[過去ログ] 高知県の旧特殊部落を語るスレ (981レス)
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895: 2014/07/30(水)00:27 ID:H/MaZrwb0(1/3) AAS
でも、私にとってここの遍路道は四国遍路道の中で、本当に最低の場所だった。まず遍路道沿線にごみがすごい。
それもゴミ屋敷からあふれ出ている家庭ごみと、家具や壊れた電化製品の類。それが1軒、2軒でなく、ずっと続く。
時たま出会う住民の方も、無愛想。こんな小さな集落で、挨拶をして無視をされるなんて思わなかった。
だんだん不気味で、気持ちが悪くなった。早く立ち去りたいと思い、早足でこの集落を抜けた。

薄暗い遍路道を歩いていると、今度はボロボロのカブにのったノーヘルのはげおじさんが、「背の高い男の人見かけなかった?」と聞いてきた。
その男が説明するような男の人は最近見かけていなかったので、知らない、と答えるとバイクでまた去っていった。

集落を抜けると、風景は松林に替わり海水健康プールや野外劇場のサインが見えた。
そこのトイレ横で休憩していると、今度はバックパックは持っていないが、白衣を着てニヤニヤしている男が近づいてきた。
顔に大きなほくろがある。「野宿の女の子がいるって聞いてきたんだけど、泊まるとこ決まってるの〜?」
私がそっけなく、ええ、と答えると、警戒をとくつもりか、「ボク、お遍路さん。」と言った。
省4
896: 2014/07/30(水)00:28 ID:H/MaZrwb0(2/3) AAS
その後今晩の食料を買うために、遍路道を少しだけそれた琴浜かっぱ市に寄った。
そこは、地産池消のお惣菜が豊富で、さつまいもの蒸しパン、ちらし寿司、ポテトサラダ、鯵のフライ、と沢山買ってしまった。
でもとても美味しそう! 今晩の夕食が楽しみだ。さっきなんだか嫌な思いをしたけれど、なんとかなるさ、と思っていた。

また薄暗い遍路道に戻りしばらく歩いていると、何やら男が3人ほど道に立っている。
そのうちの一人は最初のノーヘルおやじ、一人がさっきのニヤニヤ男、3人目は白衣を着た若い男だ。
3人が立っている横には青いビニールシートで覆われたボロボロの掘っ立て小屋があり、
ドアの前には「コンビに弁当は5時から半額セール」みたいなことがでかでかと書かれていた。それは、ちょっとおもしろかった。
しかし、とにかくあのニヤニヤ男に関わりあいたくない、と思ったがここは一本道。周りに人もいない。

挨拶だけさっとして通り過ぎようと思ったら、ノーヘルのはげおやじに案の定呼び止められた。「今日泊まるとこ決めてるんか?」
今日は野宿にしようと思っていたが、ここで野宿だと言ってしまうと危険だと感じたので、近所の国民宿舎に泊まると嘘をついた。
省7
897: 2014/07/30(水)00:29 ID:H/MaZrwb0(3/3) AAS
すると、ニヤニヤ男が着いてきた!
「しばらく送っていくよ〜。」
いや、結構です、と言っても着いてくる。
「女の子一人で危なくないの〜?」
いや、危険は何となくわかるので大丈夫です。
「ボクのことは、信頼できる〜?」
イヤ、絶対しないけど、はは、そうですね、と曖昧に答える。
「今度会ったら一緒にテント張ろうね〜。また携帯番号教えてね〜。」
心の中で絶対イヤです、と思いながら、はは、と愛想笑いだけを返した。
林が途切れる場所で、ようやく開放された。
省19
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