【短文】ここだけネポック魔法学校・二十三限目【推奨】 (713レス)
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703(1): シャディ◆L1x45m6BVM 20/07/06(月)00:41 ID:Sdw(1/4) AAS
>>702
「おー、アーサー君、お悩みー?」
にゅにゅ、とした擬音を着いてこさせるように天井から影に掴まり降りてくる少年。
黒髪に黒いマント、垂れ下がった黒い尻尾に至るまで、彼は影のように依然として黒い。
そんな彼が図書室にいるのは、涼しさもあってだろう。小脇に抱えた初心用の魔導書が本来の目的も。
「お目目疲れたならー、はいこれ!」
図書室だけあって、声は元気でも小さく。シャディは淡い緑色の液体の魔法薬を差し出した。
704(1): アーサー◆4TvnQMjQHE 20/07/06(月)01:10 ID:bkk(2/2) AAS
>>703
昏い藍玉が雨空を穿って数十秒、いつも一緒にいる小さなワイバーンも喋る猫もいない静かな一時。
自らの小さな息遣いと、淡く控えめな雨音だけが耳朶を叩く。賑やかなのも嫌いではないけれど、学校の喧騒から離れたこの空間で、気の済むまで読書に耽るのが彼にとっての安らぎだった。
「……………!!!………………?あ…………こんばんは、シャディ様
う………すみません、ずっと本を読んでいたからか疲れが溜っていたようです。有難うございます………」
視界に影を落とした黒い物体にほんの少しの驚きを見せるもしかし、それか見知った顔であると分かればほっと一息。
僅かに発光する液体に疑問符を浮べる、けれどもシャディが悪意を持って誰かに接する事などあり得ない事をアーサーは理解している、故に素直に謝意を示せばそれを手に取り口に含むに違いない。
彼は相当な悪戯っ子で有ることも知っていたから、それを嚥下する迄にほんの少しの逡巡を挟んだだろうけれど。
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