大会専用スレ (255レス)
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3: ◆S6ROLCWdjI [] 【――――大会会場。こつん、と地面を踏み締める靴の音が鳴って】 えーと、なな、しの……アオ? ソウ? ……どっちが正解? あたしは夕月だよ、夕方の月って書いてユヅキ。覚えて帰ってもらわなくってもいいけど、 今この瞬間だけは覚えてて。あたしたち、大切な「お相手」同士なんだからさ。 【片方のゲートから入場するのは少女。目の覚めるような赤色、髪も瞳も同じ色で】 【ついでに言えば履いている厚底靴も同じ色だった。そんな赤まみれの少女、そうじゃない色は】 【パーカーの黒とサイハイソックスの白、左手薬指の銀と青、それから耳朶にぶら下がるピアスの青色】 【それくらいの、カラフルかと言われればそうでもないような出で立ち。街でよく見かけそうな平凡な若者だった】 【だけどこの場に踏み入るなら「そうじゃない」。両手には、回転式拳銃を握っているのだから】 あ、これネ、実弾入ってないから。魔弾しか撃てないの、だから、出力もちゃーんと調整してあるよ。 どっかににブチ当たっても穴空いたりしないから安心して。 ……まあ、痛いのは痛いから、そこだけは我慢してほしいかな。 【そうしてにこやかに笑いかける、「相手」に対して。相手の殺害はご法度なこの大会、そのためにいろいろと】 【「調整」してあるんだから安心してほしい。だから、思う存分やってほしい、そう伝えて】 言っといてなんだけどネ。「簡単に当たる的」にはならないでほしーんだよネ、 だってつまんないじゃない。いっぽーてきな展開なんてさ! 観客も、あたしも、白熱した戦いを望んでんの! だから精一杯あたしの弾丸から逃げ回って、そんで、存分にやり返してきてよ。あたしだってそーするからさ、 ――――――くたくたになるまで踊ろうよ! ネ、あんたもそれを望んでこの大会、出たんでしょ!? 【に、と。不敵に笑って、右の銃口をあなたに向ける――開戦のゴングとなる銃声が響き渡るのは、この返答を得てからだ】 //夕月です! 七篠さん、よろしくお願いします! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/3
6: ◆S6ROLCWdjI [] >>4 あんもう、どっちか教えてくんないんだ――。まーいいや、ナナシくんって呼んじゃお。 そんでもってナナシくんは…………意外とグイグイくるタイプだネ? 【真っ直ぐ走ってくる彼を見て。ちょっと困ったように笑いながらも――「ぶわり」】 【突如彼女の足首のあたりから黒い何かが噴出した。何本かの、細長いリボン。シルクに似た質感】 【それはしゅるしゅると音を立て、踝のあたりで精巧に編み上げられる――蝶の翅】 【カタチが整ったときにはもうすでに少年は肉薄しているのだろう。だけど少女はに、と笑って】 【とん、と一回、バックステップ。だけどその歩幅はいやに大きくて――足元を見るなら】 【先程のリボンで作った蝶が羽搏いたのが見えるだろうか。それが、彼女の機動力に大きな力を与えているらしい】 【とにかく。少女は逃げるように後ろに跳んだなら――今度こそきちんと銃を構える】 【まっすぐ少年の頭の辺りに向けて。引鉄を絞る指先の動きさえ、きれいに、見えてしまうのだろうか】 ――――――さあさ、開幕のゴング代わりに一発鳴らしたから! こっからは全部本気! あたしを殺す気でおいでよ――ほんとに殺されたら困るけどさっ! 【そして、銃声。一発だけ。正しく小手調べの意味を持って放たれる銃弾は当然の如くまっすぐにしか飛ばず】 【ぐにゃぐにゃと複雑な軌道を描くとか、そんなことは有り得ない。銃口の向けられた先と、少女の手元】 【いつ引鉄を引いたのかだけをしっかり見ていたなら、回避もきっと容易だろう。――そんな中で、】 【何か懸念すべきことがあるとするなら。少女が放った弾丸は、ありふれた鉛玉ではないということ】 【彼女自身さっき言っていた。「魔弾」であると。であるなら――なにかしら、ヘンなことをするかもしれない】 【そんな予感だけを残して。真っ赤に輝く魔弾は、まっすぐ、少年の頭に向かって飛ぶ】 【当たればがあんと、打撲に似た衝撃だけが響くだけだけど――避けたならどうなるかは、まだ、わからない】 (…………それにしてもあのきれいなネックレス、なんだろ? フツーのアイテムっぽくはないけど……) 【ちらり見えた七色の光には、一応の警戒を示してみるものの。まだ確信には至れない、だから、ノータッチ】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/6
13: ◆S6ROLCWdjI [] >>12 っ、何っ、ひかった、…………!? 【魔弾が消えた。少女に理解できたのはそこまで。次に溢れる光の正体に気付くことまではなく】 【ただ目をやられないように視界を腕で覆い隠して、それだけ。全身にそれを浴びたなら】 【――とたんに全身が重くなる。息が吸いづらくなる。ぜえ、と湿気混じりの息を零して】 【「やられた」。それだけを感じて、腕をだらりと垂れ下がる形に――しても、膝はつかない】 う、ッ、…………厄介なのはお互い様じゃんっ、……! はあっ、……おっけーおっけー。あくまでも突っ込んでくるワケね。そしたら…… 【先程一発放ったのは、両手に握るうちの右からだった。ならば今度は――左腕を、上げて】 【疲労感に塗れた鈍い速度だった。それでも七篠が接近するまでには、なんとか間に合わせる】 【銃声。二発分。ただしそれは七篠の身体のどこも狙わずに、彼の進みゆく先の「地面」に着弾、――】 【――七篠がそのまま脚を止めないならば。赤い光を放つ二発の魔弾は、着弾点たる地面にて】 【「形を変える」。融合し、輪郭を揺らがせ、蠢いて――真っ直ぐ。切っ先を、向かってくる七篠に向けた】 【「槍」の形に変わってしまうのだ。風切り音と共に、斜め下から突き上げてくるように、それは放たれる】 【それが当たろうが当たるまいが、攻撃という役目を終えたら槍は消える。そういうきまりであるらしい】 【発射した魔弾の形状変化。これが、彼女の持つ異能の本質であるらしい。であるなら】 【どこを狙って撃っているか、というのはあまり気にしていなくてもいいのかもしれない。……逆に、】 【放った弾が「何」になるか。その警戒が必要になってくる、という点では、厄介なことこの上ないだろうけど】 【――――残弾数 右:4/5、左:3/5】 //最後の残弾数は自己管理用なのであまりお気になさらず! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/13
34: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>33 (避けてもない。受けてもない。「打ち消した」? ……それでこんどは、返してこない) (はァんなるほど、……なんもわかんない。とりあえずアイテムいっぱい持ってるヒトってことネ) 【役目を終えて消え失せる槍の残滓を目で追って、その向こうで光る七篠の身体をじいと見守り】 【だとしてもまだ、何かしらの確信には至れない。至れなくても、目星くらいは、ついたことだし】 【だったら次はどうすればいいのかわかる。いっぱい持ってるなら、全部出し尽くさせればよいだけの話】 【そう結論付けて――少女は、銃口を持ち上げ直す。疲労にふらつく躰も、少しずつ元に戻りつつある】 えっなにそれ、おいしい? いっこ頂戴――終わってからでいいから! 【「だから早く終わらせちゃおうよ」――言いながら発砲、一発。右の銃から】 【たったひとつだけ放たれた弾丸は、例によって中空で少しの間だけ留まり、ぐにゃりと形を変えてから】 【――――ばらり、と「散らばる」。先端を尖らせきらり煌めく、10本の「針」のかたちに】 【変形したら、あとはもう真っ直ぐ進んでいくだけ。そう長くもなく、太くもないその針の群れは】 【受けたとて然程痛くもないだろう。無駄に動かないなら深くも刺さらなさそう】 【ただ、量が多い。全部受ければ後々厄介な疼痛を引き摺らせることだろうし、かといって】 【すべて避け切るには難しい散らばり方をしていた。つまるところ、効果範囲の広い、弱めの攻撃】 【どれくらい受けてどれくらい避けて、あるいは全部打ち落としてしまうか。それは七篠に委ねられることだった】 【――――残弾数 右:3/5、左:3/5】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/34
41: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>37 【――――七篠が振るったその刃の向こうで、少女が笑っていた】 【まるでその太刀筋を生み出させるのが目的であったとでも言いたいみたいに。実際それは確かで】 【彼女の狙いは、きっと針を当てることだけではなく。無意味にアイテムを消費させることだけでなく】 【その向こうにある「隙」を作りだして、そこから戦局をこじ開けること。それが彼女の「マト」だった】 【た・た・た・た・た・た。七篠が剣を振るうのとほぼ同時にばら撒かれる銃声】 【6発、残っていたのを全部使って。それを今まで通り、変形させて使うなら、相当に大きなものを作っている】 【そう予測させるだろう、そしてそれを、見事に当てさせて。七篠はきっと、暖色の光の向こうに見るだろうか】 こっからァ!? 遅ェよ、あたしは最初っから最後までずーっとぉ、 【――――――「大剣」。少女の身の丈ほどもある、立派な拵えのそれが、中空に浮かんでいるのを】 【けれどそれは針と同じように射出はされない。ならばどうして放たれるのかというと、】 【「しゅるり」――どこからか、衣擦れに似た音が響くのだ。見れば彼女の周囲を蠢くように】 【サテン生地の黒いリボンが、どこからか、発生している。一本二本三本四本、十本、もっと、たくさん】 【編み込まれて太くなっていくそれは、いくらかの強度を保てるようになったらそこで――ぱしり、】 【大剣の柄を「掴んで」。そのまま――振り抜くのだ、重たい重たい風切り音を、立てながら】 ぜんっっっぶ本番のツモリ、なんです、ケドぉ!? 【狙いは胴体。地面と水平に、薙ぎ払うみたいに――勢いよく七篠の身体に叩き付けようとするだろう】 【今回の舞台は「大会」。殺すのはご法度だから、当たったとて刃にて身体を刻まれることはない】 【間違っても両断されたりなんかしない、けれど、この質量の物体を勢いよく叩き付けられるなら】 【ちょっとやそっと抵抗したくらいでは容赦なく吹っ飛ばされると思ったほうがいい。逆に、】 【ちょっとやそっとどころではないやり方で返すなら――彼女だってそれなりに、隙を晒すハメになる】 【それくらいには「本気」でやってる攻撃だった。だからあなたにも、全力で、踊ってほしいから】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/41
76: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>71 【形成された弾丸が「やられた」。そう思った次の瞬間には、もう既に刃はそこに迫っていた】 【少女は目をまん丸くしてそれを見ていた。だからといって何も出来ることなどなく】 【見えている。ただそれだけ。それに正しい反応を返せる身体能力は、備わっていないなら】 【七篠の刃はまっすぐに少女の肌に減り込んでいくことだろう。傷にはならないのだろうが】 【それでもその刃に乗せた刃は正しく作用する。身体が鉛のように重くなり、息が詰まって】 【立っていることさえままならなくなる。数段彩度の喪われた唇から、ぜえ、と荒い呼吸の音】 【――――――――――――――――だけど。】 …………なんで、って顔してる。そんなの、理由、ひとつしかないっしょ、 【わななきに似た動作でその両端が吊り上がった。笑った。確かに笑っていて、その表情を保ったまま】 【最後の力を振り絞るみたいにして――がらん、と音が鳴った。下方から。右手の銃を投げ捨てた音】 【そうしてフリーになった手を、がむしゃらに伸ばす。斬り払われる真っ最中、自身の肉体に減り込んで】 【今まさに通り抜けて行こうとする刃を――素手にて、引っ掴んだ。掌の肉にも、刃の喰い込む感触】 【傷にはならないから。それを知ってるからこんな無謀が出来たんだろうか、……それはきっと間違い】 【きっと彼女はこの刃が自身の命を引き裂くに値する凶器であると知っていたって、同じことをしただろう】 【だって「本気」だったから。踊り狂って死ねない人生なんかつまらない。そういう性分であったから】 【がっちり。少女が握り締めた刃、振り抜こうとするには然程苦労もしないんだろう】 【七篠はせいぜい数秒のロスを押し付けられて、それでも振り払ってしまえる。だけど、その数秒】 【それだけあれば事足りる。鉛のように怠くなった身体とは別、異能は、蝶の羽搏きに似て軽やかに閃けるのだから】 あんたを捕まえて、はなさないためだよ――――――――勝つために! 【――後方にて。先程七篠が切り裂いたはずの編み込まれたリボンの残骸が、一斉に蠢き始めた】 【衣擦れに似た音を立てて一瞬で編み込みを解除する。何本もの細いリボンの群れに戻って】 【そしてもう一瞬で、ぎり、と捩じくれてゆく。一本一本、すべてが細い細いワイヤーめいて鋭さを帯びる】 【そうしてそのまま先端を七篠の背中に、突き立てるように――殺到するのだ。上から下から真横から】 【あらゆる角度から七篠を串刺しにしようとするそれは、しかし彼の肌を侵す1ミリ手前で静止するだろう】 【もちろん何もしないなら、の話。だけど少女的には、これ以上何もさせない心算で、この身を断たせたんだった】 【どれだけ傷付いたって疲れたって最後に立ってた方の勝ちだから。勝ちたい。それ以外の感情を、どこかに置き忘れてきた】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/76
82: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>78 【次に漏れた呼吸の音もやはり引き攣れてぐちゃぐちゃに乱れていた、ぜえ、と、濁音を交えて】 【それで彼女は――膝をつく。未練がましくも、震える手でずうっと刃を握り締めたまま】 【顔色は擦れ切った砂みたいな色をしていた。瞳だって輝くことすら億劫と言わんばかりに翳り】 【――――――だけどそれでも、あたしが勝つ。その執念を棄てなかったことだけが、】 【彼女がどうにか勝ち得た理由にもなるんだろうか。わかりやしないけれど――彼女の動きは、そこで止まる』 【異能で作られたリボンが、ばらばらと崩れていく。七篠を取り囲んでいた殺意も消える、けれど】 ……………………けひゅっ、……上等じゃん、いつでもおいでよ。 【どれだけ疲れて弱っていても。どっちが勝者なんだかわからないくらいの状態になっても】 【彼女は最後まで踊りきることを選んだ。舞台の上で笑えない踊り子なんて、アマチュア以下にも劣るのだから】 【至極楽しそうに笑って、ぱかっと開いた口で団子をキャッチして、また笑う】 【「ありがと、……ちゃんと約束覚えててくれたんだ」「……不思議な味する!」 けらけら笑いながら】 【勝者のくせして一歩も動けなくなった少女は、スタッフに連れられて会場を後にするんだろう。ずっと楽しそうにして】 //ここらへんで決着でいいですかね、長いことありがとうございました! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/82
117: ◆S6ROLCWdjI [sage] 【大会会場――二回戦。その場に上がる彼女は、慣れ切った顔をしていて】 【片手の銃をくるくる回しながら、電光掲示板の表示を見ていた。トーナメント表、】 【自分の名前から伸びる線と交わる線――の、行き着く先、相手の名前を読み上げようとするなら】 ……………………しん、……あきらめ? いん。 ……………………………………。……………………まさよし? …………よっしゃ、そんじゃ始めよっかまさよし! あたしは夕月! いい試合にしようネまさよし! 負けないからネまさよし! 【――彼女の中で貴女は完全に、まさよしになってしまったらしい。意気揚々と間違った名を呼んで】 【真っ赤な髪と瞳をきらり輝かせ、両手にも同色の魔力光を放つ銃を持ち、さらに地面を踏み締める足】 【そこにも、分厚い底の真っ赤な靴を履くのなら――引き算するみたいに、衣服の色はモノクローム】 【黒いオーバーサイズのパーカーの上、寒いから白のダウンジャケット。そんな出で立ちにて】 【彼女は実に愉しそうに笑っていた。きっと暴れるのはそれなりに好きなんだろう、うずうず】 【猫じゃらしを前にお尻を揺らす猫じみて、――こん・こん。ヒールを地面に打ち付けては、待ち構える姿勢】 //夕月です、正義さんよろしくお願いします! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/117
119: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>118 おっしゃーかかってこいやまさよし! あたしだってナナシノ君がくれたお団子の分まで頑張んなきゃいけないんだからネ! 【めちゃくちゃやる気のありそうな返事。だけど内心焦ってる、相手の獲物をみたその瞬間から】 【接近戦は――できないこともないけど、苦手だし。やっぱりなるべく距離を詰められたくない】 【そんな思考はきっと正義にも伝わるのだろう。だって彼女は、銃を獲物にしているから】 【だから――最初の一手はバックステップ。同時に足首から黒い帯――リボンを何本も出現させ】 【出し惜しみナシ。最初っから最後までクライマックスで行くつもり、勝ちたいから】 【けれどきっとそれは正義とて同じことだろう、その気持ちを踏み躙ることなんかしない。だから】 【発砲、右と左の銃から二発ずつ。けれどそれは正義を的にして撃ったものではない】 【彼女がトンファーを既に構えているのだから。真っ直ぐ狙ったってすぐ弾かれると予想して】 【着弾地点は夕月と正義、その中間地点の「地面」に。赤く輝く魔力弾、着弾と同時に異能が発現する】 【――――ぐにゃり、と、輪郭を融かして形を変えるのだ。そうして蠢いてから――「じゃきん」】 【風切り音を発して、二本。「槍」の形に変形して、斜め下から突き上げてくるように】 【そうしながらも交差して、×印に、正義の行く手を阻むように。そうして夕月の一手は、放たれた】 【考察するならすぐに結論の出る話。夕月の異能は、弾丸の形状変化。きっと槍以外にも、】 【さまざまな形に変えることが出来るのだろう。であるなら少々厄介かもしれないが】 【先程見たとおり、変形するのにタイムラグが付きまとうなら。見切るのもそう難しくはないんだろう】 【――――しかし、足首から生えたリボンの正体は未だ不明のまま。迂闊に近づくと、危ない、のかも】 【残弾数――――右:3/5、左:3/5】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/119
122: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>121 …………っひゅー、やぁるじゃん、そう来なくっちゃ―― 【口笛さえ吹いて称賛を示す。表情は間違いなく笑んでいた。しかし冷や汗を添えて】 【この人は、ちょっとやそっとのことでは絶対足を止めないのだと悟る。であるなら】 【早めに潰すべき「的」は決まった。だからそこに照準を当てて――――】 【――――――「じゃりっ」】 っ!? な、にこれッ、……うわっ! 【鎖は容易に彼女の両腕を絡め捕る。それを振りほどこうとして、すぐに崩れてしまうなら】 【逆に調子が狂って――ダンスの振りをひとつ間違えたみたいに。揺らめく、そうして】 【合わせていた照準だって簡単にぶれる。舌打ちひとつ、体勢を整えようとして】 【――銃声はない。代わりに正義に殺到するのは、先程展開したリボン】 【意趣返しめいて地面を這いずるように蠢くそれは、左右から二本ずつ、計四本】 【衣擦れと風切りの混じった音を立てて、正義の脚を絡め捕ろうとする】 【そしてそれに触れてしまうなら、気付く。このリボン、謎の「吸着力」を持っていて】 【ぺたっと貼り付こうとするだろう、タコの吸盤じみて。代わりに締め付けたものを砕く力はないけれど】 【そして、脆いというのはこちらも同じだった。吸着力を抜きにするならば】 【本当に単なるサテンの、すべすべした布地でしかない。なれば引き千切るも、切り裂くも、容易】 【残弾数――――右:3/5、左:3/5】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/122
124: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>123 【正義が立ち止まったのを見るに、ここぞとばかりに照準を狙い直そう――として】 【しかし彼女のトンファーが変形するのを見て――「銃口だ」。すぐに気付いてしまう】 【なればリボンを自切して、慌てて逃げようとするが、機関銃じみて掃射されるのであれば】 ――――――っく、う! 【ひとつふたつステップを踏んだところで、正義の狙った範囲から逃れることなど、できないのだ】 【右に大きくステップ。すればゴム弾は左半身にぶち当たる、ダウンジャケットにびしびし当たり】 【当然の如く防弾効果なんてないから――びりびり痛む。赤い瞳が苦痛に苛まれて尖るなら】 【――――されど、やられっ放しで済まさない。済ませない。倒れ込みながらも銃口を上げて】 【発砲音、二発――無事な右手から、連射。それは今のところは変形せず、ただの銃弾として】 【正義の脇腹を掠めるような軌道で放たれるだろう。……狙いを外した、と判断してやり過ごすか】 【それともまだ何か企んで、敢えてそういう部位を狙って放ったと判断するか。それは正義が決めること】 【どちらにせよ夕月は、一度、身体を地に横たえて――すぐに転がって、片膝立ちの姿勢】 【そうして整え直してから、また立ち上がろうとするのだろう。まだ燃える闘志の色合いは、消えていないから】 【残弾数――――右:1/5、左:3/5】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/124
127: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>126 【膝立ちの姿勢から立ち上がる。しかし銃は構えず――足も動かさず】 【ただただよく見える、正義の薙ぎ払いの一撃を「受け止める」姿勢。両腕を使って】 【さらに蠢くリボンの数本もクッション代わりに、攻撃が当たるだろう位置に敷き詰めるなら】 【――けれど所詮はそれだけの話であった。真っ直ぐなぶん鋭く重く刺さる攻撃】 【ほんのちょっとの防御行動で受け流せるダメージなどたかが知れているものだった】 【――――――――――しかし、】 ぐ、ゥ――――――いってェぞまさよしィ、メッチャ力強いじゃんまさよしィ、 …………だけどそれ、無視したのは悪手だったと思うよまさよしィ! あたしはネ、あんたと違って卑怯なコトする悪いコなのよ、たとえばネ、 【ぎりと食いしばる奥歯、しかし口角は吊り上げられ。正義のことをまっすぐ見据えていて】 【――違う、そうじゃない。「その向こう」、正義を通り過ぎてった二発の魔弾を見ていた】 【なればそれに命令が下されたのだと理解するだろう。その通りに、弾丸はぐにゃりと変形して】 ――――――――――――まっすぐ飛ばない銃弾撃ってくる、とかさ! 【二発が融合してひとつの形に。カタチ作るは、くの字に曲がった――所謂ブーメランの形状】 【それはくるくる回転しながらある程度のところまで飛んでいってから、軌道を変えて、戻ってくる】 【大会で殺しは御法度だから、鋭利な刃で出来たものではないといえ。硬度も質量もそれなりだから】 【まさに正義の後ろから襲い来るそれが、彼女の身体にぶつかるのなら。それ相応に、痛いはず】 【けれど、戻ってくるのは弾丸ではなくブーメラン。すればその飛来速度もたかが知れたものであり】 【加えて、術者たる夕月は一歩も動いてない上に、攻撃を受け止めて少なくはないダメージを受けた】 【落ち着いて対処するなら、まだまだ追撃だってできそうだった。ただ、無抵抗にやられる気はなさそうだけど】 【残弾数――――右:1/5、左:3/5】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/127
133: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>129 (――――――いたい、痛い、ほんっとに痛い……ガードしてもコレ!?) (受け止めた腕だけじゃないや、体半分まるごと、びりびりするみたい)――――っく、 【目論見は成功した。しかしこちらも正義の攻撃を受けたということには変わりなく】 【真っ直ぐ、その分重みのある攻撃。生半可な防御では、その威力を完全に打ち消すことはできず】 【防御のために編み上げていたリボンがぐちゃりと絡まる。きれいには解けない、そうであるなら】 【この後すぐには使えない。迎撃にも、防御にも――そして、痛みに脳を支配されているとなれば】 【――――ぐらり、彼女の身体は容易に傾ぐ。もともと接近戦は専門外だし、】 【ダメージの受け具合も両者ほぼ変わらない程度なのであれば、正義に利があるのも当然のこと】 【だけどそれだけじゃ終わらせないって、表情が、唸っていた。銃は捨てない。そして銃口を向ける先は】 やだな、ッ、顔に似合わず超ダイタンじゃんか、……まさよしィ! 【遥か彼方。真上に向けて引鉄を引こうとする――けれど、正義が妨害をするなら容易くそれは通るだろうし】 【それに「その」弱点はもう晒してある。いくらでも応用が利くだろう弾丸の形状変化――それは】 【タイムラグがつきまとうと言うこと。今こうして発射を許せども、その効力が見えてくるのはきっと】 【何拍か遅れたその後だ。ならばその隙に、いくらでも何でも挿し込めそうな気配はあるのだ】 【――――しかし、引鉄を引くのを許してしまうなら。彼女は今残っている弾のすべてを撃ち尽くそうとする】 【それだけの数を籠めて放とうとしている攻撃、――きっとなんてものではなく、絶対に、普通じゃない】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/133
136: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>134 【――――なにか、圧倒的な大きさのモノが天に広がる。陽光を遮って】 【重なるふたりの――少女に影を落とす。次の瞬間、そいつは降ってくることだろう】 【当たり前の法則に則って、「切っ先」を下へ向けて――重厚な風切り音を纏って墜ち行くは】 【「大剣」。一本、それだけで教会に飾られる十字架に似たフォルム、彼女たちを串刺しにしようとするなら】 【それはさながら墓標のようであったのだろう。だかしかし、――「ここ」はどういう場所だった?】 ………………………………………………えっそれもっと早く言、ッ 【 (超重量の大剣が、突き立って立てる轟音) ( 鈍い音 ) (――――少女たちの「かたわら」に。) 】 【――――そう、ここは大会会場。殺しは御法度であるのなら、当然それが彼女らに突き立つはずもない】 【なればそれは、彼女らの数センチとなりの地面に突き立って――余波を撒き散らす】 【衝撃によって波打つ風、それによって運ばれるひび割れた瓦礫の残骸。それらが散らばったあとは】 【……ぱさり、と落ちてくるごく小さな、軽いものふたつ。中空にて断ち割られた、正義の軍帽】 【静寂が戻ってくるころには、正義にも見えていることだろう。掴んだ胸倉、伸びるパーカー生地の向こう】 【だらんと垂れ下がる赤い髪。……気絶していた。つまるところ、頭突きは、きれいに入ったのだ】 【であるのなら、勝負はもはや決まったようなものだった。夕月は、正義が、自身の放つ大技を警戒し】 【この身から離れていくものだと思っていたらしい。だから狙いだってわずかにずらした、こけおどしの攻撃だった】 【それに対して正義は、真正面から攻撃を仕掛けることを選んだ。きっとその時点で勝敗は決していたのだろう】 【――――ぐるんぐるん、きゅう。みたいな音を立てて(いるような錯覚)、ぶら下がる彼女の顔】 【横っ面に一発でも入れてやればきっと起きる。けれどそれをしない自由もあった――すべては正義の手の内に委ねられ】 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/136
138: ◆S6ROLCWdjI [sage] >>137 【数度うにゃうにゃ、寝惚けたみたいに口をまごつかせてから――彼女はようやく目を覚ます】 【しかしまだ頭がぐらぐらするらしい。眼をかるーく回しながら、だるそうな横目をずらして】 【地面に深々と突き刺さった剣を見る。そして正義に視線を戻して――はあ、と溜息を吐けば】 もお、…………あんなの攻撃じゃないもん、ただのバクチ。 あたしはあんたがアレにビビって逃げるほうに賭けた、んで、あんたはそうしなかった―― ――――――だからあんたの勝ち。ネ、弾も残ってないし、まぁだ頭クラクラするし…… ………………。帽子まっぷたつにしちゃった、ごめーんネ。 あたしに勝てたご褒美に新しいの買ったげようか、……それか、 そのキレイな髪に似合うアクセでもいいよ。あーいうカッタいデザインのヤツじゃなくってさ―― 【撫でられるまま、互いに寝っ転がったまま。けれど彼女は愉しそうに笑うんだろう】 【腕を伸ばし返して、さらりと長い黒髪を掬い上げるなら。ちょっと茶化すような声色で】 【「ねえ、セイギ」。――今度こそまともに、名前を呼んでやるんだろう】 //こんなところでしょうか、おつかれさまでした&ありがとうございました! http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14029/1539498707/138
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