◆三島由紀夫の遺訓◆ (511レス)
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176: [] 2011/02/19(土) 11:34:00 ID:YN/FOojl (中略) それがわかつてきたのは、四十歳に近く、氏の享年に徐々に近づくにつれてである。私はまづ氏が何に対して あんなに怒つてゐたかがわかつてきた。あれは日本の知識人に対する怒りだつた。最大の「内部の敵」に対する 怒りだつた。 戦時中も現在も日本近代知識人の性格がほとんど不変なのは愕くべきことであり、その怯懦、その冷笑、 その客観主義、その根なし草的な共通心情、その不誠実、その事大主義、その抵抗の身ぶり、その独善、 その非行動性、その多弁、その食言、……それらが戦時における偽善に修飾されたとき、どのような腐敗を放ち、 どのように文化の本質を毒したか、蓮田氏はつぶさに見て、自分の少年のやうな非妥協のやさしさがとらへた 文化のために、憤りにかられてゐたのである。この騎士的な憤怒は当時の私には理解できなかつたが、戦後自ら 知識人の実態に触れるにつれ、徐々に蓮田氏の怒りは私のものになつた。そして氏の享年に近づくにつれ、 氏の死が、その死の形が何を意味したかが、突然啓示のやうに私の久しい迷蒙を照らし出したのである。 三島由紀夫「『蓮田善明とその死』序文」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/176
中略 それがわかつてきたのは四十歳に近く氏の享年に徐に近づくにつれてである私はまづ氏が何に対して あんなに怒つてゐたかがわかつてきたあれは日本の知識人に対する怒りだつた最大の内部の敵に対する 怒りだつた 戦時中も現在も日本近代知識人の性格がほとんど不変なのはくべきことでありその怯その冷笑 その客観主義その根なし草的な共通心情その不誠実その事大主義その抵抗の身ぶりその独善 その非行動性その多弁その食言それらが戦時における偽善に修飾されたときどのような腐敗を放ち どのように文化の本質を毒したか蓮田氏はつぶさに見て自分の少年のやうな非妥協のやさしさがとらへた 文化のために憤りにかられてゐたのであるこの騎士的な憤怒は当時の私には理解できなかつたが戦後自ら 知識人の実態に触れるにつれ徐に蓮田氏の怒りは私のものになつたそして氏の享年に近づくにつれ 氏の死がその死の形が何を意味したかが突然啓示のやうに私の久しい迷蒙を照らし出したのである 三島由紀夫蓮田善明とその死序文より
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