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官僚によるマインドコントロール()捕鯨問題-9 (459レス)
官僚によるマインドコントロール()捕鯨問題-9 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/
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232: 名無しさん@3周年 [] 2009/01/03(土) 07:11:21 ID:kSYwpCmL で本家本元の自民党はどうだったかというと 浜田靖一さん(千葉)にしろ林芳正さん(山口)にしろ 目立った動きはなかったようでして。 (双方とも水産族かつ防衛族でもあるのでそっちの方が忙しかったからなのですかねえ・・) 強いていうなら鶴保庸介さん(和歌山)がチラっと国会で原則論を述べた程度ですかねえ。 ↓ 参議院 本会議 平成20年1月23日 http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/169/0001/16901230001003a.html http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/232
233: 名無しさん@3周年 [] 2009/01/03(土) 07:18:44 ID:kSYwpCmL でも、その中にあっても、やっぱ中川昭一さんの“過激”発言は、光っておりますなあ。 ↓ シー・シェパードを「撃沈せよ」中川元政調会長が“過激”発言 (2008年3月10日 サンケイスポーツ) ○中川昭一自民党元政調会長 「向こうはやられないという前提で、好き勝手やっている。まさしく海賊行為だ」 「日本人も負傷している。海上保安官も乗っていたのなら、警告弾だけでなく、“武力行使”をすべき」 ○黒岩祐治キャスター 「撃沈も…」 ○中川昭一自民党元政調会長 「もちろん。正当防衛として武器を使い、威嚇なりして助けるべきだ」 ○黒岩祐治キャスター 「撃沈ですか」 ○中川昭一自民党元政調会長 「もちろん」 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/233
234: 名無しさん@3周年 [] 2009/01/03(土) 08:16:35 ID:kSYwpCmL 麻生さん、辞任するようですが http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1230935295/ 麻生さんといえば、下記の発言でしょうな。 ↓ 今年5月、麻生太郎氏(当時は自民党幹事長)は、「捕鯨というこんな小さい産業を支えている ことだけの理由で」オーストラリアの日本に対する感情をいたずらに損ねているのだとしたら、 日本は「できるだけ早くこの問題に対処すべきだ」と、公式に見解を述べていた。 彼は科学的調査を理由に捕鯨業を正当化することをからかっていた。 「誰か調査捕鯨の“調査結果”について聞いたことある人います?」と、彼はおどけて見せたものだ。 http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1227353446/ In May Taro Aso, then secretary-general of Japan's ruling Liberal Democratic Party, said if Australia's feelings towards Japan were hurt unnecessarily "only in order to sustain such a small industry", then Japan should "address this issue as quickly as possible", according to an official record of his remarks. Aso made fun of the whaling industry's pretensions to scientific legitimacy. "Has anyone heard of any scientific results coming from Japan's whaling program?" he posed rhetorically. http://www.smh.com.au/news/environment/whale-watch/japans-fading-appetite-for-a-fight/2008/11/20/1226770639938.html http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/234
235: 名無しさん@3周年 [] 2009/01/03(土) 08:30:26 ID:kSYwpCmL >>232 その林さん、メチャクチャ意味深な発言をなさっております。 「沿岸捕鯨プログラムの拡張が認められたなら」は「沿岸商業捕鯨が認められたならば」と解することができますが 「公海での捕鯨活動を終了させる」はどう解するのでしょうか。 「公海での捕鯨活動は調査捕鯨及び商業捕鯨に関わらず一切の捕鯨活動を終了させる」のか、あるいは 「公海での捕鯨活動は調査捕鯨は残し商業捕鯨は今後行わない」のか、それによっては だいぶ意味合いが違ってきますが。 ↓ (2008年2月28日 デイリー・テレグラフ) 「我々はクジラを食する市場を再び得るためにとても一生懸命努力しています」と林は言った。 ところが、もし日本に沿岸捕鯨プログラムの拡張が認められたなら、 日本は公海での捕鯨活動を終了させることを真剣に考えるだろう、という驚くべき妥協案を林は言った。 「合意のチャンスはあります。それはIWCでの違いに橋を架けるためのアメリカのリーダーシップに多くを依存しているでしょう」と林は語った。 http://society6.2ch.net/test/read.cgi/atom/1158417203/264 Japan's kids forced to eat whale http://www.news.com.au/dailytelegraph/story/0,22049,23286824-5016495,00.html "We are trying very hard to regain a market for whale eating," Mr Hayashi said. But, in a surprise concession, Mr Hayashi said Japan would seriously consider ending whaling operations in the high seas if they were allowed to extend its coastal whaling program. "There is a chance of an agreement. It will depend largely on US leadership to bridge the differences at the IWC," he said. http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/235
236: 名無しさん@3周年 [] 2009/01/03(土) 08:36:36 ID:kSYwpCmL 「公海での捕鯨活動は調査捕鯨及び商業捕鯨に関わらず一切の捕鯨活動を終了させる」 ・・これは鯨類研究所と共同船舶の終焉を意味します。 「公海での捕鯨活動は調査捕鯨は残し商業捕鯨は今後行わない」 ・・これは従来の方針そのままを意味します。つまり鯨類研究所と共同船舶は温存。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/236
237: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/03(土) 22:30:10 ID:esKqUPsU あけましておめでとうございます。 早速ですが、 >>228 http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/169/0009/16903240009006a.html これちょっと興味深いですね。 民主党の小平さん、どうも「小規模沿岸捕鯨」と「沿岸小型鯨類捕鯨」の区別がついてないようです。 総体として自民党水産族議員のほうが、民主農水族議員より微妙な組み合わせの構造に詳しいようだな。 これも水産庁遠洋課の側からする「マインドコントロール」の一結果で、要するに情報精度を相手に よって使い分けるという基本戦術の結果とみるほうがよいのじゃないかな? 情報が足りないと、シーシェパードとのドンパチみたいな、表面的なところに興味が向かいやすい。 結果、ナショナルインタレストとか国威とか、ブッシュ-小泉時代の空虚なモードに戻っちゃうんだね。 もう水産庁、鯨研側の虚偽表現や誤導の数々はかなりはっきりしているのだから、民主+現野党側で 小規模でもよいから勉強会をつくったほうがよいな。 政権がかわってから、新政権に協力する農水官僚と、自民政権の復活を願って非協力に徹しようとする 農水官僚を見分ける、これはリトマス試験紙ケースとして使えるよ。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/237
238: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/03(土) 23:00:09 ID:esKqUPsU 関係ないようで関係あるのが野生牛の運命ね。 日本にはもともと野生の牛というのはいなかったのかな? 弥生時代に朝鮮半島から伝えられたという話はいろいろなところに出ているのだけれど、 そういう話は近頃弱体化してる大手マスコミが、お正月からやりたがる話ではないなw もっと以前、ナウマン象とかかなりいろいろな化石が出てるんだから、牛の祖先ぐらい いてもおかしくないのだろうけどねえ。 いずれにしても、アメリカ人は西部開拓時代にバイソンをメタメタにしちゃったし、 ヨーロッパのラスコー壁画にある原種牛(オーロックス<羅> Bos primigenius <英>aurochs )も アルタミラ壁画にあるヨーロッパバイソンも、コリン・クラークの言う、「利子率>繁殖率」が 気になる時代になってから絶滅させちゃったわけで、欧米人には商業を覚えた人間が 繁殖の遅い野生大型動物を管理できっこない、という理論はわりにすんなり納得できる んだと思うけどね。 商業が発達しなかった東南アジアではまだ野生の牛がいるとか。文化や人種の問題じゃなく、 経済理論で意識の違いがかなり説明できるんじゃないかな? http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/238
239: 名無しさん@3周年 [] 2009/01/04(日) 06:58:13 ID:5NppVsrU >>237 民主党主導の下で「シーシェパード非難及びもっと補助金よこせ」決議が採択(出来レース)されたのは 民主党の支持母体である日本労働組合総連合会(連合)の傘下団体の日本海員組合からの過分に ナショナリスティックな突き上げからだと思います。 雇用確保という意味で捕鯨推進を主張する日本海員組合。(>>208) 雇用確保のためなら無駄な公共事業も良しとしていいのか。 難しい問題ですね。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/239
240: 名無しさん@3周年 [] 2009/01/04(日) 07:38:00 ID:5NppVsrU なおちなみに豪少女ボルトリさんの「捕鯨についての考えを改めてくれるようにお願いします」なる願いは 結局は届かなかったようでして・・。 ----------------------- 「13万1965人の署名をお渡しするために私たちはやってきました」と、ボルトリさんは民主党の 筒井信隆議員(『次の内閣』ネクスト農水大臣)に話した。「捕鯨についての考えを改めてくれるよう にお願いします」。 「現在の私たちの態度はあなたたちと同じではありませんが、この問題は真剣に 検討したいと思います」と、筒井氏。 http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1203884056/ ↓ でも筒井さん、「シーシェパードを司法警察員として逮捕すべき」論に始終で終わっております。 http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/169/0009/16904020009007a.html http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/240
241: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 08:29:54 ID:AgkYjtIr >>239 >雇用確保のためなら無駄な公共事業も良しとしていいのか。 >難しい問題ですね。 難しいというか、政権党になったら個別のクライアントの要求を全部代表してるわけには いかないんで、海員、航空乗務員からコンピュータプログラマー、銀行員に至るまで、 国際競争にもろにさらされる職種に対して、ナショナリズムに頼った保護主義じゃあ 意味が無いんだということをはっきりさせなきゃいけないですね。 農業政策に関しては幸いEU型の直接所得補償、生産物に対する補助金は排除というのが民主党の 基本理解だから、水産でも勝川さんが言ってるみたいな、「補助金は資源を枯渇させるだけだ」 という骨格はわりとすんなり理解されるんじゃないかな?(ダニエル・ポウリーも反補助金ですね) 水産に関しては社民も共産も国民新党も含めて、勉強が全然足りないと感じましたね。 石油が一時的に上がって漁民に石油代金補助しろという大合唱になった時。 休漁にして資源保養しながら休業補償出せと言ってたのは勝川さんだけだったような... http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/241
242: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 08:42:15 ID:AgkYjtIr >>240 筒井さん説得するのは非常に難しいと思うけれど、北海道日本海岸を選挙区に持つ小平さんなら、 テンプレに挙げてあるコークロンの議論でなんとかご理解いただけるのじゃないかと思います。 オーストラリアの大学で哺乳類学、生態学を学んだ人で、アボリジニーのジュゴン狩りを本気で 持続可能な生態系ベースの管理にしようと考えたて、この分野で進んでいると考えられていた ノルウェーまで勉強に行ったという本格派ですね。 ノルウェーの現実を見ていったん挫折したけれど、再奮起して制度上やらざるをえないアザラシの 致死調査をやりながら問題点を指摘して、道は遠いけれど生態系管理の枠組みを明確にしようと 頑張ってる本格派ですね。 そのへんの「ナンチャッテ持続的利用派」とは理論的スケールが全然違います。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/242
243: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 08:47:14 ID:AgkYjtIr http://www.wdcs-de.org/docs/Iceland_Corkeron_Report.pdf Iceland, whaling and ecosystem-based fishery management. Peter Corkeron Ph.D. http://aleakage.blogspot.com/ 1 Introduction アイスランド人たちは海に頼っているし、いつもそうだった。彼らにとって漁獲はいつも 重要で、漁業を持続的に保つことについて、かれらは優れた経歴を示している。 アイスランドの水産相は2006年10月17日の声明で次のように述べている。 「アイスランド経済は全世紀を通じて海洋生物資源の利用に圧倒的に依存している。 したがってアイスランド人の長期的な幸福にとって、この持続的な利用が中心的な 重要性を持っている。こういう理由で、アイスランドは漁業の効果的な管理と、海洋 生態系(エコシステム)のすべての構成要素の科学的研究に重きを置いている。 世界中で多くの魚類系統群が減少し、枯渇さえしている現在、アイスランドの海洋 資源は一般的にいって健全である。それはこの重点政策によるものである。 漁業と捕鯨の年間捕獲枠は科学者たちの勧告によっており、彼らは恒常的に 系群の状態を監視している。それで生業の持続性が確保されるのである。」 漁業はアイスランドの商品サービス輸出額の約40%を占め、商品輸出だけに限ると 大雑把に言って3分の2になる。漁業および水産加工は国内総生産(GDP)の10%を わずかに下回る水準で、これは1980年の15%強から低下してきた水準である。 2007年に30万人の人口を数えるアイスランドは、世界で178番目の国民規模だが、 2002年には世界で13番目の水産輸出大国だった。アイスランド経済は強く 水産分門に依存している(”圧倒的に依存”はやや大げさな表現だが)。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/243
244: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 08:49:36 ID:AgkYjtIr 2頁 他の多くの国々、特に欧州連合の水産管理の貧しい成果に比べて、アイスランドの 漁業管理は悪くない。最近のICES(海洋探査国際評議会?)のアドバイスでは、 アイスランドの2系群(タイセイヨウタラとモンツキダラ)が歴史的に最高水準の漁獲高に 対する漁獲死亡率の査定で「過剰漁獲」と格付けされた。4系群が「不定」である。 この査定の直後、アイスランドのタイセイヨウダラ漁獲割り当ては相当に削減された。 これはすばらしい業績というふうには見えないが、北海の8系群「過剰漁獲」、5系群 「不定」あるいは「未知」に比べればたいしたものである。 アイスランド漁業は過剰漁獲ではなく環境問題に直面している。 デンマーク海峡(西グリーンランドとアイスランドの間)の海中が変動しているのであり、 ここ数年、温暖で塩分濃度の高い大西洋の水が以前よりはるかに北方へ動いて いるのである。これがアイスランドの水域に生息するシシャモ(Mallotus villosus)個体群 に影響を与えているようである。 アイスランドの科学者たちにとって、シシャモの位置を特定し、生息数を推定することが困難に なっている。そのため、アイスランドの科学者たちが出す漁獲量割り当てのアドバイスに影響が 及び、ここ数年のアイスランドのシシャモ水揚げ高の減少となっている。 英国の海洋保全協会はアイスランドのタイセイヨウタラ(Gadus morhua)漁獲割り当て 削減を賞賛し、英国消費者の持続的シーフードへの要求がこの削減の動機となったと 言及している。タラ割り当ての削減は持続可能性への良いステップだが、アイスランドの タラ個体群サイズ(正式にはその繁殖ストック生物量ポイント推定という)が、50年前の 3分の1に過ぎないということも、思い起こしておく価値があるだろう。(see Figure 2.4.2.1 in the linked pdf) 改善の余地はあるものの、アイスランド人たちは、漁業管理に関して、国民としてヨーロッパ人 の中ではぬきんでた聡明な態度を示していると指摘しておくのが公平だろう。 しかし、上記の水産相の発言は、アイスランドの商業捕鯨再開の声明の一部として おこなわれたものである。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/244
245: 名無しさん@3周年 [] 2009/01/04(日) 08:49:41 ID:5NppVsrU 日本は国家として商業捕鯨一時中止決議(モラトリアム1982年)に同意しています。(ツチ鯨、ゴンドウ鯨等を除く) つまり商業捕鯨はできないのです。 で同じ組織・団体でもって調査捕鯨(科学捕鯨)へと移行したわけです。 開始当初の目的は(モラトリアム提言の根拠ともなった)「鯨の不確実性」を解明するための生態データを収集するためであったのです。 安全に商業捕鯨を行うためには「鯨の不確実性」を払拭する必要があるという考えの下で開始だったのです。 つまり調査捕鯨の目的はあくまでも「安全に商業捕鯨を行うためにはどうすれば良いのか」を探すことだったのであり 別に「鯨の自由研究」ではなかったのです。 で時代は流れ、「安全に商業捕鯨を行うためには」別段、生態データは必要としないよってことが分かってきた。 そう、RMP鯨資源管理方式が開発されたのです。(科学委員会における全会一致での合意1991年) 「安全に商業捕鯨を行うためには」別段、生態データは必要としない。 つまり調査捕鯨の科学的根拠がその1991年を境に喪失してしまったということなのです。 でも、科学的根拠が無いまま「科学だ!」と言い張り調査捕鯨を続けています。 これを「税金の無駄遣い」と言わずして何と言うのでありましょうか。 「無駄な公共事業」と言われる所以はここにあるというわけです。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/245
246: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 08:51:08 ID:AgkYjtIr 3頁 2006年にアイスランドは1989年以来はじめての商業的な捕鯨を再開した。ナガスクジラ (Balaenoptera physalus)商業捕鯨枠9頭に対して7頭が実際に捕殺された。 2007/2008漁期についてはもっと多数の捕鯨枠が考慮されている。 アイスランドで商業捕鯨が再開されたのは、これとは別の捕鯨プログラム、国際捕鯨 取締条約第8条に基づく捕鯨の後である(これを私は8条捕鯨と呼ぶが、通常は 「科学的捕鯨」と呼ばれている)。この8条捕鯨は2003年に制度化され、北のミンク クジラ(B. acutorostrata)を捕獲している。このプログラムは今年(2007年)終了し、 捕殺総数は200頭であった。ミンククジラの商業捕鯨は2006/2007年にはじまり、 捕獲枠は30頭だった。 アイスランドのミンククジラ捕鯨とナガスクジラ捕鯨には技術的に重要な違いがある。 ミンククジラは小さな船で捕殺することができる。年間の一時期だけ捕鯨砲(ハプーン砲) を装着する漁船でよいのである。ナガスクジラはこのような小型船で猟るには大きすぎる。 2006年アイスランドのナガスクジラ漁には、何年ものあいだレイキャビク港の風物と なっていた古い捕鯨船のうちの一隻が使われた。 しかしこれらの捕鯨キャッチャーボートを、一年のほとんど漁獲のために出漁できるよう にと改造することは不可能であるようだ。現役として残るためには捕鯨をしなければ ならないのである。別の言い方をすると、これらの大型のクジラを2006/2007年 ナガスクジラ捕獲枠9頭よりも、基本的に多く採れるようにする必要があるのだ。 アイスランドの捕鯨者たちは昔も今も、大型ヒゲクジラ類の大規模商業捕鯨再開に きわどく依存しているように見える。 アイスランドではナガスクジラ肉の需要に限界がある(アイスランドの人口は30万に すぎないのだから)。そこで日本へ鯨肉を売るという動機が生まれる。しかしこの 文章を書いている現在(2007年10月初旬)、鯨肉販売の交渉は決着を見ておらず、 肉はアイスランドの倉庫に保存されている。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/246
247: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 08:52:16 ID:AgkYjtIr 4頁 2007年8月24日、アイスランドの農水相は2007/2008年漁期(9月1日にスタート) にナガスクジラの新たな捕鯨枠は発行しないと発表した。現在の鯨肉在庫が売り捌け ていないからというのである。市場の見えざる手がアイスランドのハプーンを 永久的に引退させたのかどうかは定かではない。他の要因の役割、たとえば国際 世論、国内の異論などについてもはっきりしない。 現在のところの見解表明では、近い将来に契約が成立すれば捕鯨枠設定に余地を残し、 2007/2008年にはミンククジラについて商業捕鯨枠が発行されるだろうと見られる。 しかしアイスランドの水産業界からは、市場の動向とは無関係に捕鯨を求める声が 上がっている。クジラは間引く必要があるという声である。このような主張は海洋 哺乳類を猟っている国々から、近年日増しに、より一般的に聴こえてくるようになった。 このような主張は評価に値するのであろうか?この稿では「生態系ベースの水産管理」 の名の下に行われる鯨類の間引きという、捕鯨国の人々の主張を一般的に批判し、 アイスランドについて特に焦点を当てる。この主張をアイスランドでの別の動向、 生態系アプローチを漁業管理に利用するという試みと対比することによってである。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/247
248: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 08:54:25 ID:AgkYjtIr 5 [Culling whales as fishery management.] [水産管理としてのクジラの間引き] アイスランドは2006年に国際捕鯨委員会(IWC)でサンキッツ&ネヴィス宣言を主唱した 国々のひとつである。この宣言のほとんどはIWC内部の問題に関する主唱国の受け止め方 を表現したものであるが、以下の言明も含んでいる: 「科学的調査が示した所によると、鯨類が大量の魚を消費していることが、沿岸国の食糧 安全保障にとって問題となっているという課題を受け止め、エコシステム管理ということが 国際標準になっている現在、鯨類ストック(資源/個体群)の管理という課題が、生態系管理 というより広い文脈で考察されねばならないということを受け入れ...」 海洋哺乳類の捕獲を行っている国々(およびその支持者たち)は次のように主張している。 (a)海洋哺乳類の個体数は商用魚の豊度に負の影響を与えている。 (b)海洋哺乳類の間引きは明白に漁業に有利に働き、「生態系ベースの水産管理(EBFM)」 の一部を形成する。 これをもっともどぎつく主張しているのは日本であり、ノルウェーは2004年以来間引きを 海洋哺乳類政策上の国策の一部と認めている。 さらに日本は、国連食糧農業機構(FAO)を通じてカリブ海地域での「調査」プログラムに 資金を供与している。これは「小アンティユにおける海洋哺乳類その他の最上位補食者を 含む生態系ベースの管理のための科学的基盤」と名付けられている。 アイスランドの報道のわずかな例からも、この見方、急増する鯨類個体数が「我々の」 魚を喰いすぎているという考え方が水産業界のメンバーや政治家に支持されているという ことが見て取れる。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/248
249: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 08:55:09 ID:AgkYjtIr ● 2007年7月2日、アイスランド漁船船主連合(LIU)は、最近のアイスランドでの タイセイヨウダラ漁獲枠削減と捕鯨の継続のみならず増大に関する声明を発表した。 声明によると、「鯨類の大幅な増加はカラフトシシャモとタラの資源量に影響を与え.. .鯨類は100万から200万トンのカラフトシシャモを消費し、甚大な量のタラも 捕食している。」 ● 2007年7月3日、ミンク鯨漁協会 (Felag hrefnuveidarmanna)はウェブサイトに、 「ミンクはタラ、スケトウで腹一杯」という表題の記事を掲載した。 ● 2007年7月10日、Stod 2/ Visirのテレビインタビューでアイスランド水産相エイナール・ K.グドフィンソンは、新漁獲枠設定に際して捕鯨枠は与えないとした。インタビューは アイスランド漁船船主連合(LIU)発言に触れて、彼らがクジラが魚を全部食べてしまう という事実基づき、販売量とは無関係に捕鯨枠を増大すべきという主張をとりあげた。 グドフィソンはアイスランドの捕鯨は鯨肉が売れるかどうかによって決めると発言 していたにもかかわらず、この利害関心に同意を示した。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/249
250: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 09:33:52 ID:NLLQhsym ● 2007年7月10日、Stod 2/ Visirのテレビインタビューでアイスランド水産相エイナール・ K.グドフィンソンは、新漁獲枠設定に際して捕鯨枠は与えないとした。インタビューは アイスランド漁船船主連合(LIU)発言に触れて、彼らがクジラが魚を全部食べてしまう という事実に基づき、販売量とは無関係に捕鯨枠を増大すべきという主張をとりあげた。 グドフィソンはアイスランドの捕鯨は鯨肉が売れるかどうかによって決めると発言していた にもかかわらず、この利害関心に同意を示した。 水産業を保護するために海洋哺乳類を間引かねばならないという考え方は新しいものではない。 こういう主張は何十年も前からあるし、何世紀も前からあるのかもしれない。 たとえば1960年代末にノルウェーで春産ニシン (Clupea harengus)個体群が崩壊したとき、 これは大規模な乱獲の直接の結果だったのだが、政府はシャチ(Orcinus orca)の捕獲を決定した。 シャチがニシンを食うということは知られていた。1969年から1980年にかけて700頭の シャチが捕獲された(?ien 1988)。 新しいことはといえば、生態系の相互関連を計算に入れた効果的水産管理で、海洋哺乳類の 間引きが第一の構成要素とされたことである。 どのようにしてこうなったのだろうか。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/250
251: N ◆5UMm.mhSro [] 2009/01/04(日) 09:34:30 ID:NLLQhsym 7頁 [The effects of fisheries on marine ecosystems: a change in thinking.] [海洋生態系に対する漁業の影響:考え方の転換] この問題を文脈の中へ定置するために、世界の水産状況の非常におおまかな概観が必要になる。 国連食糧農業機構水産水耕部会((FAO Fisheries)の推定によると、2005年に世界の漁獲の25%が 過剰漁獲、枯渇あるいは枯渇からの回復の状態になっている。 52%が満限漁獲、20%が適度な漁獲、3%が低水準漁獲である。海洋の収奪型水揚げは現在、 1980年代よりも低い(Watson and Pauly 2001, Pauly et al. 2003)。水産は世界的に危機の状態に あるのだ。危機の規模については科学上の議論があるが (たとえば Hilborn 2006)、(私の知る限り) 現状維持が受け入れ可能という議論は科学的文献(*査読学術論文)上には存在しない。 これとは別のことも起っている。水産の海洋生態系に対する影響に関するわれわれの 理解はこの数10年間ぐらいで大きく変化した。数多くの学術論文が古いものの見方に 挑戦し、新たなアイデアを導入した。産業的漁業が引き起こした問題は、単にターゲットと した魚種資源に影響を与えたばかりではなく、漁獲が海洋生態系全般に大規模で有害な 影響を及ぼしたというのである(Watson and Pauly 2001, Pauly et al. 2003)。 直接の問題は過剰漁獲、目的魚種の過剰捕獲であり、また破壊的漁獲、すなわち底引き網のような 漁法である。底引きトロールは、その作動メカニズムからして、通過したあとの生態系に有害な 影響を及ぼさずにはおかない。 http://namidame.5ch.net/test/read.cgi/seiji/1230238729/251
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