おっぱいぱい (9レス)
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(1): 19/02/19(火)18:21 ID:l9Q(2/5) AAS
【分類】
さて、一口にリバタリアニズムといっても、それぞれが重視する理論的背景によって様々な分類が可能である。前述の通り、自由を最大限に尊重することはあらゆるリバタリアンに通底する根本的な理念であるが、その根拠たる発想により、学派を区分することが出来る。
ここでは、オーストリアのリバタリアンであるアスキューが考案した分類法を基礎として、代表的なタイプを簡略的に概説していく。

まずは、「いかなる国家までを正当と見なすか」という論点を用いて分類していこう。

@リバタリアンの中で、最も急進的な主張を展開しているのが『アナルコ・キャピタリズム』である。彼らの主張は無政府主義(アナーキズム)とも呼ばれ、あらゆる国家の廃絶を訴えている。その極端なまでの過激さゆえに、支持している学者は少数派である。
代表的な論客としては、マレー・ロスバードが挙げられる。ちなみに、ホリエモンの愛称で知られている堀江貴文氏の言説もこれに近い。

A次に、国家が担うべき責務として、市場を保護・運営するための治安維持や国防、そして司法制度の運用を認めている立場が、『最小国家主義』である。
代表的な論客としてロバート・ノージックが認められる。

Bそして、公共財のみならず、最小限度の福祉政策を容認する立場が『古典的自由主義』である。リバタリアニズムにおける最も穏健的な学派と位置付けられており、橋下徹氏をはじめとした日本の政治家にも同様の主張を展開する論者は多い。
代表的な論客としては、経済学者のミルトン・フリードマンや、おーぷん2chのコテハンとして活躍中のスレイマン一世が挙げられる。

このように、許容される国家規模に対する解釈の相違が少なからず存在する。しかし、各学派における共通理解として、「権力は必ず腐敗する」という見解は一致している。
公務員や官僚が働く際の全体的なインセンティブは税金を無駄遣いすることに向けられており、効率性や生産性において民間企業に遥かに劣るという主張が、リバタリアンの基本的な信念である。

次に、「諸個人の自由を正当化するに至る根拠は何か」という論点で分類していこう。

@「経済学的な効率性を優先させた帰結として最も支持に値する」としてリバタリアニズムを主張する立場が『帰結論的リバタリアン』である。彼らにとってリバタリアニズムは、単なる合理主義的思考の結果でしかなく、その意味で功利主義との親和性が比較的高いと言える。

A次に、「すべての人間には生得的に自己所有権が付加されているはずだ」という信条の元に理論形成されているのが『自然権的リバタリアン』である。彼らにとって自由とは、無条件で保証されるべき概念であって、いかなる条件下でも侵害することを認めない。

Bそして、「理性的な人間ならば必然的にリバタリアニズムを信条とするはずだ」とする立場が『契約論的リバタリアン』である。
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