[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6439【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (505レス)
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356: (スプッ Sd9f-G+K4) 2016/04/06(水)21:06 d AAS
身を起こし、エレンを抱き締めると、宥めるように背中をさする。

「…駄目だ、今日はゆっくり。…な?」

「ふ、ぅ、ん…うぅ、」

その言葉に相手の肩に取り縋り、必死で自分を落ち着かせ従順になろうとするいじらしいエレンに、いい子だ。と言って、震える額にキスを落とし、乱れた髪を梳いてやる。

本当なら淫ら極まりない声で泣くまで喘がせ、溺れさせてやりたいくらいだが。
倒れたばかりでこんな行為を強いていることさえ間違いなのに、これ以上無理をさせるわけにもいかない。と、リヴァイは我慢させざる負えなかった。

首に手を回して相手の律動に合わせられるまでにやっと自分を取り戻したエレンの腰を抱いて、緩和な動きで下から突き上げる。
洩れ出た熱い吐息を時折奪って口付け、エレンの様子を見ながらリヴァイは抽送を繰り返していたのだが、閉じられた瞼の端から突然、水滴が頬を伝って零れだした。

動きを止め、どうした?と、聞きながら、眦から零れ落ちた涙を唇で拭ってやっても、留めどなく溢れ出て更に止まらなくなったので、困り果てたリヴァイはエレンの頬を両手で抱えるようにして押さえ、真っ直ぐ見つめる。

「おいおい。泣かれたら、善くねぇのかと思っちまうだろ…?」

具合が悪いのか?と聞くリヴァイに、ふるふると首を振って、エレンがしゃくり上げる。
途中で気分が悪くなったら中断するから、ちゃん言え。と、最後まで自分の事を第一に気遣ってくれているリヴァイの優しさに、エレンは今まで押さえていた涙がついに決壊してしまった。

                                             

「……ん、ふ………って、だって…っ、こんな、近くにいるのに遠くて、こわいんです…また離れ、たら、リヴァイさんのこと、全然分からなくなっちゃうかもって…思ったら、オレ…ッ」

ずっとそんな不安を抱えていた。

一緒に居る間は相手の事が分かるのに、傍に居ない時は何故かリヴァイの記憶だけが薄れていく。
同期の皆や幼馴染みのことは絶対に忘れないのに、リヴァイのことだけが、何故か。

事故で一時的に失われただけかに思われていた記憶の穴は、リヴァイに関することだけが未だ進行して広がっていた。
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