◆三島由紀夫の遺訓◆ (511レス)
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: 2011/02/19(土)11:33
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175: [] 2011/02/19(土) 11:33:03 ID:YN/FOojl が、私は、詩人的国文学者としての氏を、古代から近代までの古典を潺湲(せんくわん)と流れる抒情を、何ら 偏見なく儒臭なく、直下にとらへて現代へ齎しうる人と考へてゐたから、氏の怒りの対象については関知する ところでなかつた。 氏はそのやうな人として現はれ、そのやうな人として私の眼前から去つたのである。 「予はかかる時代の人は若くして死なねばならないのではないかと思ふ。……然うして死ぬことが今日の自分の 文化だと知つてゐる」(「大津皇子論」) この蓮田氏の書いた数行は、今も私の心にこびりついて離れない。死ぬことが文化だ、といふ考への、或る時代の 青年の心を襲つた稲妻のやうな美しさから、今日なほ私がのがれることができないのは、多分、自分が そのやうにして「文化」を創る人間になり得なかつたといふ千年の憾(うら)みに拠る。 氏が二度目の応召で、事実上、小高根氏のいはゆる「賜死」の旅へ旅立つたとき、のこる私に何か大事なものを 託して行つた筈だが、不明な私は永いこと何を託されたかがわからなかつた。 三島由紀夫「『蓮田善明とその死』序文」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/175
が私は詩人的国文学者としての氏を古代から近代までの古典をせんくわんと流れる情を何ら 偏見なく儒臭なく直下にとらへて現代へしうる人と考へてゐたから氏の怒りの対象については関知する ところでなかつた 氏はそのやうな人として現はれそのやうな人として私の眼前から去つたのである 予はかかる時代の人は若くして死なねばならないのではないかと思ふ然うして死ぬことが今日の自分の 文化だと知つてゐる大津皇子論 この蓮田氏の書いた数行は今も私の心にこびりついて離れない死ぬことが文化だといふ考への或る時代の 青年の心を襲つた稲妻のやうな美しさから今日なほ私がのがれることができないのは多分自分が そのやうにして文化を創る人間になり得なかつたといふ千年の憾うらみに拠る 氏が二度目の応召で事実上小高根氏のいはゆる賜死の旅へ旅立つたときのこる私に何か大事なものを 託して行つた筈だが不明な私は永いこと何を託されたかがわからなかつた 三島由紀夫蓮田善明とその死序文より
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