るハンターとなってしまった。あいつら、ちっともわらわを認識せん。困ったことになったわい」
ディーネが忌々しげに音のする方を指さして舌を出し、頭をぽかぽかと両手で叩く。
オレは木のテーブルに頬杖を突いて肩を竦める。
省5
768: 野獣先輩(福岡県) (ワッチョイ 9917-yILz [124.159.140.223]) 2022/09/10(土)02:15 ID:XEi7410U0(56/57) AAS
オレは涙を指で拭って腕を組み、顎に手を当てて唸る。
「図体がデカいのが相手となるとヤバいな。ディーネ、結界はどれくらい持つんだ?」
オレは顔を上げて顎から手を離し、ディーネに振り向く。
ディーネは瞼を閉じて肩を竦める。
「さあの。今のところ持っておるが……ただ、あやつら結界を壊せずにお怒りみたいじゃ。うーむ。どうにかして、わらわをあやつらに認識させればいいんじゃがのう……」
ディーネはつまらなそうに後頭部で手を組んで空を仰ぐ。
ディーネをハンターに認識させる? そうすりゃ、追いかけてこないのか?
いや、待てよ。単純にあいつらを味方につければいい。
そうか、その手があったか。どうやってあいつらを味方につけるんだよ?
自分で言っておいてわけわかんねぇ。オレは両手で頭をくしゃくしゃにした。
省6
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