他板に投稿された、興味深い格言の転載スレ 17 (404レス)
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159: 2019/06/11(火)23:13 ID:sQEBcB1Q(70/71) AAS
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芸人や文士は、最後の個人だる。かせげばかせぐほどまきあげられる。
彼らは特殊な、個人的な才能で、国は何一つ手助けしない。しようにも出来ない。
それなのに七割を奪って、三割を投げ与える。だから〇〇芸能プロと称する法人を作り、
そのプロから給与を貰ったことにすれば、タレントは法人になり得る。
言うまでもなくそれはトンネル法人、ニセ法人で、彼は彼個人をごまかして、
税の大半をまぬかれるのである。税はまぬかれても、心身の頽廃をまぬかれることはできない。
自分の金を自分で盗むとは、神武以来の椿事である。頽廃の極である。
…中略…こんなにウソで固めた時代は、有史以来なかったのではあるまいか。
ここまで固めてはいけないのではないか。それもこれも、わが税制のゆえである。
これを改めない限り、区々たるモラルを論じてもはじまらない。ろんじてもむなしい。
モラルは税制の結果だとは、すでに言った。個人が法人に変装したのは、国が強いたからである。
私は我が身をかえりみて、わが半身が法人と化しつつあることを認めないわけにはいかない。
もとの個人にしてかえせ、と言いたい。(茶の間の正義・株式会社亡国論)
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私は「暮らしの手帖」をほめたことがある。
ひと口に雑誌の性格というが、その性格は、誌面にあるものからばかり成っているのではない。
むしろ、ないものから成っている。たとえば、この雑誌には、流行作家の小説がない。
芸能人のスキャンダルがない。政治に関する議論がない。身上相談、性生活の告白のたぐいがない。
さながら、ないないづくしである。けれども、以上は偶然ないのではない。
ほかの雑誌にあるものを、わざと去って、それによって、この雑誌の性格は顕著なのである。
だから、あるものばかりでなく、ないものを見よとほめたのである。(変痴気論・暮らしの手帖)
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文はうそなり、と私は思っている。
文は人なりという言うが、それは同時にうそなのである。(毒言独語・文はうそである)
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異端を述べる言論は、二重の構造になっていなければならない。
すなわち、一見世論に従っているように見せて、読み終わると何やら妙で、
あとで「ははあ」と分かる人には分かるように、正体をかくしていなければならない。
いなければ、第一載せてくれない。(毒言独語・文はうそである)
山本夏彦
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