[過去ログ] 【腐女子カプ厨】巨雑6498【なんでもあり】 [無断転載禁止]©2ch.net (316レス)
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129: (スププ Sdaf-PVnu) 2016/11/28(月)17:35 d AAS
 だったらどうしてあんな優しく、壊れ物を扱うように触れるのか。
 そんな風に女も抱いているのか。そう思うと堪らなく嫌だった。
見つめる視線も、その指も、女と比べているんじゃないかと不安になる。
 固いばかりの体が女よりも勝っているところなんてない。
 比べるくらいなら、女とセックスしたほうがいいに決まっている。
 エレンとリヴァイの関係はエレンが一方的に手を伸ばしているようなものだ。
 リヴァイはその手をとることも、遠ざけることもできる。
 だからこの関係はエレンがリヴァイに手を伸ばし続け、リヴァイの愛想がつきないよう適度に距離を保たなければすぐに終わってしまう。
 終わらせたくない、とエレンは思う。
 どうして、と問えば今まで気付かないふりをしていた感情はすぐに答えをくれるかもしれない。
 けれど、この薄っぺらな関係にその感情は重すぎる。
 のせればのせるほど歪んで、終いには壊れてしまうかもしれない。
 エレンはそれが怖かった。女のようにされたこの体はもう女を抱くことはできない。
 他の男に抱かれることを望まないエレンはリヴァイとの関係が壊れてしまったら、どうなってしまうのだろう。

「あー!エレンくん!」
「お疲れ様です」

 リヴァイと時間をずらして会社を出る時、ちょうどエレベーターで一緒になった年上の女性社員二人に挨拶をする。
 金曜日だからか、気分の良さそうな二人はこれから飲みに行くらしい。

「エレンくんも行かない?」
「女二人じゃつまらないし、エレンくんが来てくれたら嬉しいな」

 細い手がエレンの腕に巻きついて、ぐっと寄せられる。
 もはや抱きつかれているのと同じくらいに近い距離に、エレンは少し眉を顰めた。

「…すみません。これから予定があって、すぐに行かなくちゃならないんです。また機会があれば御一緒させてください」

 そう言って頭を下げると、えーつまんない!という高い声を聞きながら、早足でホテルへと向かった。
 スーツに少しだけ残る女の匂いを消したかった。
 女に触れられたのが不快だったわけではない。
 女に触れられた体をリヴァイに差し出すのが嫌なのだ。
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