[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6438【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (651レス)
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609: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)14:07 d AAS
 ため息をつきながらエレンはミカサが組み立てた積み木の上に最後のひとつを乗せる。
 三角形の積み木を乗せれば家のような形が出来上がった。
 ミカサはその周りに小さなぬいぐるみを並べる。どうやら積み木の建物が彼らの家らしい。
「どれがお父さん?」
「クマさん。それでウサギさんがお母さん」
 並べたぬいぐるみを一つひとつ指さしながらミカサはエレンに家族たちを紹介していく。
 それを眺めながらエレンはミカサに相槌を打っていた。
「ワンちゃんがお兄ちゃんでネコちゃんが妹」
「そうか、たくさんいるな」
「うん、みんなが寂しくないように。家族は沢山いたほうがいいから」
 微笑ましく思っていたがその一言でエレンは思わず表情を曇らせる。こういう場合はどういう顔をすればいいのか、一瞬分からなかった。
「ミカサは今、寂しいのか?」
 ミカサはウサギのぬいぐるみを抱きしめながら彼顔を上げた。無表情で自分を見つめるエレンにミカサは小首を傾げる。
「寂しくない。エレンもお父さんもいるから」
 ぎゅっと彼女の腕に力がこもったのが分かった。寂しくなんてないわけがない。
 ミカサのことをずっと見てきたエレンにはそんなことくらいすぐに分かってしまった。
ミカサは強い子だ。素直だし我儘も滅多なことでは言わない。
 泣きたいこともあるのに泣こうとはしないし、自分のことよりも周りのことを常に見ているようなタイプの子供だ。
 強がる必要なんてどこにもないのに。エレンは手を伸ばして再び彼女をぬいぐるみごと抱きしめた。
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