[過去ログ] 【^J^】< 自己命題に潰される唯物論は? 三流ばい! >(^こ^); 3 [無断転載禁止]©2ch.net (694レス)
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142: 2017/03/02(木)10:03 ID:UNS3Q0We(1/20) AAS
ますらをの鞆の音すなり物部の大臣盾立つらしも
吾が大君ものな思ほし皇神の継ぎて賜へる我なけなくに
飛ぶ鳥の明日香の里を置きて去なば君があたりは見えずかもあらむ [一云 君があたりを見ずてかもあらむ]
大君の 命畏み 柔びにし 家を置き こもりくの 泊瀬の川に 舟浮けて 我が行く川の 川隈の 八十隈おちず 万たび かへり見しつつ 玉桙の 道行き暮らし
あをによし 奈良の都の 佐保川に い行き至りて 我が寝たる 衣の上ゆ 朝月夜 さやかに見れば 栲の穂に 夜の霜降り 岩床と 川の水凝り 寒き夜を 息むことなく
通ひつつ 作れる家に 千代までに 来ませ大君よ 我れも通はむ
あをによし奈良の家には万代に我れも通はむ忘ると思ふな
山辺の御井を見がてり神風の伊勢娘子どもあひ見つるかも
うらさぶる心さまねしひさかたの天のしぐれの流らふ見れば
海の底沖つ白波龍田山いつか越えなむ妹があたり見む
省7
143: 2017/03/02(木)10:04 ID:UNS3Q0We(2/20) AAS
無 - Wikipedia
無(む、无)とは、否定を一般化した表現。対義語は有。
「定義されていない(未定義)」事とは意味合いが異なる場合がある。
指す対象を取って形容詞または接頭辞として使われることが多く、
その場合は単に対象(の存在)の否定である。
定義[編集]
・物事が存在しないこと。絶対的虚無であり、存在論(有論)に立たず、言わば、「無論」に立つ。
・物事が、ある状態の下にないこと。ゆえに、他の状態にはあることが含示された存在論に立つ。
↑
理論物理学的な ひょっこり宇宙が生まれる時空を「無」とは称せない - -;
省4
145: 2017/03/02(木)10:05 ID:UNS3Q0We(3/20) AAS
AA省
147: 2017/03/02(木)10:11 ID:UNS3Q0We(4/20) AAS
妹が家も継ぎて見ましを大和なる大島の嶺に家もあらましを [一云 妹があたり継ぎても見むに] [一云 家居らましを]
秋山の木の下隠り行く水の我れこそ益さめ御思ひよりは
玉櫛笥覆ふを安み明けていなば君が名はあれど吾が名し惜しも
玉櫛笥みむろの山のさな葛さ寝ずはつひに有りかつましじ [玉くしげ三室戸山の]
我れはもや安見児得たり皆人の得かてにすとふ安見児得たり
み薦刈る信濃の真弓我が引かば貴人さびていなと言はむかも [禅師]
み薦刈る信濃の真弓引かずして強ひさるわざを知ると言はなくに [郎女]
梓弓引かばまにまに寄らめども後の心を知りかてぬかも [郎女]
梓弓弦緒取りはけ引く人は後の心を知る人ぞ引く [禅師]
東人の荷前の箱の荷の緒にも妹は心に乗りにけるかも [禅師]
省10
148: 2017/03/02(木)10:11 ID:UNS3Q0We(5/20) AAS
無 - Wikipedia
無(む、无)とは、否定を一般化した表現。対義語は有。
「定義されていない(未定義)」事とは意味合いが異なる場合がある。
指す対象を取って形容詞または接頭辞として使われることが多く、
その場合は単に対象(の存在)の否定である。
定義[編集]
・物事が存在しないこと。絶対的虚無であり、存在論(有論)に立たず、言わば、「無論」に立つ。
・物事が、ある状態の下にないこと。ゆえに、他の状態にはあることが含示された存在論に立つ。
↑
理論物理学的な ひょっこり宇宙が生まれる時空を「無」とは称せない - -;
省4
149: 2017/03/02(木)10:12 ID:UNS3Q0We(6/20) AAS
AA省
153: 2017/03/02(木)10:21 ID:UNS3Q0We(7/20) AAS
いにしへに恋ふる鳥かも弓絃葉の御井の上より鳴き渡り行く
いにしへに恋ふらむ鳥は霍公鳥けだしや鳴きし我が念へるごと
み吉野の玉松が枝ははしきかも君が御言を持ちて通はく
秋の田の穂向きの寄れる片寄りに君に寄りなな言痛くありとも
後れ居て恋ひつつあらずは追ひ及かむ道の隈廻に標結へ我が背
人言を繁み言痛みおのが世にいまだ渡らぬ朝川渡る
ますらをや片恋せむと嘆けども醜のますらをなほ恋ひにけり
嘆きつつますらをのこの恋ふれこそ我が髪結ひの漬ちてぬれけれ
吉野川行く瀬の早みしましくも淀むことなくありこせぬかも
我妹子に恋ひつつあらずは秋萩の咲きて散りぬる花にあらましを
省17
154: 2017/03/02(木)10:27 ID:UNS3Q0We(8/20) AAS
つのさはふ 石見の海の 言さへく 唐の崎なる 海石にぞ 深海松生ふる 荒礒にぞ 玉藻は生ふる 玉藻なす 靡き寝し子を 深海松の 深めて思へど さ寝し夜は
幾だもあらず 延ふ蔦の 別れし来れば 肝向ふ 心を痛み 思ひつつ かへり見すれど 大船の 渡の山の 黄葉の 散りの乱ひに 妹が袖 さやにも見えず 妻ごもる
屋上の [一云 室上山] 山の 雲間より 渡らふ月の 惜しけども 隠らひ来れば 天伝ふ 入日さしぬれ 大夫と 思へる我れも 敷栲の 衣の袖は 通りて濡れぬ
青駒が足掻きを速み雲居にぞ妹があたりを過ぎて来にける [一云 あたりは隠り来にける]
秋山に落つる黄葉しましくはな散り乱ひそ妹があたり見む [一云 散りな乱ひそ]
石見の海 津の浦をなみ 浦なしと 人こそ見らめ 潟なしと 人こそ見らめ よしゑやし 浦はなくとも よしゑやし 潟はなくとも 鯨魚取り 海辺を指して 柔田津の
荒礒の上に か青なる 玉藻沖つ藻 明け来れば 波こそ来寄れ 夕されば 風こそ来寄れ 波のむた か寄りかく寄り 玉藻なす 靡き我が寝し 敷栲の 妹が手本を
露霜の 置きてし来れば この道の 八十隈ごとに 万たび かへり見すれど いや遠に 里離り来ぬ いや高に 山も越え来ぬ はしきやし 我が妻の子が 夏草の
思ひ萎えて 嘆くらむ 角の里見む 靡けこの山
石見の海打歌の山の木の間より我が振る袖を妹見つらむか
省11
155: 2017/03/02(木)10:28 ID:UNS3Q0We(9/20) AAS
AA省
156: 2017/03/02(木)10:35 ID:UNS3Q0We(10/20) AAS
かからむとかねて知りせば大御船泊てし泊りに標結はましを [額田王]
やすみしし我ご大君の大御船待ちか恋ふらむ志賀の唐崎 [舎人吉年]
鯨魚取り 近江の海を 沖放けて 漕ぎ来る船 辺付きて 漕ぎ来る船 沖つ櫂 いたくな撥ねそ 辺つ櫂 いたくな撥ねそ 若草の 夫の 思ふ鳥立つ
楽浪の大山守は誰がためか山に標結ふ君もあらなくに
やすみしし 我ご大君の 畏きや 御陵仕ふる 山科の 鏡の山に 夜はも 夜のことごと 昼はも 日のことごと 哭のみを 泣きつつありてや ももしきの 大宮人は 行き別れなむ
みもろの神の神杉已具耳矣自得見監乍共寝ねぬ夜ぞ多き
三輪山の山辺真麻木綿短か木綿かくのみからに長くと思ひき
山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく
やすみしし 我が大君の 夕されば 見したまふらし 明け来れば 問ひたまふらし 神岳の 山の黄葉を 今日もかも 問ひたまはまし 明日もかも 見したまはまし その山を
振り放け見つつ 夕されば あやに悲しみ 明け来れば うらさび暮らし 荒栲の 衣の袖は 干る時もなし
省8
157: 2017/03/02(木)10:39 ID:UNS3Q0We(11/20) AAS
天地の 初めの時 ひさかたの 天の河原に 八百万 千万神の 神集ひ 集ひいまして 神分り 分りし時に 天照らす 日女の命 [一云 さしのぼる 日女の命] 天をば
知らしめすと 葦原の 瑞穂の国を 天地の 寄り合ひの極み 知らしめす 神の命と 天雲の 八重かき別きて [一云 天雲の八重雲別きて] 神下し いませまつりし
高照らす 日の御子は 飛ぶ鳥の 清御原の宮に 神ながら 太敷きまして すめろきの 敷きます国と 天の原 岩戸を開き 神上り 上りいましぬ [一云 神登り
いましにしかば] 我が大君 皇子の命の 天の下 知らしめしせば 春花の 貴くあらむと 望月の 満しけむと 天の下 食す国 四方の人の 大船の 思ひ頼みて
天つ水 仰ぎて待つに いかさまに 思ほしめせか つれもなき 真弓の岡に 宮柱 太敷きいまし みあらかを 高知りまして 朝言に 御言問はさぬ 日月の 数多くなりぬれ
そこ故に 皇子の宮人 ゆくへ知らずも [一云 さす竹の 皇子の宮人 ゆくへ知らにす]
ひさかたの天見るごとく仰ぎ見し皇子の御門の荒れまく惜しも
あかねさす日は照らせれどぬばたまの夜渡る月の隠らく惜しも
嶋の宮まがりの池の放ち鳥人目に恋ひて池に潜かず
高照らす我が日の御子の万代に国知らさまし嶋の宮はも
省9
158: 2017/03/02(木)10:47 ID:UNS3Q0We(12/20) AAS
み立たしの島の荒礒を今見れば生ひざりし草生ひにけるかも
鳥座立て飼ひし雁の子巣立ちなば真弓の岡に飛び帰り来ね
我が御門千代とことばに栄えむと思ひてありし我れし悲しも
東のたぎの御門に侍へど昨日も今日も召す言もなし
水伝ふ礒の浦廻の岩つつじ茂く咲く道をまたも見むかも
一日には千たび参りし東の大き御門を入りかてぬかも
つれもなき佐田の岡辺に帰り居ば島の御階に誰れか住まはむ
朝ぐもり日の入り行けばみ立たしの島に下り居て嘆きつるかも
朝日照る嶋の御門におほほしく人音もせねばまうら悲しも
真木柱太き心はありしかどこの我が心鎮めかねつも
省3
159: 2017/03/02(木)10:49 ID:UNS3Q0We(13/20) AAS
飛ぶ鳥の 明日香の川の 上つ瀬に 生ふる玉藻は 下つ瀬に 流れ触らばふ 玉藻なす か寄りかく寄り 靡かひし 嬬の命の たたなづく
柔肌すらを 剣太刀 身に添へ寝ねば ぬばたまの 夜床も荒るらむ [一云 荒れなむ] そこ故に 慰めかねて けだしくも 逢ふやと思ひて
[一云 君も逢ふやと] 玉垂の 越智の大野の 朝露に 玉藻はひづち 夕霧に 衣は濡れて 草枕 旅寝かもする 逢はぬ君故
敷栲の袖交へし君玉垂の越智野過ぎ行くまたも逢はめやも [一云 越智野に過ぎぬ]
飛ぶ鳥の 明日香の川の 上つ瀬に 石橋渡し [一云 石なみ] 下つ瀬に 打橋渡す 石橋に [一云 石なみに] 生ひ靡ける 玉藻もぞ 絶ゆれば生ふる 打橋に
生ひををれる 川藻もぞ 枯るれば生ゆる なにしかも 我が大君の 立たせば 玉藻のもころ 臥やせば 川藻のごとく 靡かひし 宜しき君が 朝宮を
忘れたまふや 夕宮を 背きたまふや うつそみと 思ひし時に 春へは 花折りかざし 秋立てば 黄葉かざし 敷栲の 袖たづさはり 鏡なす 見れども飽かず
望月の いやめづらしみ 思ほしし 君と時々 出でまして 遊びたまひし 御食向ふ 城上の宮を 常宮と 定めたまひて あぢさはふ 目言も絶えぬ しかれかも
[一云 そこをしも] あやに悲しみ ぬえ鳥の 片恋づま [一云 しつつ] 朝鳥の [一云 朝霧の] 通はす君が 夏草の 思ひ萎えて 夕星の か行きかく行き
大船の たゆたふ見れば 慰もる 心もあらず そこ故に 為むすべ知れや 音のみも 名のみも絶えず 天地の いや遠長く 偲ひ行かむ 御名に懸かせる
省1
160: 2017/03/02(木)10:53 ID:UNS3Q0We(14/20) AAS
明日香川しがらみ渡し塞かませば流るる水ものどにかあらまし [一云 水の淀にかあらまし]
明日香川明日だに [一云 さへ] 見むと思へやも [一云 思へかも] 我が大君の御名忘れせぬ [一云 御名忘らえぬ]
161: 2017/03/02(木)10:54 ID:UNS3Q0We(15/20) AAS
かけまくも ゆゆしきかも [一云 ゆゆしけれども] 言はまくも あやに畏き 明日香の 真神の原に ひさかたの 天つ御門を 畏くも 定めたまひて 神さぶと
磐隠ります やすみしし 我が大君の きこしめす 背面の国の 真木立つ 不破山超えて 高麗剣 和射見が原の 仮宮に 天降りいまして 天の下 治めたまひ
[一云 掃ひたまひて] 食す国を 定めたまふと 鶏が鳴く 東の国の 御いくさを 召したまひて ちはやぶる 人を和せと 奉ろはぬ 国を治めと [一云 掃へと]
皇子ながら 任したまへば 大御身に 大刀取り佩かし 大御手に 弓取り持たし 御軍士を 率ひたまひ 整ふる 鼓の音は 雷の 声と聞くまで 吹き鳴せる
小角の音も [一云 笛の音は] 敵見たる 虎か吼ゆると 諸人の おびゆるまでに [一云 聞き惑ふまで] ささげたる 幡の靡きは 冬こもり 春さり来れば 野ごとに
つきてある火の [一云 冬こもり 春野焼く火の] 風の共 靡くがごとく 取り持てる 弓弭の騒き み雪降る 冬の林に [一云 木綿の林] つむじかも い巻き渡ると
思ふまで 聞きの畏く [一云 諸人の 見惑ふまでに] 引き放つ 矢の繁けく 大雪の 乱れて来れ [一云 霰なす そちより来れば] まつろはず 立ち向ひしも 露霜の
消なば消ぬべく 行く鳥の 争ふはしに [一云 朝霜の 消なば消とふに うつせみと 争ふはしに] 渡会の 斎きの宮ゆ 神風に い吹き惑はし 天雲を 日の目も見せず
常闇に 覆ひ賜ひて 定めてし 瑞穂の国を 神ながら 太敷きまして やすみしし 我が大君の 天の下 申したまへば 万代に しかしもあらむと [一云 かくしもあらむと]
木綿花の 栄ゆる時に 我が大君 皇子の御門を [一云 刺す竹の 皇子の御門を] 神宮に 装ひまつりて 使はしし 御門の人も 白栲の 麻衣着て 埴安の 御門の原に
省3
162: 2017/03/02(木)10:57 ID:UNS3Q0We(16/20) AAS
ひさかたの天知らしぬる君故に日月も知らず恋ひわたるかも
埴安の池の堤の隠り沼のゆくへを知らに舎人は惑ふ
哭沢の神社に三輪据ゑ祈れども我が大君は高日知らしぬ
降る雪はあはにな降りそ吉隠の猪養の岡の塞なさまくに
やすみしし 我が大君 高照らす 日の御子 ひさかたの 天つ宮に 神ながら 神といませば そこをしも あやに畏み 昼はも 日のことごと 夜はも
夜のことごと 伏し居嘆けど 飽き足らぬかも
大君は神にしませば天雲の五百重が下に隠りたまひぬ
楽浪の志賀さざれ波しくしくに常にと君が思ほせりける
天飛ぶや 軽の道は 我妹子が 里にしあれば ねもころに 見まく欲しけど やまず行かば 人目を多み 数多く行かば 人知りぬべみ さね葛 後も逢はむと
大船の 思ひ頼みて 玉かぎる 岩垣淵の 隠りのみ 恋ひつつあるに 渡る日の 暮れぬるがごと 照る月の 雲隠るごと 沖つ藻の 靡きし妹は 黄葉の
省3
163: 2017/03/02(木)10:58 ID:UNS3Q0We(17/20) AAS
秋山の黄葉を茂み惑ひぬる妹を求めむ山道知らずも [一云 道知らずして]
黄葉の散りゆくなへに玉梓の使を見れば逢ひし日思ほゆ
うつせみと 思ひし時に [一云 うつそみと 思ひし] 取り持ちて 我がふたり見し 走出の 堤に立てる 槻の木の こちごちの枝の 春の葉の 茂きがごとく
思へりし 妹にはあれど 頼めりし 子らにはあれど 世間を 背きしえねば かぎるひの 燃ゆる荒野に 白栲の 天領巾隠り 鳥じもの 朝立ちいまして
入日なす 隠りにしかば 我妹子が 形見に置ける みどり子の 乞ひ泣くごとに 取り与ふ 物しなければ 男じもの 脇ばさみ持ち 我妹子と ふたり我が寝し
枕付く 妻屋のうちに 昼はも うらさび暮らし 夜はも 息づき明かし 嘆けども 為むすべ知らに 恋ふれども 逢ふよしをなみ 大鳥の 羽がひの山に
我が恋ふる 妹はいますと 人の言へば 岩根さくみて なづみ来し よけくもぞなき うつせみと 思ひし妹が 玉かぎる ほのかにだにも 見えなく思へば
164: 2017/03/02(木)11:01 ID:UNS3Q0We(18/20) AAS
去年見てし秋の月夜は照らせれど相見し妹はいや年離る
衾道を引手の山に妹を置きて山道を行けば生けりともなし
うつそみと 思ひし時に たづさはり 我がふたり見し 出立の 百枝槻の木 こちごちに 枝させるごと 春の葉の 茂きがごとく 思へりし 妹にはあれど
頼めりし 妹にはあれど 世間を 背きしえねば かぎるひの 燃ゆる荒野に 白栲の 天領巾隠り 鳥じもの 朝立ちい行きて 入日なす 隠りにしかば
我妹子が 形見に置ける みどり子の 乞ひ泣くごとに 取り与ふ 物しなければ 男じもの 脇ばさみ持ち 我妹子と 二人我が寝し 枕付く 妻屋のうちに
昼は うらさび暮らし 夜は 息づき明かし 嘆けども 為むすべ知らに 恋ふれども 逢ふよしをなみ 大鳥の 羽がひの山に 汝が恋ふる 妹はいますと
人の言へば 岩根さくみて なづみ来し よけくもぞなき うつそみと 思ひし妹が 灰にてませば
去年見てし秋の月夜は渡れども相見し妹はいや年離る
衾道を引手の山に妹を置きて山道思ふに生けるともなし
165: 2017/03/02(木)11:06 ID:UNS3Q0We(19/20) AAS
家に来て我が屋を見れば玉床の外に向きけり妹が木枕
秋山の したへる妹 なよ竹の とをよる子らは いかさまに 思ひ居れか 栲縄の 長き命を 露こそば 朝に置きて 夕は 消ゆといへ 霧こそば 夕に立ちて
朝は 失すといへ 梓弓 音聞く我れも おほに見し こと悔しきを 敷栲の 手枕まきて 剣太刀 身に添へ寝けむ 若草の その嬬の子は 寂しみか
思ひて寝らむ 悔しみか 思ひ恋ふらむ 時ならず 過ぎにし子らが 朝露のごと 夕霧のごと
楽浪の志賀津の子らが [一云 志賀の津の子が] 罷り道の川瀬の道を見れば寂しも
そら数ふ大津の子が逢ひし日におほに見しかば今ぞ悔しき
166: 2017/03/02(木)11:09 ID:UNS3Q0We(20/20) AAS
玉藻よし 讃岐の国は 国からか 見れども飽かぬ 神からか ここだ貴き 天地 日月とともに 足り行かむ 神の御面と 継ぎ来る 那珂の港ゆ 船浮けて
我が漕ぎ来れば 時つ風 雲居に吹くに 沖見れば とゐ波立ち 辺見れば 白波騒く 鯨魚取り 海を畏み 行く船の 梶引き折りて をちこちの 島は多けど
名ぐはし 狭岑の島の 荒磯面に 廬りて見れば 波の音の 繁き浜辺を 敷栲の 枕になして 荒床に ころ臥す君が 家知らば 行きても告げむ 妻知らば
来も問はましを 玉桙の 道だに知らず おほほしく 待ちか恋ふらむ はしき妻らは
妻もあらば摘みて食げまし沙弥の山野の上のうはぎ過ぎにけらずや
沖つ波来寄る荒礒を敷栲の枕とまきて寝せる君かも
鴨山の岩根しまける我れをかも知らにと妹が待ちつつあるらむ
今日今日と我が待つ君は石川の峽に [一云 谷に] 交りてありといはずやも
直の逢ひは逢ひかつましじ石川に雲立ち渡れ見つつ偲はむ
荒波に寄り来る玉を枕に置き我れここにありと誰れか告げなむ
省3
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ぬこの手 ぬこTOP 2.177s*