ここだけ異能と魔術の洋上学園都市 (1000レス)
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(1): 押井 眞子 ◆vplVQ5Q2UQHz 20/03/29(日)04:01 ID:fFP(3/4) AAS
>>945

「Shut up,Punk!」

無数の弾丸が、眞子へと襲い来る。
圧倒的物量、圧倒的火力。まさしく人一人を消しさるには、過剰すぎる火力。
ただの教師ならばひとたまりもないだろう。
しかし、押井眞子はGTO(グレートティーチャー押井)。賭けのテーブルに乗るだけの奥の手は残している。

「借りるわよ、昼後君」

「収納」の術式が刻まれたタトゥーシールから、一本の杖を取り出す。
「朔の杖」────先日遭遇し指導を行った黎明協会の構成員の一人、昼後葵が落とした品だ。
その効果、魔力増幅は確認済み。だが、過剰稼働状態での使用は試していないぶっつけ本番。

「────────」

目を瞑り、息を吐く。それは魔術や異能というわけでもない、ただのルーティーン。
今から行うのは、完璧な授業。その手の杖は、如何にして強大な敵を打ち破るかを地平線の向こうまで指し示すべく握られた教鞭。
そして眞子の背中は、どこまでも先を行く、教師としての背中。
永遠にも近いコンマ数秒の集中。杖へ一時的に最低限以外のほぼすべての魔力を流し込む。掠る弾丸さえ、意識の彼方へ────。

「────Let's start today's lesson!」

杖から閃光がほど走り、増幅された魔力が逆流すれば、全身のタトゥーが灼熱の赤からコバルトブルーへと変化する。それはまるで、十分な酸素が与えられた炎。
そして彼女の望み、求めた最適解に呼応するように、肉体の各部から空中跳躍時に足場として魔力で形成されていた魔力の壁が次々と放出される。
反動により生まれるのは、空を自在に「飛ぶ」ための推進力。その身一つと杖一本で空を飛ぶ────それはまさしく、”人を超える所業”と言えるだろうか。

「驕りじゃないわ、不可能に見えるものをどう可能にするかを示す、それがTeacherの仕事だから」

灰色の空を切り裂く、蒼い閃光のように。
弾丸の射線をくぐり、よけきれないものは魔力の壁で弾き、推進力と高速化を合わせ、正しく音を超えたことによる衝撃波で弾き飛ばす。
そうして、比較的弾幕の薄いルートを見つけたならば、加速しながら空を駆け。

「驕っているのはどちらか、答え合わせよ」

巨大な要塞へ、全速でそのヒールを跳び蹴りの体勢で叩きこむ。
叩き込んだ後もそれを押すかのように、魔力壁は発生し続ける。今の眞子は、別の世界の発明品を用いて例えるならば「人間ロケットエンジン」とでも言うべき状態。
そして要塞はゆっくりと、彼と心臓の方向へ加速していくこととなるだろう。
彼女の力が尽きるのが先か、心臓と偉大な政治家へ、巨大な拳骨が叩きこまれるのが先か。

//覚醒がもしNGなようでしたら、おっしゃっていただければ書き直させていただきます
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