◆三島由紀夫の遺訓◆ (511レス)
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134: [] 2011/02/14(月) 12:38:42 ID:PWfHU2J0 はつきり言へることは、近代戦のもつとも凄壮な様相が如実に描かれてゐる点で、又、ただ僥倖としか思へない事情で 生き永らへた証人によつて、人間の「滅尽争」Vernichteter Kampf がはつきり描かれてゐる点で、これは世界に 比類のない本だといふことである。この本は実にありえないやうな偶然(すなはち証人の生存)によつて書かれた ものであるから、これ以上の文学的贅沢などを求めるのは全く無意味である。 私の貧しい感想が、この本に何一つ加へるものがないことを知りながら、次の三点について読者の注意を促して おくことは無駄ではあるまいと思ふ。 第一は、もつとも苛烈な状況に置かれたときの人間精神の、高さと美しさの、この本が最上の証言をなしてゐる ことである。玉砕寸前の戦場において、自分の腕を切つてその血を戦友の渇を医やさうとし、自分の死肉を以て 戦友の飢を救はうとする心、その戦友愛以上の崇高な心情が、この世にあらうとは思はれない。日本は戦争に 敗れたけれども、人間精神の極限的な志向に、一つの高い階梯を加へることができたのである。 三島由紀夫「序 舩坂弘著『英霊の絶叫』」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/134
はつきり言へることは近代戦のもつとも凄壮な様相が如実に描かれてゐる点で又ただ倖としか思へない事情で 生き永らへた証人によつて人間の滅尽争 がはつきり描かれてゐる点でこれは世界に 比類のない本だといふことであるこの本は実にありえないやうな偶然すなはち証人の生存によつて書かれた ものであるからこれ以上の文学的沢などを求めるのは全く無意味である 私の貧しい感想がこの本に何一つ加へるものがないことを知りながら次の三点について読者の注意を促して おくことは無駄ではあるまいと思ふ 第一はもつとも苛烈な状況に置かれたときの人間精神の高さと美しさのこの本が最上の証言をなしてゐる ことである玉砕寸前の戦場において自分の腕を切つてその血を戦友の渇を医やさうとし自分の死肉を以て 戦友の飢を救はうとする心その戦友愛以上の崇高な心情がこの世にあらうとは思はれない日本は戦争に 敗れたけれども人間精神の極限的な志向に一つの高い階梯を加へることができたのである 三島由紀夫序 坂弘著英霊の絶叫より
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