◆三島由紀夫の遺訓◆ (511レス)
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386: 名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2011/06/22(水) 12:35:34.67 ID:iuz5AX3g 三島:戦後教育は、死ぬということを教えてないね。客観状勢がどうとかということは、ぼくは必ずしも信じない。 (中略)客観状勢が熟すのを待つというのは、ゲバラがいちばん嫌ったろう。革命の客観的条件というのはないんだ、 それを熟させるのが革命家だ、という考えだろう。それを熟させるのは精神だよ。それがあれば、なにかが かもしだされてくる。 三島:ぼくは、戦後の人間というのは、新左翼でもなんでも、西洋人になっちゃたんじゃないかと思うな。 西洋人はそんな行動(犬死)はとらないよ。必ずリミットがあるんだ。 けっきょく、人間の生命ほど尊いものはない、という考えだよね。その考えが、どっかで掣肘するんだ。 野坂:だから自分の生命ほど尊いものはないんであって、実際問題としては、人間なんて他人が何百人死のうと、 どういうことはないわけでしょ。彼らは、そういうことがはっきりわかっている人なんですね。 三島:ウン、そうなんだよ。 三島由紀夫 野坂昭如との対談「剣か花か」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/386
387: 名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2011/06/22(水) 12:36:10.91 ID:iuz5AX3g 未来を信じないということはだね、つまり自分が終りだということだろう。自分が終りだということは、あとに 続くものを信ずるということなんだ。あとに続くものを信ずるということと、未来を信ずるということは、完全に 反対の思想なんだ。 未来を信ずるという思想は、自分をプロセスと規定するものだよ。高見順がああいう気の毒な一生を送ったのは、 そういうことなんだよ。 ただしね、自分が終りだということは、谷崎潤一郎もそうだったろうな。川端さんもそうなのかもしれない。 人のことをいっちゃ卑怯なら、おれもそうだ。(笑)あとに続くものを信ずるということは、絶対に未来に対して 自分をプロセスと規定しないことだよ。 滑稽だということは、客観的に滑稽ということなんだ。(中略)客観的に滑稽であってもいいと思うんだ。 しかし主観的に滑稽だと思ったら、人間負けだよ、そういうことだけは絶対やっちゃいかんと思う。 三島由紀夫 いいだももとの対談「政治行為の象徴性について」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/387
389: 名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2011/06/22(水) 16:16:29.80 ID:iuz5AX3g 村上:日本人というのはどうしてこう人がいいのですかね。だまされやすいというのか。 三島:ぼくはだまされやすい云々よりも、言葉が軽視されたということがすべての間違いのもとだというふうに 思うのですけれども、たとえば戦術的にいっても、政治の基本は、言葉で「おれはあした羽田から発つ」というと、 羽田から発たなければならないというのが政治のルールと基本であって、(中略)こっちも「あした首相官邸を 占領する」といったら、その言葉は文学の言葉と本質的に同じ重さを持つべきだ。 村上:武士に二言はないと言う。 三島:それでね。ぼくら小説を書くときはそういう言葉を書くつもりで書いているのだから、そうしたら やらなければならない。そりゃ死んでもやらなければならない。だから「十一月に死ぬぞ」といったら絶対 死ななければいけない。政治の言葉が文学の言葉と拮抗するのはその一点を措いてないのですよ。ぼくはそう 思うのですね。 三島由紀夫 村上一郎との対談「尚武の心と憤怒の抒情――文化・ネーション・革命」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/389
390: 名無しさん@お腹いっぱい。 [] 2011/06/22(水) 16:17:18.49 ID:iuz5AX3g それを全部戦術である、あれはああいって敵をだまかしたのだ、実は死ぬ気はなかったので、ちゃんと戦力は 温存してある、首相官邸をどうせ占領できないことはわかっているが、敵の目をくらますためにそういったのである、 などと言う。これは戦術というものの一番最低の戦術ですね。欺騙行動というのですけれども、ぼくはそれは もう言葉がばかにされている段階だと思うのです。一度言葉をばかにしたら、あと永遠にこれをばかにしなければ ならない。 「言霊の幸ふ」というのは、紀貫之が「猛きもののふの心をも慰むるは歌なり」ですか、「古今集」の序に ありますね。言葉が現実というものを支配しているのだ、そうして現実の人間感情というのは結局その言葉から 出て来たものでできているのだという、現実に対するアンチテーゼを立てる立て方なんですね。(中略)あの言葉は、 言葉が先であって、現実が先なんだということは一言もいってない。(中略) しかしぼくが一歩言葉の外に出ればそこじゃ責任は完全にかかってくるという考えですね。 三島由紀夫 村上一郎との対談「尚武の心と憤怒の抒情――文化・ネーション・革命」より http://egg.5ch.net/test/read.cgi/rongo/1296353789/390
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