[過去ログ] ◇ 心霊ちょっといい話 ver.15 ◇ (1001レス)
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22: 2/6 2009/09/01(火)11:20 ID:AkeBpdxc0(2/6) AAS
引っ越してしばらくした頃、夜中に試験前の付け焼刃的な勉強をしてた時、
ふと気配を感じて振り返った。
セーラー服姿の牙が立っていた。
背も髪も伸び大人びていたが、笑った口元の八重歯はそのままだった。
彼女は机に広げていた数学のノートを指差し、「その問3、間違ってるよ」と笑った。
「ほら、○○して△△して××だよ」と説明して消えた。
「牙!!!!!!」
呼んでみたが、既に消えた後。
俺は牙が死んだと悟った。
呆然として問3をみつめた。
あんなに苦労していたのに、牙の分かりやすい説明を聞いて
理解すると何てことない問題だと分かった。
俺は鼻水をたらしてボロボロと泣いた。
翌日のテストの最後の問題として、問3と同じ問題が出た。
新しく出来た友人達は「お前、あの問題できたのか?」と驚いていた。
俺は決して数学が得意じゃなかったし、みんな最後の問題でつまづいていたからだ。
そこでまた鼻の奥がつんとしてきた。
号泣の予感にヤバいと思い、テキトーにごまかして慌ててその場を去った。
正直、小学生時代の初恋をずっと覚えていたわけじゃない。
何人か好きになった子はいたし、彼女がいた時期もあった。
だが、スケベ心なく純粋に相手を思うなんてことは獣のような高校生では
最早ありえない、ましてもうこの世にはいない人だと思うと切なかった。
更に数年後、俺は3流大学に進学し、3流なキャンパスライフを満喫していた。
テニス、スキー、何でもありサークルで遊びまくり、勉強もそこそこにバイトに
精を出しコンパを渡り歩く毎日。
バンドブームに乗っかってギターを弾いて小汚い狭いライブハウスに出るために
バイト代をつぎ込んでいた。
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