[過去ログ] 【生物】外来種のすべてが害悪ではない…外来種により最も効果的に生物多様性を維持できる場合も [7/28] (184レス)
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1(8): かじりむし ★ 2014/07/28(月)22:05 ID:???0 AAS
外来種のすべてが害悪ではない
外部リンク[php]:www.nationalgeographic.co.jp
Emma Marris in Missoula, Montana for National Geographic News July 28, 2014
ハワイ州カウアイ島のコブクビスッポンは在来種ではない。ならば、駆除す
べきなのだろうか。
コブクビスッポンは1850年代以降、中国から移入された。スープの材料とし
てサトウキビ農家が持ち込んだのだ。現在、このスッポンは中国では絶滅の危
険があり、カウアイ島では侵略的、すなわち望ましくない影響を及ぼす非在来
種と考えられている。しかし、保護論者は元の生息地では狩猟に遭う危険が大
きいと考えており、捕獲して中国に返すのはほとんど意味がない。
これは頭の痛い問題だ。在来種の魚を食べてしまう可能性のあるコブクビス
ッポンをカウアイ島から駆除し、固有の生態系を守るべきなのか。その場合、
コブクビスッポンは絶滅の危険にさらされる。ならば、ハワイで彼らを生かし
ておくべきなのだろうか。
世界の変化がますます速くなる中、この種の複雑な問題が生態系のあちこち
で見られるようになっている。それを受けて現れているのが、侵略的外来種を
必ずしも条件反射的に敵視しない新たな考え方だ。モンタナ州ミズーラで16日
まで開かれていた北米保全生物学会(North America Congress for
Conservation Biology)のシンポジウムでも、その傾向が見て取れた。筆者は
ジャーナリストとして参加したが、中立のオブザーバーではない。私はこれま
で、私たちを取り巻く外来種の動植物に対し、もっと柔軟なアプローチをする
時が来ていると主張してきた。
◆あふれる外来種
気候変動により、誰が侵略者なのかという判断すら難しくなっている。
シンポジウムに出席していた研究者たちは自問していた。地球温暖化が進み、
動植物は生存可能な気候条件を求めて、高緯度の地や標高の高い場所へ既に
移動している時代に、「在来」をどう定義すればよいのか。新たな生息地に落
ち着いた動植物を「侵略的」と見なすべきなのか。名称が何であれ、保護論者
たちはこうした外来種を移入先の環境から排除しようとはしないだろう。もし
排除すれば、我々が実現しつつある将来の温暖な気候に動植物が適応する機会
を妨害することになる。
その上、むしろ人間に好かれている外来種もいる。人間が作る作物は大抵の
場合その土地にとって外来種だが、野生の外来種でも有益な関係を在来種との
間に築き、「良いことをしている」ものさえある。
カリフォルニア大学デービス校のエドウィン・グロスホルツ(Edwin
Grosholz)氏は前記のシンポジウムで、そうした関係の一例を挙げた。カリフ
ォルニア州の浜辺には、絶滅の危機に瀕するカリフォルニア・クラッパー・レ
イル(学名Rallus longirostris obsoletus)というオニクイナの亜種が生息し
ている。ふっくらとした海辺の鳥で、下向きの曲がったくちばしを持ち、空中
より地上で過ごすことが多い。外来種であるイネ科の多年草、スパルティナの
繁茂地が彼らにとって重要な生息場所となっている。スパルティナは密集して
群落を作り、他の海辺の鳥がすめなくなるため、刈り取ったり薬で枯らしたり
する対策が取られたが、それによってクラッパー・レイルの数が急減したという。
最も奇妙なのは、コブクビスッポンのように侵略的外来種自身が絶滅の危機
にあるという不可解なケースだ。ロードアイランド州プロビデンス、ブラウン
大学の生態学者でシンポジウムの共催者でもあるダブ・サックス(Dov Sax)氏
は、新たな場所に導入された哺乳類のうち15%、鳥類の10%が元の生息地で脅
威にさらされていると報告した。
(>>2以降に続く)
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