[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6438【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (651レス)
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393: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)02:28 d AAS
 リヴァイはフッと笑ってエレンの頭をなでた。            
「じゃあ入れ」
 ドアを大きく開き、エレンを手招く。
「し、失礼します…」
 二人の手は、まだしっかりと握られたままだ。
 まだ寒さの残る春先だというのに、二人の指先はぽかぽかと温まっていた。
「ここが、リヴァイさんの、家…」
 エレンは呆然と、リヴァイの家の中を眺めた。
 口を開けっ放しにしながら天井を見上げるエレンを見ながら、玄関のドアの鍵を後ろ手に閉める。
 もうただでは、こいつを朝まで帰さない。リヴァイは錠を落とすと同時にそう思った。
「エレン」
 家に上がったまま、廊下で棒立ちになっているエレンを胸に抱き寄せて、唇を押し付ける。がたんっと二人の足が靴箱にぶつかった。
 エレンが抱えたバッグが廊下に落ちる。リヴァイのバッグも、同じように落ちた。
「…いいか?」
 エレンは顔を逸らしながら小さく頷いた。壊れたのかと思うほど、バクバクしている心臓の割に、優しい声で聞けたと思う。エレンの身体を攫うように抱き上げて、雪崩れ込むように寝室に飛び込んだ。
「リヴァイさん」
 ベッドマットに足を掬われたエレンは背中からベッドの上に倒れ、リヴァイはその上に乗り上がった。
「優しくする。気持ちよくする。抱かせてくれエレン」
 
 そうしてリヴァイは、エレンを抱いた。
 ***

 リヴァイは仕事のデスクに座りながら、重たいため息をついた。
『予定があるので、今日は無理です』
 仕事の休憩中、エレンから来たメールにリヴァイは頭を悩ませていた。
食事の誘いをしたのだが、つれなく断られてしまった。
 エレンに断られるのは今日に限る話ではなく、その度にリヴァイのため息は重たさを増す。
 先週、初めて二人で夜を過ごしてから、丸三日エレンとは連絡がつかなくなった。
 エレンを置いて家に出たあと、何度かエレンに電話したが、彼が出ることはなかった。 
 心配になったリヴァイは仕事を終えて、すぐに帰宅した。
 テーブルには浮かれた朝食が、手付かずで残っていた。どうやら浮かれていたのは、自分だけだったらしい。
 リヴァイはまた、はあと重たいため息を付いて、目の前の仕事を睨みつける。こんな日に限って、仕事の量は多くなる。
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