◆三島由紀夫の遺訓◆ (511レス)
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173: [] 2011/02/19(土) 11:30:26 ID:YN/FOojl 文人の倖は、凡百の批評家の讃辞を浴びることよりも、一人の友情に充ちた伝記作者を死後に持つことである。 しかもその伝記作者が詩人であれば、倖はここに極まる。小高根二郎氏のこの好著を得て、蓮田善明氏は、 戦後二十年の不当な黙殺を償つて余りある、文人としての羨むべき幸運を担つた。(中略)このやうな作品を 小高根氏をして書かせたものこそ、蓮田氏の徳であり、又、その運命の力である。しかも蓮田氏の生前、 小高根氏との交遊が浅かつたことを考へれば、この作品に好い意味でも悪い意味でもみぢんも私心のないことが 首肯され、蓮田氏の文業とその謎の死が、この著作を内的な自然な衝動を以て促したことがすぐ見てとれるのである。 蓮田氏の文業とその壮烈な最期との間には、目のくらむやうな断絶があり、コントラストがある。終戦直後、 蓮田中尉がその聨隊長を通敵行為の故を以て射殺し、ただちに自決したといふ劇的な最期を遂げたとき、これを 伝へ聞いた蓮田氏の敵は、戦時中の右翼イデオローグのファナティシズムの当然の帰結だと思つたにちがひない。 三島由紀夫「『蓮田善明とその死』序文」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/173
文人の倖は凡百の批評家の讃辞を浴びることよりも一人の友情に充ちた伝記作者を死後に持つことである しかもその伝記作者が詩人であれば倖はここに極まる小高根二郎氏のこの好著を得て蓮田善明氏は 戦後二十年の不当な黙殺を償つて余りある文人としての羨むべき幸運を担つた中略このやうな作品を 小高根氏をして書かせたものこそ蓮田氏の徳であり又その運命の力であるしかも蓮田氏の生前 小高根氏との交遊が浅かつたことを考へればこの作品に好い意味でも悪い意味でもみぢんも私心のないことが 首肯され蓮田氏の文業とその謎の死がこの著作を内的な自然な衝動を以て促したことがすぐ見てとれるのである 蓮田氏の文業とその壮烈な最期との間には目のくらむやうな断絶がありコントラストがある終戦直後 蓮田中尉がその隊長を通敵行為の故を以て射殺しただちに自決したといふ劇的な最期を遂げたときこれを 伝へ聞いた蓮田氏の敵は戦時中の右翼イデオローグのファナティシズムの当然の帰結だと思つたにちがひない 三島由紀夫蓮田善明とその死序文より
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