◆三島由紀夫の遺訓◆ (511レス)
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331: [] 2011/04/14(木) 12:37:34.04 ID:81ES1X5G 絶対的に受身の抵抗のうちに、戦死しても犬のやうに殺されたといふ実感を自ら抱いて、死んでゆける人間は、 稀に見る聖人にちがひない。私はすべてこの種の特殊すぎる物語に疑ひの目を向ける。兵隊であつて文学者あつた人の 書くものも、一般人を納得させるかもしれないが、私のやうな疑ぐり深い文士を納得させない。私の読みたいのは、 動物学者の書いた狼の物語ではなく、狼自身の書いた狼の物語なのである。狼がどんなに嘘を並べても、狼の目に 映つた事実であり嘘であれば、私は信じる。 私は何も礼を失して、宮崎氏を狼呼ばはりするのではない。しかし氏の著書は、或る見地から見て、実に 貴重なのである。 (中略) 氏は決して異常でもなければ特殊でもない。(中略)軍隊そのものも、決して日本および日本人にとつて、 突然変異的な発生物ではなかつた。その社会的必然、経済学的必然は自明であり、兵隊のもつてゐた平均的情緒、 平均的悲哀は、日本人の内に深く根ざし、今日おもてむき軍隊をもたない日本にも、この種の感性は、依然 普遍的に潜在してゐる。 三島由紀夫「『青春監獄』の序」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/331
絶対的に受身の抵抗のうちに戦死しても犬のやうに殺されたといふ実感を自ら抱いて死んでゆける人間は 稀に見る聖人にちがひない私はすべてこの種の特殊すぎる物語に疑ひの目を向ける兵隊であつて文学者あつた人の 書くものも一般人を納得させるかもしれないが私のやうな疑ぐり深い文士を納得させない私の読みたいのは 動物学者の書いた狼の物語ではなく狼自身の書いた狼の物語なのである狼がどんなに嘘を並べても狼の目に 映つた事実であり嘘であれば私は信じる 私は何も礼を失して宮崎氏を狼呼ばはりするのではないしかし氏の著書は或る見地から見て実に 貴重なのである 中略 氏は決して異常でもなければ特殊でもない中略軍隊そのものも決して日本および日本人にとつて 突然変異的な発生物ではなかつたその社会的必然経済学的必然は自明であり兵隊のもつてゐた平均的情緒 平均的悲哀は日本人の内に深く根ざし今日おもてむき軍隊をもたない日本にもこの種の感性は依然 普遍的に潜在してゐる 三島由紀夫青春監獄の序より
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