不定期刊行『全てのことがガイダンス新聞』 (295レス)
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229(2): 魔貴 ◆MIMCibxNUsDm 11/10(日)07:41 ID:Vo2gT59Y0(8/13) AAS
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《 mojiradi 》
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オ「始まったか」
ラ「司令、どんだけオープニングにリソース割くんですか。今回はどこへ行ってたんですか?」
オ「うむ。旧石器時代に不自然な動きがあってな、取り締まりに行っていた」
ラ「またですか。オーバーラップ法が発見されてから時間の矢が無茶苦茶ですよ」
オ「そうは言ってもしかたあるまい。我々は仕事をするだけだ」
ラ「わかりました。では気を取り直して……」
ラ「最初のコーナーまいります。『あなたの行きたい場所はどこですか?』」
オ「これは時間や空間を飛び越えて好きな場所に行けるようになったらどこへ行きたいか、読者の皆さんに送って貰っている」
オ「ところで読者投稿はまだハガキでやってるんだな」
ラ「もちろんですよ。令和の世になっても郵便事業は健在です」
ラ「それでは一枚目。ペンネームしどろもどろさんからの投稿です。『あなたの行きたい場所はどこですか?』」
オ「『僕は花壇を見て歩くのが好きなので古代バビロニアに行ってフィロンの七不思議にある空中庭園を散歩してみたいです』ということだが、フィロンは古代ギリシアの旅行家でこの世のものとは思えない建造物を七つ列挙したんだったな」
ラ「そうですそうです。世界の七不思議として有名です」
オ「うむ。古代バビロニアといえばハンムラビ王の時代が有名だがこの空中庭園が作られたのは新バビロニア王ネブカドネザル2世の時代だ。空中庭園といってももちろん空に浮かんでいるわけではない。日本で誰もが知るアニメ映画『天空の城ラピュタ』を見ているとな、勘違いしてしまうかもしれないがな」
ラ「あのアニメはよかったですねぇ。名作中の名作です。視聴者の胸躍らす名台詞がいっぱい散りばめられていてどの場面も絵になるんですよ」
オ「いやまあそうなんだが。バビロンの空中庭園に話を戻そう」
ラ「そうでした」
ラ「同じメソポタミア文明の遺跡にいまでも残っているウルのジグラットがあります。あれがひとつヒントになると思うんですよ。ウルのジグラットは現在頂上の神殿は失われていますが、その基礎部分は3段のテラスを持つ巨大な階段ピラミッド状の建造物です」
オ「うむ。バビロンの空中庭園も似た構造をしている。5段からなる階段ピラミッド状の建物で平坦に慣らされた各テラスに土を盛り、そこにユーフラテス川から引いた水を流していた」
ラ「そして花々や樹木をたくさん育てていたんですよね」
オ「うむそうだ。しかし揚水に使われた水車の動力について問題になることがある」
ラ「タイムパトローラーからしたら見逃せないポイントです」
オ「なにしろ川の水面から20メートル以上水を引き上げるのだからな。これはあくまで"文明は後戻りしない"という仮定に従うとだが、いまから2500年前に人類はまだ重労働を人力か家畜に頼るしかなかった。仮に巨大な水車を作ることができてもそれを回すのは人夫(にんぷ)だったのだ」
ラ「そういえばΣ(๑°ㅁ°๑)ハッ!」
ラ「空中庭園が造られたのと同じ頃、ネブカドネザル2世がユダ王国、現在のパレスチナから多くのヘブライ人を連れてきましたね」
オ「俗に言うバビロン捕囚というやつだな。奴隷として連れてこられたというよりは労働力としての移民受け入れの面もあったのだが、そこに強制性があったのでバビロン捕囚と言われている。ユダ王国も破壊してしまったし」
ラ「いやいや、それどう考えても奴隷ですよ」
オ「そうも言えない事情があるのだ┐(´д`)┌」
ラ「しかしなんでそんな労力を費やして庭園を作ったんですかね?」
オ「うむ。それは簡単だ。バビロンの空中庭園はネブカドネザル2世の王妃の為に、王妃の故郷の情景を模して造られたのだ。つまり愛の証だよ」
オ「しかしそれもペルシアの侵攻により破壊されてしまった。あの時代に出向があればまた見に行きたいものだ」
ラ「やっぱり大地に根を張らないと生きてはいけないんですねぇ」
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